【海外乗車レポート】昔は世界最速だった上海トランスラピッド(上海リニア)に乗ってきた

皆さんは、今までに営業運転をしているリニアモーターカーで最速だった「上海トランスピッド」をご存知でしょうか。今回は私が上海に行って実際に乗ってきたので、そのレポートです。

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概要

まずは上海トランスラピッドの簡単な説明から。

開業は2002年で、区間は上海の国際空港に接続している浦東1号2号航站楼駅から上海メトロの2・7・16・18号線に乗り換えができる竜陽路駅の2駅間、路線距離は30km。

運賃は50元(約1075円)だが、当日の搭乗券を窓口で提示すれば10元引きの40元(約860円)で乗ることができる。

リニアモーターカーには複数の種類があるが、この上海トランスラピッドはドイツで開発されたトランスラピッドを採用している。跨座式モノレールに近いが、動力はリニアモーターを使用する。

そして、最高速度は開業当時は430km/h、現在300km/h
…300km/h!?!?!?

そう、なんと現在上海トランスラピッドは最高速度300km/hで運行しているのだ。
少し前までは時間を限定して430km/hで運行していたが、それも今はない。
これでは日本の山陽新幹線と同等、東北新幹線に至っては20km/hも負けている。
これではリニアモーターにした意味がないではないか。

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実は普通に遅い

現在、上海トランスラピッドは全時間帯で最高時速300km/hで運行している。最高速度は430km/hだったはずだ。どうしてこうなってしまったのだろう。

原因については公表されていないが、シンプルに老朽化や点検コストの節約、電力削減など現実的な理由だろう。実はこの上海トランスラピッドの乗車率は芳しくない状態で、開業当時から20%、私が乗車したときも余裕で座席が空いているどころか乗車率0%の車両もあったくらいだ。そんなもの50元(1075円)もとったとしても赤字に決まっている。

ちなみに所要時間は8分。同じ区間を地下鉄で行くと結構長く感じるので、一応優位性はあるかもしれない。

乗車レポート

ここからは私が実際に乗ったレポートです。ここからはゆるくふざけていきます。文体も変わります。

10月26日、成田空港に前泊した朝に上海へ飛び立ちました。私自身初の海外旅行で右も左もわからず緊張…しているはずもなく、あんまり長い時間寝ていなかったのでずっと死んだ目をしていたらしい。

機内で寝ていたら機内食を配っていました。国内線しか乗ったことないので当然びっくりし、3時間程度のフライトでも機内食が出るのかと思いました。飯テロになると良くないので載せませんが結構美味しかったです。

そんなこんなで上海浦東(プードン)国際空港に到着。早速日本と明らかに違う空気を感じ、ワクワクは最高潮。あと眠い。

↑めっちゃ雨降ってました。この日は台風が近づいています。

まずは入国審査へ。中華人民共和国では14歳以上は必ず入国時に指紋を登録する必要があります。すべての指の指紋を登録してから、出国審査のゲートへと向かいます。言語は通じないし相手も結構無愛想ですが、なんとかなりました。

そして、案内図を見ながらリニアのところへ。リニアの英語表記は「Maglev」で、これはMagnetic levitationの略。アイコンが跨座式モノレールのような感じなので、わかると思います。ちなみに、リニアモーターカーという名前はどこにも使われていないので通じません。

空港駅である浦東1号2号航站楼(プードン イーハオ アーハオ ハンヂャンロウ ヂャン)駅に到着したら、改札右側にある窓口で切符を購入します。なお、当日の航空券(半券でもOK)を提示すると運賃が10元引きの40元になります。窓口で買ったとき限定なので要注意です。

切符はICカードタイプで、日本のように投入口に入れるのではなくタッチします。なお、出場時に強制回収(使い回しのため)なので、記録に残したい場合写真を撮影しておきましょう。

早速乗車です。基本的に座席指定ではないので、どこに座っても大丈夫です。進行方向は階段降りてきた方向なので間違えないように(一敗)。貴賓席というものがWikipediaによるとあるそうですが、自分はよくわかりませんでした。

車内には大型荷物置き場がありますが、防犯上の観点からと、利用者が少ないので基本的に置かないほうがいいし、置かなくていいです。好きな座席に座りましょう。なお、進行方向右側には暫くの間上海メトロ2号線が並走しています。終点付近では左側にも、地下鉄らしき線路が見えました。

なんか椅子が汚い感じがしますが諦めましょう。ちなみに昔は頭のところに布が被せてあったそうですが、どこにいったんでしょうか。配置は3+3で新幹線と同じ感じですが、ゆったりしていて広いです。車端部は2+2になります。リクライニングとかはわかりませんでしたが、まあ景色見るためにずっと体起こしてたので不要でしょう。

発車の合図があったかどうかは正直覚えていませんが、音もなく発車していったような気がします。加速は結構スムーズで、めっちゃ急加速します。あっという間に300km/hに到達します。走行中は貫通扉の上にある電光表示板に注目してみてください。

ところどころカーブがありますが、高速走行のためめっちゃ傾きます。また、音は静かですが揺れは思ったよりあります。老朽化なんでしょうかね?

走行中の様子は言葉だと伝えにくいので、Twitterに上げた動画へのリンクを貼っておきます。

車窓風景をお伝えしたかったのですが、生憎の大雨のためあんまり参考にはならないと思います。地下鉄は結構はっきり見えます。晴れてたら海も近いので結構いい景色だと思います。

所要時間8分なのであっという間に終点の竜陽路(ロンヤンルー ヂャン)駅に到着。降りた先、一番先頭で写真を撮るのがオススメです。人が結構多いので順番を守って撮影してください。また、足元が結構滑りやすいので雨の日は気をつけてください。

改札口は入るときタッチしたICカードを投入口に入れてください。先述の通り強制回収で、係員に聞いてもだめと言われました。駅は階段が多いので気をつけてください。

この駅には正直郊外って感じで、地下鉄に乗り換えて中心部へと向かいます。この駅からは上海メトロの2・7号線と16号線が出ています。2・7号線と16号線の駅舎は別なので注意してください。

グルメとショッピングが楽しめる有名観光地で、歩いた先には浦東新区があり上海タワーなどを一望できる南京西路へは2号線、美しい景色が楽しめる庭園や複雑に入り組んだ建物の中グルメやショッピングを楽しむことができ、夜には美しいライトアップも楽しめる豫園へは2号線で南京西路駅まで行き、10号線に乗り換えて一駅です。その他観光地へは、最近出ていませんがガイドブックや、BaiduMap(GoogleMapは中国では使えない上に、日本から見ても情報が間違っていることが多いです)などを活用してみてください。

↑豫園の様子

以上、乗車レポートのつもりで書いたらなんかガイドブックの説明みたいになったものでした。

感想

完走した感想ですが、やっぱりリニアモーターカー、しかも高速走行となると珍しいので、貴重な体験になりました。スムーズな加速なのに超高速で、静かで快適。乗り心地もなんか鉄輪らしさはないです。ただあっという間だったので、儚く消えた夢のようでした。それでも、乗ってみて確実に損はないと思います。日本のリニアはいつ完成するかわかりませんしね。

ただ、開業から時間が経ったせいなのか人も少なく、静かなので寂しさも感じてしまいました。なんかこのまま数年で運行休止になって廃線になりそうな感じ。あと車内が少し暗かったのもマイナスポイント。確かに地下鉄で行くと長いし、リニアがあったほうが便利ですが、大荷物を持ち運ぶ大変さを考えると地下鉄でも良かったかもしれません。なんせ上海中心部に行かないのがつらい。

色々言いましたが、総合的に見ると圧倒的におすすめです。

ただ、上海に行くには結構面倒な手順を踏まなければなりません。現在ビザが免除されていないので、関東圏は東京ビッグサイトの近くにあるビザセンターへ行く必要があり、朝早く行かないと結構並ぶし、申請と受取で2回行く必要があり、お金もめっちゃかかります。しかも全国にあんまりなくて、四国の方はなんと大阪や福岡まで行く必要があります。もう国内旅行やん。

12/3追記 ビザの免除が始まり、大抵のパターンでビザ無し、パスポートのみでも旅行を楽しむことができるようになりました。

さいごに

今回は上海トランスラピッドについてお送りしました。上海トランスラピッドは知名度の割に乗車レポートが少なかったり、古かったりして情報量不足を感じていたので、知っておくと便利な情報を交えてお届けしました。

上海は行くために面倒な手続きが多かったり、中華人民共和国への不信感から忌避されがちな印象ですが、景色もきれいで街もそこまで汚いわけでもなく、グルメも美味しかったのでぜひ皆さん上海旅行に行ってみてはいかがでしょうか。

上海メトロも利用したので、そちらの乗車レポートも近いうちにお届けできればと思います。それでは、お付き合いいただきありがとうございました。この情報がなにか役に立つことがあれば嬉しいです。まいおおおか改め、もりもりくんでした。

この記事を書いた人

もりもりくん
もりもりくん
ゆったりまったり、様々なジャンルの記事を書いていこうと思います。

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