
ご無沙汰してます、ふぺです。以前出した「京阪神快速グリーン車」の記事が思った以上に反響が出ており嬉しく思っています。
この記事にて京阪神快速グリーン車は「Aシートのご先祖様にあたる」との記述をしましたが、この時以前実際に「Aシート」に乗車していたことを思い出し、懐かしい気持ちになりました。そこで今回は振り返るような形で1年前に乗車した新快速「Aシート」のレビューをしていきたいと思います。
※この記録は約1年前のもののため、現在とは多少時刻が異なっている場合がございます。ご了承した上で読んで頂けると幸いです。
20時の京都駅で

やってきたのはJR西日本 京都駅。この日は最近運行を開始した阪急京都線の有料座席指定車「プライベース」に乗って京都河原町駅までやってきたのち、烏丸駅まで引き返して三条駅で地下鉄烏丸線に乗り換え、京都駅から新快速に乗って大阪駅付近にあるホテルへ帰る予定でした。
しかし帰りの新快速の時刻表を調べたところ、京都駅20時59分発の新快速が「新快速11号」と表記されており、詳しく調べると号数が付いている新快速は「Aシート」が連結されていることが分かりました。
この日は阪急の「プライベース」のほかに京阪の「プレミアムカー」にも乗車しており、折角ならJRの「Aシート」にも乗車しよう!…ということで、駅のMKで三ノ宮駅までの指定席券を予約。

指定席券を購入し、いざホームへ降り立つと電光掲示板に「△9は有料座席 Aシート」の表記が。「Aシート」が組み込まれた編成は現在4編成しかおらず、そのため「Aシート」を組み込んだ新快速は、新快速の中でもほんの一握りの本数となっています。

そして足元をを見ると「Aシート」のロゴと乗車位置案内のステッカーが貼られており、この案内に従い「新快速11号」を待つことに。
入線!「新快速11号」

こうして20時57分、接近メロディが鳴り響くホームに定刻通り「新快速11号 姫路行き」が入線。223系12連での運転で、このうち9号車が「Aシート」になります。この「Aシート」車両は帯の色含む外観から”他の車両とは違うオーラ”を醸し出しており、非常に特別感があります。
こうして何とも言えない優越感を抱きながら車内へと入場していきます。
車内の様子
今回乗車した「Aシート」車両は223系改造車となっており、両端の2扉からのみ車内へ入ることができるほか、座席とドア付近を簡易的なデッキで分けられており、また壁が木目調になっていることから「特急列車」に似たような雰囲気を感じ取ることができます。

座席はこのようになっており、最近のJR西日本の特急列車でお馴染みのタイプとなっています。各座席の肘掛けに1つコンセントが設置されており、座席もかなり分厚いものになっています。ほかにテーブルもかなり大型のものになっているなど、全体的に特急列車と変わらないような快適性を誇っています。
新快速11号 発車

そうこうしているうちに「新快速11号」は20時59分の定刻通りに京都駅を出発。この先西明石まで続く複々線を快走しつつ高槻・新大阪・大阪・尼崎・芦屋・三ノ宮…の順に停車していきます。
また京都駅出発時点での乗車率としては全体の1,2割が埋まる程度とかなり低い状態でした。非常に高い快適性を持ってあるものの、やはり指定席券の高さや比較的遅い時間に走る「Aシート」ということも相まってか、他の普通車は比較的混んでいるのに関わらずこの9号車「Aシート」は私が降りる三ノ宮駅までかなり空いている状態でした。
また尼崎駅から「Aシート」であることを知らず乗り込んできたサラリーマンがすぐに車掌さんに案内されて隣の号車に移されており、運行開始から約5年が経過した当時でもまだまだ「Aシート」の知名度はそれほど高くないことが分かりました。ほかこの案内した車掌さんも京都〜三ノ宮で「Aシート」の車内を4,5往復程度しており、前述のサラリーマンのように間違えて乗ったとしてもすぐにバレてしまうので、「Aシート」のタダ乗りは厳しいと言えるでしょう。
青春18きっぷでも乗れる!?

今回「Aシート」に乗車するにあたって使用したのがこの青春18きっぷ。「Aシート」にはe5489などのアプリで予約することによって定価の840円より安く乗ることができますが、青春18きっぷとの併用は不可能という仕様になっています。しかし駅のMVなどで定価で指定席券を購入することにより、青春18きっぷと併用して利用することができます。
この件についてはJR西日本公式からも案内されており、この制度を利用することで18きっぷシーズンは快適に姫路〜野洲を移動することができるというわけです。
三ノ宮駅 到着

こうして乗車すること約53分、「新快速11号」は21時52分の定刻通りに三ノ宮駅に到着。新快速の速さに加えて「Aシート」の快適性によって、結果として非常に快適に京阪神間を移動することができました。
競合私鉄である京阪と阪急の「プレミアムカー」「プライベース」が4〜500円なのに対して、JRの「Aシート」が840円なのは座席の質から見てもやや割高なように感じますが、プレミアムカーやプライベースでは確保できない京阪神間の需要や滋賀・播磨方面への通勤需要が見込める点を考慮すると「Aシート」も引けを取らないレベルで便利だと言えるでしょう。
おわりに
いかがだったでしょうか?
新快速の「Aシート」、競合私鉄に比べて本数や座席の質が悪いのは事実ですが、京阪間に限らず広範囲を移動できる点はかなり便利だと思いますので、皆さんもぜひ乗車してみてはいかがでしょうか?

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よく奇行に走ります
icon @Bashamichi_mm04
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