【これがホントの「謎の駅」】安中榛名駅来訪記

未だに600号台のあさまに慣れません、びゅうです。所謂長野新幹線と呼ばれていた、2015年3月以前のあさまの号数って500号台だったんですよ。金沢開業でそれはかがやき及びはくたかに譲ってあさまは600号台を使うようになったのですが、未だにふと違和感を覚えることがあります。

令和元年東日本台風の際には400号台のあさまなんてものも爆誕した

で、何の話かと言いますと別にあさまの号数はあんま関係ないです。今回はそんな北陸新幹線の第一期開業区間、長野新幹線の区間にある駅である安中榛名駅についてです。東北新幹線のいわて沼宮内駅なんかと並んで、「新幹線の秘境駅」としての立場を欲しいままにしている駅、というイメージを持たれている方は多いでしょうが、実際行ったことある人はやはり少ないんじゃないでしょうか。累計20年は北陸新幹線沿線に住んでいる私びゅう、この度初めて降り立ちましたのでその時の感想を簡潔ではありますが記事にしたいと思いますので、よろしければ見ていってください。

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駅の概要

開業に至るまで

国鉄が分割民営化してJRが成立し、同時に建設がストップしていた新幹線についても、整備新幹線スキームの整備で建設が再び始まった1990年代。その第一弾として北陸新幹線の高崎〜長野間について、1998年の長野冬季五輪に合わせての整備が決定しました。

整備新幹線スキームの特徴の一つとして、沿線自治体の費用負担があります。これが安中榛名駅誕生の鍵となりました。当初計画のままでは群馬県が費用を供出しなければならないにも関わらず新幹線の恩恵を受けられないということになります。当然群馬県は難色を示します。

そこで安中付近に新駅を設置することについて自民党と当時の群馬県知事の間で確約が交わされます。そして工事を担当する鉄道公団も「運行に支障をきたすわけではない」と安中市への駅設置を盛り込んだ計画変更を行います。なお、変更前の時点で既に駅を設置できるだけの水平明かり区間を確保していたなんて話も一説ではあるようです。

こうして1997年10月1日、のちに長野新幹線とも呼称されるようになった北陸新幹線高崎〜長野間の開業と共に開業しました。前述の経緯から唯一の群馬県所在駅、そして長野までの各駅で唯一乗り換え鉄道路線がない駅となりました。

現在の安中榛名駅

2024年度の乗車人員は定期、定期外合わせて269人。北陸新幹線のJR東日本管内ではダントツの少なさでワースト2位の飯山駅とも3倍近い差が開いております。JR東日本の新幹線全駅で見ても、いわて沼宮内の75人に次ぐ少なさ。というか700人台の駅はちらほらあるのですがそれ未満はこの二駅だけなのでいかに飛び抜けて利用者数少ないかということがお分かりいただけるかと思います。

Access Denied

この他、駅前には「びゅうヴェルジェ安中榛名」という、JR東日本が主体となって開発が行われた住宅地が立地しています。新幹線通勤をはじめ、別荘などとしても供せるようなものとなっているそうで、2003年から分譲が始まった約600区画は、およそ13年後の2016年に完売したんだそう。なおこの住宅地のためなのかは定かではありませんが、Suicaの首都圏定期券発売区間の北陸新幹線における果ての区間がこの安中榛名駅なんですよね。

もう少し全景が見える写真を撮りなさい
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実際に行ってみた

安中榛名に行くのは中々に大変です。新幹線単独駅かつバスも信越線の磯部駅や安中駅などからの路線バスのみで本数も決して多いとはいえないにも関わらず、日中パターンで毎時1本運転されている「あさま」はおよそ半数が同駅を通過するためです。北陸新幹線の金沢延伸以降、軽井沢、佐久平、上田の他長野新幹線途中駅は原則全「あさま」が停車するようになったことを考えるとかなり少ないことがお分かりいただけると思います。

現在軽井沢は「あさま」全列車が停車する一方、佐久平と上田は上り2本目の602号のみ通過するため、厳密には全列車ではないことに注意。なおその602号はなんと安中榛名に停車します。

まぁつまり、安中榛名は上下共に2時間に1本しか日中は列車がまいりません。仮にもギリギリ関東地方に立地しているはずなのですがね……。ちなみに金沢延伸から数年は「はくたか」の一部列車も停車していましたが現在は熊谷、本庄早稲田共々全列車通過です。そんなわけで軽井沢から1駅の安中榛名に到着です。

カーブ上にあることがわかる1枚

こじんまりとした独特の雰囲気

半地下構造のような雰囲気

ホームから階段を降りると改札口に繋がる地下通路が。圧倒的に少ない乗降客数を当初から織り込み済みだったかのようなこじんまりとした規模の通路です。

改札付近全景

こじんまりとしているのはもちろん通路だけではなく改札もそう。自動改札機はわずか3台でそれですら閑古鳥が鳴いている有様。みどりの窓口が残っていますが、改札と直で繋がっているタイプの地方の小駅でよく見られるタイプです。

券売機

券売機も近距離と同じ筐体の自由席用と指定席券売機が1台ずつだけという少なさ。よく見ると1台潰された跡も見えますね。

時代が止まってる?
こちらは流石にきちんと更新されている
運営はあの荻野屋

こんなこじんまりとした駅ですが、売店がありました。それも駅そばも営業しています。ただし売店営業時間は17時までですが飲食の営業は14時までの模様。まぁ昼過ぎたらそりゃ需要もないんでしょうけど。駅レンタカーの窓口も兼ねているようで、小駅あるあるのよろず屋的売店なのでしょうか。

駅の売店としてテンプレなラインナップ

売店での取扱商品は駅の売店あるあるなおつまみ系お菓子や、荻野屋運営であることを反映した峠の釜めしなど。慎ましいラインナップですが、駅の規模を考えればあるだけ凄い事だと思います。

外にも出てみよう

夕日を浴びる駅舎
駅前ロータリーを望む

駅前に出てみました。うーん見事に素寒貧とした景色。まぁ住宅地が600区画完売したとはいえ必ずしもそれが新幹線利用に結びついていないのは乗車人員を見れば明らかですし、そもそも一戸建て用に区画を分譲していたものなので人口密度はかなり低いというのはわかるのですが、それにしてもインパクトある光景です。

新幹線駅徒歩1分の一戸建てというこの上ない好立地

しかし駅前一等地にこうして一戸建てを構えられる、というのもなかなか夢のある話です。価格は知る由もありませんが、おそらく存外現実的な価格でしょうし。

トンネルに挟まれた立地

まとめ

北陸新幹線、そしてJR東日本新幹線随一の秘境駅、安中榛名駅の来訪記でした。噂に違わぬ秘境駅っぷりで、中々来てみて楽しい駅でした。秘境駅って、原義に近い本当に山の中などにポツンとプラットホームだけがあるみたいな駅もいいんですけど、この安中榛名駅のように乗降客数に不釣り合いな立派な設備が備わった駅もまた独特な雰囲気がありますよね。いわて沼宮内駅を始め、他の乗降客数が少ない新幹線駅も訪れてみたいものです。

帰りしなに撮った1枚。厳しい線形が伝わってくる
この記事を書いた人
びゅう
びゅう
仙台支社→東北本部→福島事業本部
動きが目まぐるしい…

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