【内装鉄ピンチ?】三岐鉄道が列車内での撮影マナーを厳格化・明文化【17901MiniArticles】

前回の記事からずいぶんと間隔が空いてしまいました。お久しぶりです。17901と申します。

この記事を書く前の晩もいつものようにTwitterを眺めていると、このようなツイートが目に入ってきました。そのツイートとは、

三岐線の車内を撮っていたら、「ほかのお客様のプライバシーを侵害しかねないから撮影はやめてくれ」と運転士にきつく怒られた。しかしHPを見れば何が起きたのか納得できた。(意訳)

というものでした。正直私も他人事とは思えず、かなりヒヤヒヤしているのが現状です。これをきっかけに、今一度読者の皆様と三岐鉄道が出したプレスリリースと私17901の取材レギュレーションとを照らし合わせ、これからの撮影方針を考えるきっかけを作っていきたい所存です。


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撮影マナーは厳格化・明文化される傾向にある

https://sangirail.co.jp/files/manners.pdf より (2024-07-28スクリーンショット取得)

このプレスリリースは2024年7月11日に公開されたもので、昨今顕在化している迷惑撮り鉄に対して、三岐鉄道側が迷惑行為だと判定する5つの条件をここで示しました

なおこのうち、以下の4つはいわゆる内装鉄の皆さんにはなじみが薄い(であろう)文言ですが……。

  • 線路内などの鉄道用地・私有地に立ち入る行為
  • 柵やホーム上の点字ブロックから外側に乗り出して撮影する行為
  • 駅構内にて三脚や脚立等を使用して撮影する行為
  • 撮影時に大声をだして騒ぐような行為

上から2番目に位置しているこの文言が、私17901、そして内装鉄の皆さんまでもが該当しかねないものでした。

 ・当社施設及び列車内にて、他のお客様や係員を無断で撮影・録音する行為

「この書き方では乗客や職員が主題となる写真がNGとなるだけでは?」と思われた方もいらっしゃることでしょうが、先述のツイートに付随した画像を拝見した限りではそのようなことはありませんでした。純粋に車内を映した(=乗客や職員が写真の主題ではない)のみの写真をツイート主様が撮られたことで、波紋を呼んだものと推測されます。

ちなみに撮影マナーの厳格化・明文化については、先行事例としてJR東日本の取り組みが挙げられます。記載の順番を見た限り、三岐鉄道のプレスリリースはおそらくJR東日本のものを参考にしたと考えられます。

https://www.jreast.co.jp/picture_manners/ より (2024-07-28スクリーンショット取得)
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17901の取材レギュレーションもこれらに劣らず厳しい


以下は、上記記事の「取材レギュレーション」項を一部抜粋したもの

・とにかく人を画角に入れない!

早朝や深夜、平日日中など人が少ないと予想される時間帯で、なおかつ折り返し待ちや当駅始発の列車内で撮影を行うのを基本とします。

また人が映り込む可能性のあるアングルで、実際に人が映り込んでしまった場合、Googleフォトアプリの「消しゴムマジック」機能を用いて映り込んだ部分を削除します

・係員の指示を遵守する

係員の指示とは、例えば「撮影をやめてください」といったようなことです。

少なくとも日本国内では、車内での撮影に特に制限がかけられているというのは聞いたことがありませんが、日本国で撮影を敢行した際はその限りではないでしょう。ですから、国外に出向いた際は現地のルールに最大限従ってゆく所存です。国内に関しては言うまでもなく……。


以上が17901の取材レギュレーション(一部抜粋)ですが、人の映り込みを一切許さない点を特に徹底しています。これは、車両そのものの資料画像として人が映り込むことは不適当としたためであるほか、撮影に関するトラブルを最大限避けるための対応でもあります

したがって、このレギュレーションに騒動の発端となった画像を照らし合わせてみると、「人が映り込んでいるためアウト」という判定となってしまいます。

さらに「画角のどの部分が主題となるか」は、撮影段階においては撮ったその方にしか分かりません。たとえ映り込んだ乗客や係員が主題とはならなくても、紛らわしい行動はやはり避けるべきだと思います。撮影者側の心境も事業者側の事情もどちらも理解できるだけあって、なんとも心苦しい気持ちです。


感想+α

今回の一件で、改めて内装趣味に走る者は肩身が狭いというのを実感させられました。

営業運転に就いている車両を撮影することは、運賃や追加料金を支払った対価以上のことをしている、と取られても仕方のない行為であるのは否定できません。「博物館の入館料を支払った対価として館内へ入ることができ、その過程で車内を見学・撮影できる」ということとは、明らかに事情が異なります。

趣味者側のフリーライドを、事業者側の黙認ないし許諾のうえで成り立たせてもらっていた綱渡りのような関係、これを今後も維持できるかは、私含めた趣味者のささやかな気配りにかかってくることでしょう。

お金の話を抜きにしても、最後に残るのはやはり各人の気配りに他なりません。このような声明が出されてしまった以上は、改めてこれらのマナーをしっかりと守り抜く姿勢を見せなければならないでしょう。自戒を込めて……。

余談

当記事から執筆環境が一新し、8年落ちの2in1パソコンから新品のモバイルノートパソコンになりました。前の2in1より重量が3割増しになってしまったのと引き換えに、メモリは倍増(ようやく16GBになりました)、画面も大きくなって今のところイイ感じ、性能向上は言うまでもありませんね。このマシンの末長い活躍を祈りつつ、記事を締めくくります。

更新履歴

  • 2024-07-28 軽微な加筆・修正
  • 2024-07-29 軽微な修正
  • 2024-08-02 軽微な修正
  • 2024-08-17 軽微な修正
  • 2024-09-07 アイキャッチ画像の差し替え

最後に(お願い)

記事に関するご質問、訂正のご依頼や苦情は、お気軽にコメント欄にお書きくださいませ。筆者のTwitter(X)アカウントをメンションする形式でも受け付けております。

CCライセンス

【内装鉄ピンチ?】三岐鉄道が施設・列車内での撮影マナーを厳格化・明文化【17901MiniArticles】 © 2024 by 17901 is licensed under CC BY-ND 4.0 

この記事を書いた人

17901
17901
はじめまして。17901と申します。ロングシートと通勤・近郊型電車が好物です。
鉄道車両の内装(特に座席・照明・荷棚)をネタにこじんまりと記事を書いております。

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