こんばんは、あさまです。
前回のガイダンス(第〇部)から二ヶ月ほど間が空いてしまいました。
題して、
ニューヨーク市地下鉄徹底解説シリーズ
です。
第〇部 ガイダンス
第一部 1系統~3系統
第二部 4系統~7系統
第三部 A/C/E系統
第四部 B/D/F/M系統
第五部 G/J/L/Z系統
第六部 N/Q/R/W系統
第七部 シャトル
第八部 計画中/建設中/廃止済の系統
第九部 乗ってみよう
という全十部構成へ変更してお届けしたいと思います。
よろしくお願いします!
今回の記事では、第一部として、1系統から3系統の路線(系統?)について解説をしていきます。
ということで今回もよろしくお願いします。
1系統
この項目には、アメリカ同時多発テロに関する記述が含まれています。
1系統の特徴、歴史を解説する中での記述となっておりますが、
苦手な方はブラウザバック、もしくは目次に戻って次の2系統から解説をご覧ください。
さてさて!本シリーズトップバッターの1系統でございます。
1系統?なにその数字
と思った方はぜひ前回の記事をお読みください(ちなみにこの記事は前回のガイダンス記事を読まれた前提で話が進んでいきます)。
まあ、向こうだと運行系統(路線)を数字やアルファベットで表すことがあるよ、って感じです。ぜひ覚えておいてみてください。
さて、1系統の解説です。
路線名 | 1 |
起点駅 | Van Cortlandt Park-242nd Street |
終点駅 | South Ferry |
駅数 | 38駅 |
経由路線一覧 | IRT Broadway-Seventh Avenue Line |
使用車両一覧 | 240th Street Yard所属 R62/R62A |
以上が基本データとなります。
ブロンクスをちょっと通り、マンハッタンを縦につっきる路線の一つです。
2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロにより、1系統の走行している区間の地上にある
「ワールドトレードセンター」が崩壊したために、2002年9月までの約一年間、
14 Street 駅まで運行区間を短縮して走行していました。
1系統は上記表のとおり、IRT Broadway-Seventh Avenue 線を経由します。同線に限らずニューヨークの地下鉄の路線では、区間によって線路の数が変わります。あるところは複々線になったり、あるところは複線に戻ったり、などといろいろ変わったりするのもあって、それらを生かした運行がされています。1系統では以下のように運転されています。
路線名 | 起点駅 | 終点駅 | 使用線路 |
IRT Broadway-Seventh Avenue Line | Van Cortlandt Park-242nd Street | 207th Street | 1.5複線/複々線内緩行線 (いわゆる電車線) |
Dyckman Street | 157th Street | 複線 | |
145th Street | Chambers Street | 1.5複線/複々線内緩行線 (いわゆる電車線) | |
WTC Cortlandt | South Ferry | 複線 |
1系統はIRT Broadway-Seventh Avenue 線の中で各駅停車のような役割を持っています。そのため、複々線区間等では電車線(日本でいう中央・総武線各駅停車のような感じ)を走行して運転をします。
ニューヨークの地下鉄は夜間になると停車駅が変わったりすることがある、とガイダンスで書きましたが、
1系統はどの時間帯に乗っても停車駅は変更されません。ので、どの駅でも常時(遅延等が起きて運行形態が一時的に変更されている場合を除き)乗降が可能です。
車両はR62とR62Aが使用されており、どちらも240th Street Yardという車両基地の所属です。
↑これがR62です。ちなみに日本の川崎重工業(神戸)で製造されたものらしいです。
By HazmatSchizo – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=151755543
↑これがR62Aです。これは日本製ではないようです。R62とR62Aの違いがわからないなんて言えない
By HazmatSchizo – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=151755543
以上、1系統の基本的な情報の解説でした。
2系統
お次は2系統です!
路線名 | 2 |
起点駅 | Wakefield–241 Street |
終点駅 | Flatbush Avenue–Brooklyn College New Lots Avenue(ラッシュ時の一部列車) |
駅数 | 49駅 52駅(一部区間各駅停車運転時) 61駅(深夜帯のみ) ↑!?(後述します) |
経由路線一覧 | IRT White Plains Road Line IRT Lenox Avenue Line IRT Broadway–Seventh Avenue Line IRT Eastern Parkway Line IRT Nostrand Avenue Line IRT New Lots Line |
使用車両一覧 | 239th Street Yard所属 R142 (East 180th Street Yardの5系統車両と共用) |
以上が基本データとなります。
ブロンクス、マンハッタンを経由し、ブルックリンに出る、割と長めの路線です。
2系統は1系統と比べると経由路線も増えますが、その路線たちも複々線だったり複線だったりいろいろです。
これよく動かしているなぁって思います。
路線名 | 起点駅 | 終点駅 | 使用線路 | 時間帯 |
IRT White Plains Road Line | Wakefield–241 Street | 149 Street–Grand Concourse | 1.5複線/複々線内緩行線 (いわゆる電車線) | |
IRT Lenox Avenue Line | 135th Street | Central Park North–110 Street | 複線 | |
IRT Broadway–Seventh Avenue Line | 96th Street | Chambers Street | 1.5複線/複々線内急行線 (いわゆる列車線) | 深夜帯以外 |
1.5複線/複々線内緩行線 (いわゆる電車線) | 深夜帯のみ | |||
IRT Broadway-Seventh Avenue Line, Brooklyn branch | Park Place | Borough Hall | 複線 | |
IRT Eastern Parkway Line | Hoyt Street | Franklin Avenue–Medgar Evers College | 1.5複線/複々線内緩行線 (いわゆる電車線) | |
IRT Nostrand Avenue Line | President Street–Medgar Evers College | Flatbush Avenue–Brooklyn College | 複線 | (下記時間帯解説部分参照) |
IRT Eastern Parkway Line | Nostrand Avenue | Crown Heights–Utica Avenue | 1.5複線/複々線内緩行線 (いわゆる電車線) | |
IRT New Lots Line | Sutter Avenue–Rutland Road | New Lots Avenue | 複線 |
2系統はIRT Broadway-Seventh Avenue 線の中では急行列車のような役割を持っています。
同線内の複々線区間等では列車線(日本でいう総武快速線のような感じ)を走行して運転をしますが、
ブロンクスとブルックリンでは終日各駅停車運転となっているほか、深夜帯にはマンハッタン内でも各駅停車運転が行われます。
表内の「(下記時間帯解説部分参照)」部分の解説に入ります。
(以下、IRT Nostrand Avenue線をNostrand線、IRT Eastern Parkway線をEastern線、
Franklin Avenue–Medgar Evers College駅をMedgar駅、Flatbush Avenue–Brooklyn College駅をFlatbush駅
と表記)
2系統だと、時間帯によって停車駅はおろか、運行路線まで変わるので注意が必要です。
マンハッタン内では、基本的に急行運転となっているものの、深夜になると各駅停車運転となります。
また、基本的にはMedgar駅からNostrand線に入り、Flatbush駅行きとして運行されていますが、
ラッシュ時間帯になると一部の列車はMedgar駅からNostrand線に入らず、そのままEastern線を通り、New Lots Avenue駅行きとして運行されています。
まとめると以下のような感じです。
・深夜帯のみ、マンハッタン内も各駅停車運行となるよ(普段は急行)
・ラッシュ時のみ、一部の列車は普段とは別の行き先で運転されるよ
こんな感じです。ということで、時間帯によって停車駅や経由する路線が違うということは、総駅数も場合によって変わってくるわけです。
基本データで駅数が3つぐらいデータが並んでいたのはそういうことです。
車両はR142というちょっと新しめの車両が使用されており、239th Street Yardという車両基地の所属です。
By MTAEnthusiast10 – Own work, CC BY 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=152016596
3系統
最後は3系統です!
路線名 | 3 |
起点駅 | Harlem–148 Street |
終点駅 | New Lots Avenue Times Square–42 Street |
駅数 | 34駅 9駅(深夜帯のみ) |
経由路線一覧 | IRT Lenox Avenue Line IRT Broadway–Seventh Avenue Line IRT Eastern Parkway Line IRT New Lots Line |
使用車両一覧 | Livonia Yard所属 R62 |
以上が基本データとなります。
2系統とは違い、ブロンクスは通らず、マンハッタンのハーレムといわれる地域からマンハッタンの中心部を通り、
ブルックリンへと向かいます。
2系統は1系統と比べると経由路線も増えますが、その路線たちも複々線だったり複線だったりいろいろです。
これよく動かしているなぁって思います。
路線名 | 起点駅 | 終点駅 | 使用線路 | 時間帯 |
IRT Lenox Avenue Line | Harlem–148 Street | Central Park North–110 Street | 複線 | |
IRT Broadway–Seventh Avenue Line | 96th Street | Times Square–42nd Street | 1.5複線/複々線内急行線 (いわゆる列車線) | 深夜帯のみTimes Square止まり |
34th Street–Penn Station | Chambers Street | |||
IRT Broadway-Seventh Avenue Line, Brooklyn branch | Park Place | Borough Hall | 複線 | |
IRT Eastern Parkway Line | Hoyt Street | Crown Heights–Utica Avenue | 1.5複線/複々線内緩行線 (いわゆる電車線) | |
IRT New Lots Line | Sutter Avenue–Rutland Road | New Lots Avenue | 複線 |
3系統はIRT Broadway-Seventh Avenue 線の中では急行列車のような役割を持っています。
2系統とは違って、マンハッタンでは終日急行運転となっています。
表内で「深夜帯のみTimes Square止まり」とありますが、これの解説に入ります。
(以下、Harlem–148 Street駅をHarlem駅、Times Square-42nd Street駅をTimes Square駅と表記)
3系統は基本的にHarlem駅からNew Lots Avenue駅を結んでいますが、深夜になるとこれが全然かわり、New Lots Avenue駅やブルックリンはおろか、Times Square駅までしか列車は走りません。Harlem駅からTimes Square駅なので、9駅です。
もう一度言います。
深夜は9駅しか走りません。
かの有名なTimes Square駅までの9駅しか深夜帯は走行せず、ブルックリンとかそっちのほうにはいきません。
もし使うときにはご注意ください。
車両はR62という車両が使用されており、Livonia Yardという車両基地の所属です。
By HazmatSchizo – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=151755543
なんか1系統の時の解説の既視感がすごいですね。同じ車両を共用しているんだと思います。
以上。
今回の記事は以上となります!
「第一部 1系統~3系統」として、ようやく本編に入ってきました。
このシリーズも含めて、記事はペース上げたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。
【注意】
現地で何か事件などに巻き込まれてしまったとしても、
筆者の僕や本サイトでは一切責任を取りません。
行かれる場合は自己責任で、
お気をつけて行ってらっしゃいませ。
なお、この記事の内容はあくまで一鉄道ファンとしての予測や考察にすぎません。
(将来的に)誤った内容である可能性などもあります。
正確性の保証や、閲覧による不利益等については責任を負いかねます。
ということで、今回の記事はここまでとなります。お読みいただきありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう!!
本記事の記述にあたって参考にさせていただいたサイト様
Wikipedia様
ニューヨーク州やニューヨーク市地下鉄について調査をしている中で参考にさせていただきました。
MTA様 ホームページ
ニューヨーク市地下鉄の地図等の参考にさせていただきました。
この記事を書いた人
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鉄オタ歴約10年のあさまです!
「短く簡単に」をコンセプトに、 Youtubeでは鉄道に関する動画を投稿しています。
あさま、とは言っていますが基本的に取り扱う話題とかは日本全国やっていけたらと思っています。よろしくお願いします!
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