12月2日の昼。それは突然の知らせだった。
緊急で記事を書いてます。ゴハチさんです。
本日14時ごろ、JR各社から衝撃的なプレスリリースが発表されました。その中身は、というと…
JR往復乗車券および連続乗車券の廃止、学割や企画商品などの割引の見直し
あまりにも突然すぎる発表に、メンバー一同も困惑し、怒りを超えた呆れの声さえ聞こえてきました。
この変更、もう少し詳細な点について調べてみましょう。
廃止される内容について改めてチェック
発売を終了する切符
往復乗車券および連続乗車券
往復乗車券は、単に同じ区間を行って帰ってくる際の切符をひとまとめに発行し、有効日数を増やしたり、往復に係る割引をすることができる切符です。
また同時に、601km以上を往復する際に、それぞれの料金が1割引きになる往復割引についても廃止を行うとのことです。
発売終了時期
2026年3月
詳細な日時は今後発表になるそうです
廃止理由(建前)
交通系ICカードの拡大による近距離の往復切符の使用回数が少なくなったこと、また乗車の都度インターネットで予約している旅客が多いためとしています。
その他
- 学割乗車券についても見直しを行う(割引率変更?)
- ほかの割引と併用する場合も含めて、往復割引は原則廃止となる
- 同様の切符を今後買うときは、片道乗車券を2枚買ってね(あ、券売機で買うなら割引は効かないから)
大体概要としてはこんなところでしょうか。
さて、ここまではわかっていることなのですが、ここからはそれを踏まえたうえで私の考える「廃止理由」を考えていこうと思います
個人的に思う「廃止理由」
さて、ここからは個人の主観も入るのでそこはご注意を
まず、乗り継ぎ割引が廃止される理由として考えられるのが「人口減に対する客単価の向上」。近年の高齢化により、JRとしても利用者数は減少を見せています。そんな中でもインバウンド需要に対応しようとここまで積み上げてきたのですが、その努力を2020年に例のウイルスがすべて台無しにしました。
結果、国内でも移動需要が低迷し、JRとしても利用客の客単価が上がらなくなったこと、また2024年問題として従業員の数が減ったことなどから、賃金UPのための策としてこのような施策に出たものと予想します。
…にしては、最近廃止になったり値上げ、それに対するサービス水準の低下が多くない?と感じるのは私だけでしょうか
- 乗り継ぎ割引(廃止)
- 青春18きっぷ(実質的な値上げ)
- 快速の削減(サービスダウン)
パッと思いつくものでもこれくらいですね。
乗り継ぎ割引を廃止した未来を少し占う。
私は占い師でも何でもないのですが、ある程度頭をひねればどうなるのか、皆さんも予想できると思います。
現在の日本はまさに「交通大国」と呼ぶにふさわしい状況となっています。東京から大阪に行くにも、新幹線だけでなく高速バスや飛行機など、様々な手段が存在します。
そんな中でも、近年航空業界ではLCC(ローコストキャリア)と呼ばれるサービスが拡充しており、この場合は都市部にある空港から少し遠い場所からの発着にはなるものの、かなり安い値段で移動することができるようになります。
そんな中、日本の骨格を担うJR線とはよく言われたものの、あくまで「民間企業」が経営するJR。確実に乗客を得るためには、JR自身もこうした新しいサービスと対決していかなくてはなりません。
しかし「これまでと同じサービス」で「値段だけ上げる」と言われたらどうでしょう。みんな安い方に行ってしまいます。
安定した収益を支えるためのサービスを根底から揺るがすような事態。今後は割引切符などの充実を図ると言いますが、それはどれもこれも「インターネットが使える」という前提のもと。
世の中には「スマホがない」人や「クレジットが使えない」人だっている世の中で、そんな方たちに対する補填がない中でどう動くべきなのか。それが本当に不安です。
終わりに
需要に対する供給の釣り合いが取れていないように感じる近年のJRの施策。
今後、この会社が時代の波に流されることなくしがみついていくことができるのか、そして波に流される前に国の要とも呼ぶべき鉄路を維持するために国はどう動くのか
そして、今回の発表でかなり炎上しているように感じているこの一件に対してJR自身はどう回答するのか。今後に目が離せませんね。
この記事を書いた人
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転属劇考察したり絵を描いたり動画作ったりして生きている自由人583号です
RNの「五八三系」が正式呼称ですが、長ったらしいので「ゴハチさん」って呼んでね
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コメント ご意見やご感想等お気軽にどうぞ。
記事主題以外の部分に目を向けると、
・往復割引廃止: 西明石問題など運賃の逆転現象が解消される。往復利用への割引はEX予約などの各サービス側で賄えばよく、旅規レベルで制定する必要性は薄い
・連続乗車券廃止: そもそも制度の存在意義が不明瞭、意味が分かったところで2区間までに制限する意味も不明瞭。有効日数が延びるメリットも、新幹線網の拡充や寝台特急の淘汰などで現代ではほぼ意味を失った
・学割見直し: 具体的な内容は不明ながら「教育活動」以外の目的で使われまくってる点への引き締めであると予想。学割証の発行プロセスが学校側に一任されており、制度の意図通り明確な目的がないと発行してもらえない学校と無人端末で学割証出し放題な学校間の不平等感は明白。
あたりで、客車時代から肥大化を重ねた運賃制度のスリム化(→ネット販売のさらなる拡充)のためには必要な変化なのではないかと感じます。
次の餌食は特定都市区内制度のはず。(断言)
さて記事の主題になっている乗継割引って今回の発表と直接は関係なく、値上げ以外にポジティブな擁護意見が思いつかないので(本当に「嫌な値上げ」としか思えない……)、この記事構成だと的を射ていないと感じます。
コメントありがとうございます。
かなり突貫で作ったので記事構成がめちゃくな点はお許しください…
学生割引については「指定席券売機で購入可能に!」とかになってくれればうれしいんですが果たして…
往復割引は、祖父母宅が700kmくらい先の場所にあるので、ちょっと今後が心配になってしまいまして少し焦っていました。