
ダイヤ改正前、最後に乗り納めしてきました
どうもゴハチさんです。
さて、皆さまはダイヤ改正の事柄の収録のために東奔西走している時期かと思いますが、私は沿線路線が大きく変わらないのでまったりと過ごしております。まぁこの記事上がるタイミングでは九州にいると思いますが…

そんな中、ダイヤ改正で消滅する特急「はちおうじ」には前々から興味があったのですが、ダイヤ改正で消滅すると聞いたので、この際折角だからと乗車することにしました。
乗車ルポ

というわけでやってきました特急「はちおうじ」号、立川・八王子行き。
1号車を指定しているので、さっそく乗り込んでいきましょう。

東京を発車するや否や、車内ではあちこちから缶ビールを開封する音が聞こえてきます。私も年齢的にお酒は飲めますが、めちゃくちゃ弱いのでやめにしてます。代わりに「チキン弁当Premium」なる弁当があったので、夕食代わりにそちらをいただくことにしました。
で、東京発車時点での利用率はこんな感じ



東京駅時点では緑色はそこまで多くないですが、黄色ランプが目立ちます。これこそ、特急「はちおうじ」最大の使命とも云うべき部分なのです。
東京駅であれば、普通車でもグリーン車でも、だいたい5分待てば座れますが、次の停車駅新宿からはすでに満員。そんな中でも着席需要をとなると、どうしても特急列車にある程度集まるわけですね。

新宿の歌舞伎町を横目に特急「はちおうじ」は10番線を発車。
ここからは窓側は完全に満席。通路側でも半分くらいは埋まっていました。

遅っっっっっっっっっっっっっっっっっそ。
現在吉祥寺駅を通過中ですが速度は40km/h。ご自慢の車体傾斜機能をぶんぶん振り回して甲斐路信濃路を駆ける特急と同じ車両を使用しているはずですが、まさに特に急がない特急です。
東京~八王子間の全区間表定平均は52.67km/h。
これ実は同区間を走る特快よりも遅くて、東京11:07発の1127T中央特快は同区間を50分で結んでいるので、特快側の同じ距離の表定平均は56.88km/h。
何が悲しくて無料の特快に置いてけぼりにされるんでしょうか。
ちなみによく「日本一遅い定期特急」として紹介されるのが、飯田線の特急「伊那路」。表定平均50.71km/hといろんな界隈でネタにされていますが、実は真の「日本一遅い定期特急」は青梅線へ直通する特急「おうめ」。表定平均は最速便でも48km/h、最遅便は45.41km/h。観光快速「リゾートしらかみ」とほぼ同等の表定速度です。特別急行とは何でしょうか。
まぁ青梅線は踏切回路の都合上、駅を低速で通過する必要があるので、そこが表定速度を下げている原因なんですかね…?
まぁでも、この遅さも通勤特急という演出に一つの華を添えてくれているように感じます。
駅のホームで後続の快速を待つ乗客を優雅に追い越しながら駅弁を楽しむ。うん、めっちゃいいわこれ。

武蔵小金井と国分寺で快速を追い抜き、ようやく特急らしい爆速…とはならず、相変わらず東京駅を2分間隔で出ていく快速電車の隙間を縫うようにゆっくり走ります。
んで、このタイミングで青梅線拝島駅付近で沿線火災があり青梅線がストップ。このはちおうじを先行する快速が青梅線直通電車だったので、立川駅で運転を続行させるか否かの判断を行っていた巻き添えを喰らい、当列車も3~4分の遅れをもって立川駅に到着です。

遅延回復のためか、立川を出ると特急らしく、清々しい速度で日野・豊田の両駅を通過。結局、最後まで遅れは回復することはできず、終点八王子には3分遅れの19:57に到着でした。

その後、折り返し20:15東京発の「はちおうじ3号」として運用されるべく、再び東京駅まで回送されていきました。
利用してみた感想
さて、利用してみた感想ですが、これはこの一言に尽きるでしょう。
「グリーン車への移行は厳しいのではないか」

その理由をそれぞれ書きましょう。
特急「はちおうじ」「おうめ」の本当の需要をグリーン車では拾えない

東京発車時、座席上のランプが黄色いところが多いという風にお話ししたと思いますが、これこそが特急「はちおうじ」、そして特急「おうめ」の真価。
途中駅からでも必ず座れるという点です。

東京駅であれば、5分程度待てば座席に必ずありつけるようにはなっていますが、新宿駅の場合だとやってくる電車はどれもこれも満員御礼…
グリーン車に関してもこれは同様のことが言えるでしょう。現在でもグリーン車サービスが行われている東海道線でも、品川の時点では満席になっていることが常日頃なので、そんな状況下で新宿からの着席需要を賄うことはできるのでしょうか…?
これに関しては、新宿発着の便を設定するなどしないと、通勤特急を廃止した意味が薄れてしまうのではないかと危惧しています。
最も、新宿から中央線の立川・八王子を使う人なら、同じ停車駅の「あずさ」や「かいじ」も30分おきに出ているので、それを活用することもできなくはないですが、寝て起きてみろ、眼前に広がるのは甲府盆地や松本盆地だ()
それに青梅線方面のユーザーさんには、そもそも特急がなくなるので、少しその点が不安に感じますね…
特急の乗客分を全員グリーン車で着席させるのは限界がある。

今回乗車した特急「はちおうじ」、1~4号車を視察したところ、目測では70%程度の乗車率と見受けることができたので、これを編成全体に適用させるとなると、1列車当たり540人が乗っていることになります。
仮にグリーン車にこれらの乗客が押し寄せることになると、1編成当たり180人しか運べないグリーン車だと、3本分の列車が必要になります。当然ながら、時間が限られる特急と、時間にとらわれないグリーン車となると、利用する人も増えることが容易に予想できるため、いくら1編成の着席定員が180人分増えたとは言え、普通席に対する着席保証として活用できるのかという点に不安が残りますね。
おわりに

1991年改正より運行を開始した「おはようライナー・ホームライナー高尾」「おはようライナー・ホームライナー青梅」の系譜を継ぐ着席保証列車は、残念ながら消えてしまうことのはなりますが、新たなサービスに期待したいところですね。
一方、並行する私鉄路線もこのグリーン車サービスに対抗する施策をいくつも取っているそうなので、その辺りも併せて深掘りしてみるのもおもしろいかもしれませんね。
それではここまで見ていただきありがとうございました。そして、、、
HALLO NEW CHUO LINE(うちの地元路線なら覚えてる人多いんじゃないかな)
この記事を書いた人

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転属劇考察したり絵を描いたり動画作ったりして生きている自由人583号です
RNの「五八三系」が正式呼称ですが、長ったらしいので「ゴハチさん」って呼んでね
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コメント ご意見やご感想等お気軽にどうぞ。
特急おうめ、はちおうじはライナー時代から使っていた。特にスマホで座席が予約出来るようになり、とても便利だった。廃止前日の特急おうめ2号にも乗ったが満席状態。
特に朝が問題。拝島や立川で必ず座れるのが有り難い。はちおうじ4号とほぼ同じ時刻で運転されるかいじ70号は1ヶ月後も全て満席となっていた。事前に座席が予約出来ないのは致命的。例え2分間隔で次が来ても、乗り換えや仕事に間に合わなければそう何本も様子を見るわけにもいかない。
ネット予約は2分毎に列車名を入れるわけにもいかないから不可能。
私は拝島ライナーも良く使っているが、こちらが主になりそう。
コメントありがとうございます
確かに、上り便の方が途中駅からの着席需要は大きいかもしれませんね。
果たして並行私鉄の有料座席にグリーン車が対抗することができるのか、そこが焦点になりそうですね…
八王子在住です。
通勤ラッシュに揉まれる事なく7時過ぎに東京駅まで行ける「はちおうじ」は貴重な存在。
毎日使う訳ではなかったものの、NETで座席も予約出来るので重宝してました。
事前予約出来ないグリーン車は正直使いづらい。
これからは京王ライナーで都心まで行きます。
コメントありがとうございます。
やはりネットで事前に買って、朝の時間帯に確実に東京にたどり着けた特急はちおうじは強かったようにも感じますね
京王ライナーも、今回の改正で増発&高尾発の設定などなど、グリーン車に真っ向勝負する姿勢を見せているので、今後お互いがどう動いていくのか気になりますね…。
たまに河辺に行く小学5年生です。
正直言って、今回の改正、青梅線民からすると、拝島以外は改悪です。上りおうめ号は基本満席、大体立川、拝島から乗ってくる。
下りおうめ号は2本有るから少しマシ。
でも、両方向窓側は絶対前日に埋まってる。
下り18両分、上り9両分をグリーン車2両で賄おうなんて馬鹿な話。例えば、特急とグリーン車の料金の違い。(青梅発の場合)
新宿までだと
特急おうめで760円~
Suicaグリーン車は750円
切符グリーン車は1010円
東京までだと
特急おうめ多分860円位~
Suicaグリーン車1000円
切符グリーン車1260円
車内料金以外は痛手の値上げ。
座る確率が河辺発か、青梅線シャトル。
あと、速達が朝6時前の青梅特快か特快より1分速い自転車、通勤特快の二択。(快速は速達、着席双方論外)
青梅線民は拝島ライナー、一択。
200円がどれだけ凄いか身に染みて感じた。
せめてはちおうじ7号(臨時列車)廃止とか最小限な減便にして欲しかった。(はちおうじ7号を廃止してほしいとかでは有りません)
コメントありがとうございます。
モバイルSuicaだと、グリーン車の方が手続きは少なく気軽に乗れるというメリットは以前私の親が言ってたのですが、それでもJREポイントの使えない学生にとっては、確かに大きく値上げした感は否めませんね…
着席需要も、グリーン車だけですべて賄えるかと言われると、現状ではまだ低迷しているものの、来年改正ごろには一定の需要獲得を見せていると考えますので、果たしてグリーン車だけで着席需要をすべて裁けるのかは不安が残りますね