
どうも、関東で初めて乗った路線は成田スカイアクセス線です。中沢です。
京成グループのトップに位置し、都営線や京急線、北総公団線と直通運転を行う「京成電鉄」そして”日本一短い鉄道”とも呼ばれる、京成東成田線にくっついた「芝山鉄道」…それらの車両たちを形式別にわかりやすく紹介していく「京成芝鉄車両図鑑」。
前回は「京成3000形」についてお送りしました。
今回は京成3000形の「7次車」…通称「京成3050形」についてお送りします。
3050形の特徴(現状)
3050形は、2010年7月成田スカイアクセス線の開業と共にデビューしました。かつては成田スカイアクセス線仕様の特別な塗装を纏っており、主にアクセス特急として活躍していましたが、2025年6月現在全ての編成が本線系統へと転用され、通常の京成カラー(赤と青)を纏っています。この項では2025年6月現在の姿をご紹介します。
前面

京成3000形(2代目)の7次車として登場した、通称・3050形(2代目)。3000形の八両編成と同じ構造で作られているため、パッと見ただけでは3000形と3050形のどちらかが分からないくらいそっくりです。

ですが、車番部分をよく見ると平面になっていますね。恐らくシールになっているのかと思われます。

こちらは3000形と3050形が並んでいる写真。3000形の方は車番に立体感があるのがわかるかと思います。一方、3050形はなんだか平面感が強いですね。逆に言うと、これ以外の違いはありません()
側面

こちらも特に3000形との違いはありません。強いて言えば、アクセス時代の帯の跡が残っているくらいでしょうか。
機器類

こちらも基本的には3000形と変わりませんが、主電動機・電動空気圧縮機が異なるそうです。また、設計上の最高速度が時速130kmとなっています。
車内
こちらも3000形とほぼ同じですが、明らかに違う点があります。

運転室と客室を仕切る壁の色が水色になっています。これは3050形特有の仕様で、アクセス時代から今までずっと3050形の個性として残り続けています。ちなみに、車両連結部の壁も水色です。

車内案内表示装置(LCD)は千葉ニュータウン鉄道9200形と同じタイプ(横幅が狭めのタイプ)が採用されています。
アクセス車としての”かつての姿”
ここからは、成田スカイアクセス線で活躍していた時代の3050形をご紹介!
青色時代(2010年〜)

成田スカイアクセス線の開業と共にデビューした3050形。今でこそ成田スカイアクセス線の電車といえばオレンジ色ですが、当初は「スカイ」をイメージした青色だったんです!飛行機モチーフの柄には差し色に京成カラーが使われていて、空港アクセスを強調しながら京成らしいデザインとなっています!

側面を見るとわかりやすいですが、空モチーフの部分はグラデーションになっています。上部には飛んでいる飛行機のモチーフ、下部には京成カラーのラインがあしらわれています!
オレンジ時代(2019年〜)

こちらは3100形が登場した2019年からのすがた。後輩の3100形にあわせて、成田スカイアクセス線の路線色でもあるオレンジ色をまとっています!京成カラーの飛行機モチーフが映えているのはこちらでしょうか…ちなみに、側面は3100形と同じようなデザインがあしらわれていますよ。
青色・オレンジ共通(車内)

車内はこんなかんじで、全車ロングシートです。この時点で座席の柄が異なるのがおわかりいただけるでしょうか?

なんと、座席が飛行機柄になっているんです!写真は一般席の座席ですが、優先席もこの柄で色違い(赤色)となっています。
ちなみに、この座席は本線系統に転用された後もしばらくそのままだったのですが…数ヶ月前に全編成が通常の座席となってしまいました(泣)ちなみに、その際取り外された座席の布はクッションや座布団にリメイクされ、イベントなどで販売されているそう。いつかぜひ手に入れたいところ…!
どこで見ることができるの?

3050形は元々成田スカイアクセス線の車両として主にアクセス特急の運用についていましたが、現在は3000形八両編成と同じく本線系統の優等種別を中心に都営、京急、北総など直通先にも出向いています。そして、この色になった今でも、代走時などのイレギュラー時には成田スカイアクセス線へ行く姿を見ることができます…
結論
普通の3000形のように見えて、アクセス時代の名残を持つ3050形。見かけたら是非乗ってみてください!

- 2025年6月12日関東甲信越【アクセスの期待の新人】京成芝鉄車両図鑑#03 京成3100形(2代目)
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コメント ご意見やご感想等お気軽にどうぞ。
3000形ですが、実は全編成が成田スカイアクセス線走行対応だそうで、3700形も1次車の08、18、28編成以外は120Km/h対応車(ただし、機器更新車においては不明)というのが正解だそうです。(本線仕様車のアクセス特急での走行記録映像も検索すればまだ数多く残っているかと思います)
京成の場合、モーターは形式毎にある程度共通スペックにされているそうで(ただし、松戸線N800形のみ加減速特化型のマイナーチェンジ品で、対し北総鉄道用は京成3000形と同スペックのモーター)、非常ブレーキ距離で対応か非対応がを決めているようです。ですので、3050番台はどちらかというとアクセス線専属車時代はブレーキ強化型というのが正解かと思います。専属車時代は今と違って3100形並みにフラット(車輪から発生するドンドンドン、、、、という騒音)がかなり酷かったと思います。
ちなみに、現代でもダイヤ乱れの際、3050番台を含め、これらの車両が成田スカイアクセス線に運用されることもあるため、運が良ければ京成本線カラーの3050形に再び乗れることもあるかもしれません。