2026年9月12日の終電後、京急線泉岳寺〜品川間の下り線を東にずらす工事が行われました。これは現在進行中の京急線連続立体交差事業のため。この記事ではこの線路切り替え前後の様子の比較や品川駅付近のほかの工事の進捗について触れていきます。
切り替わった線路の前後比較
本題から入りましょう。写真がこちら。


切り替え前は正面から来ていた電車が、切り替え後は画像右側から入線するルートに変わったのがわかります。
さらに、この工事が行われる数ヶ月前に遡ってみましょう。

こちらは2026年4月時点の写真。まだ線路が繋がっていないのがわかるかと思います。架線柱もありませんね。ちなみにこの仮下り線の工事は2023年から行われています。3年かけてやっと作られたものなんですね。
こちらは動画からの切り抜きになりますが、車窓から見た景色がこちら。


切り替え前の景色では仮留置線を支える鉄骨が見えますが、切り替え後には見えず、その奥にある工事現場が見えます。
現時点での電車のルートをわかりやすく示してみましょう。このようになります。

上り線は変化なし。下り線については、泉岳寺から来る電車が通るルートが仮設高架橋に移され、留置線からの電車のルートに変化はありません。
では、なぜこのような工事が行われることになったのでしょうか?
新馬場〜泉岳寺連続立体交差事業
京急ではこれまで何度も連続立体交差事業を行ってきました。記憶に新しいものだと大師線や京急蒲田駅付近などがありますね。
これまで行われた連続立体交差事業の目的は、主に踏切の解消やダイヤの効率化になります。京急蒲田駅付近のものでは、箱根駅伝で度々話題になっていた空港線の踏切解消や、様々な事情で単線になっておりボトルネックになっていた京急蒲田〜糀谷間の複線化、それによるダイヤの効率化が目的になっています。
今回の新馬場〜泉岳寺間のものでは、
- 開かずの踏切として有名な八ツ山橋手前の品川第一踏切など3つの踏切の解消とそれによる交通の円滑化
- 高架化されることによる地域の分断解消
- 急カーブというボトルネック解消
- 手狭な品川駅の拡張
- 北品川・品川・泉岳寺(高輪ゲートウェイ)の3駅で行われている再開発
など多岐にわたります。普段使っている目線で見ると、乗っていてもわかる長時間閉まっている踏切の解消や、品川駅の拡張が特に嬉しく感じます。
この連続立体交差事業により、品川駅は今の高架駅から地平化、2面4線にホームが拡張され、少し駅が北側に移動します。これに伴う作業・建設スペース確保のために行われたのが今回の線路移設です。
この先の工事の流れ
線路の移設が終わりましたが、この先はどうなるのでしょうか。ここで見返して欲しいのが先程の写真です。

ちょうど赤丸の位置に、何やら新しい構造物がありますね。こちらが仮留置線。これから今の線路と繋がり、完成後はこの写真では左側にいる車両がこの仮留置線に入って折り返すようになります。
そして、旧下り線とともに今の留置線を撤去し、今度は地上に新たな本設留置線と上下線が構築されます。
この区間は狭く、またビルとJR、京急の線路がすぐ近くをひっきりなしに通過するため工事が難しい区間。都営浅草線直通開始の際も難工事だったそう。
余談ですが、この留置線の奥には職員が設置した「新品川駅」の駅名標があるそうですが、どうなるのでしょうか…
また、品川駅構内では今のホームを徐々に仮設ホームに変えていく工事が進んでいます。今のホームを下に移すためのスペース確保と、スムーズな撤去が可能になるわけです。

そして八ツ山橋では、新しい橋台の構築と新しい橋の組み立て、そして組み立て場所から本設場所までの移動が既に行われています。本設場所は下にJRの線路が複数本走っているため、余裕のある場所で組み立ててから移動させる方法が取られました。この新八ツ山橋の送り出しは話題になったので、覚えている方も多いかもしれません。

北品川駅では上に新たな線路を建設するため、干渉する跨線橋の地下化が既に完了。新しい線路は少し東側へずれるため、干渉する建物の取り壊しも進行中です。
こうして、第一工区~第五工区と八ツ山工区の6つの工区で同時に工事が進められています。2030年の3月31日までが事業期間とされており、これから約3年半かけて工事が進められます。
完成後の品川付近はどうなる?
さて、先程再開発が進行中と言いましたが、実際完成後はどうなるのでしょうか?
まず、北品川駅周辺から見ていきましょう。

こちらは「品川浦周辺北地区・西地区・南地区市街地再開発事業」として、新駅舎の建設や駅前広場の整備、そして地域一体での再開発が行われる計画になっています。
そして本題の品川駅周辺は、新しい品川駅の真上に新たな商業施設を建設したり、トヨタ新本社を建設したり、駅前の道路真上へ大きなデッキを建設、さらに東西自由通路をフラット化し駅東西の往来を簡単にするなど、壮大な計画があります。さらに交通網としても、東京メトロ南北線の延伸やリニア中央新幹線の開業など大きな出来事が続きます。この計画は京急の線路切替後も続き、完成は2040年頃とかなりあとになります。約15年後まで品川駅が変化し続けると考えると、ワクワクしてきますね。

さらに、泉岳寺駅周辺では高輪ゲートウェイシティの建設や、泉岳寺駅の拡張計画などが進行中。この3駅周辺は今、大きく変わる時を迎えています。


さいごに
品川駅の再開発計画はかなり前から私の耳に入っており、こうして新しい橋の建設や線路の切り替えといった形で現実味を帯びてくると、やっと始まったのだなと感慨深いものがあります。私が工事の完成まで京急を使い続けているかわかりませんが、完成した暁には新しい品川駅を訪れ、携わった人々の努力やその効果を肌で感じたいな、と考えています。
また、少なくとも2030年の3月までは私も京急を使い続けるつもりでいるので、その間は日々変化し続ける品川駅を記録して、なにか動きがあったときにはこうして皆様にお伝えできればと思います。
参考資料




- ゆったりまったり、様々なジャンルの記事を書いていこうと思います。
- 2026年9月20日JR東日本品川新時代の幕開け!京急線泉岳寺〜品川下り線線路切り替えについて
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