【考察】JR各社夜行列車から見る今後の夜行列車の展望

JRの夜行列車の今後を考える
1. 需要があるのは観光客
2. 夜行列車の今後は？

JRの夜行列車の今後を考える

さて、前項では現在JR各社で設定されている夜行列車を紹介していきました。では、それらの夜行列車は今後どうなっていくのか、他の夜行列車が登場していくのかと言うことについて考えていこうと思います。

需要があるのは観光客

かつて、寝台列車をはじめとした夜行列車は上京してきた地方出身者や、出張サラリーマンがつかう、というイメージだったと思います。

しかし北斗星やカシオペア、トワイライトエクスプレスなどの登場によって少しずつその考え方は変化していきました。そして夜行列車ではなくとも、最近では観光に力を入れた列車が数多く登場しています。

また、サンライズなども出雲地区や瀬戸内地区の観光客が主な客層となっています。

また、列車に乗ることを目的とする列車も出てきていますよね。これも列車に観光に来ている、と言ってもいいですからね。少しこじつけがましいですが。

そのようなところから、この先に登場する夜行列車はアルプスのような特殊な例を除いて、基本的にはJR東日本でいう『乗って楽しい列車』の括りで登場するのだと思われます。そのため、ツアーなどの行程に組み込まれ、そのような客がメインの利用者となる、というようなものになるのではないでしょうか。

JR東日本が先日発表したE657系夜行列車仕様もおそらくその側面が強いはずです。サフィール踊り子と同じようにプレミアムグリーン車が設定されていますからね。

サンライズエクスプレスのように、最終の新幹線や飛行機よりも遅く出て、始発の飛行機よりも早くつけるなんて場所はそうそうありませんからね。

このように考えられる理由としましては、『夜行列車は、メリットが少ない』という点があります。たしかに、趣味者的にはロマンや面白さがあるのですが、運行側からすれば夜間時間帯に走行することで乗務員の確保や、駅を開けておく必要がある、保険の時間が減る、などと数々のデメリットがあります。アルプスの停車駅が立川の次は松本なのはそのような理由もあります。停車をあまり作らず、開けておく駅を減らしておくという意図があるのでしょう。

他にも、それこそアルプスは例外ですが、サンライズエクスプレスやWESTEXPRESS銀河は寝台設備が整備された専用の車両が用意されています。そのため、昼間の時間帯は特急列車として使うことも難しく、車庫を占領するし、利益は少ない赤字垂れ流し列車となってしまうんです。

その問題を解決するために開発された581/583系は機能性や需要に問題がありすぐ廃止されてしまったことなどから、寝台列車と昼行列車は相性が悪いので、車庫を占領してしまうという事が分かってもらえると思います。

ですが今の日本では夜行バスも主流の移動手段。夜行バスに比べれば特急型の椅子なんて天国みたいなものです。アルプスが繁盛しているのにはこのような理由もありますよね。

そのような点から、夜行列車と言えど、現状の特急形車両を生かすために座席夜行が今後は設定される可能性があります。JR西日本やJR東海にはそんな列車はありませんが…かつては設定されていましたよね。

そう、ムーンライトシリーズです。右側のムーンライト九州は客車列車で運行されていましたが、左側のムーンライトと言えばのムーンライトながらは373系や183系などの座席電車で運転されていました。

これらは時代背景もあり、快速列車での運行でしたが、今後はやはり特急格上げされて運行されるようになると思われます。

それでは、最後に、夜行列車の今後を考えていきましょう。

夜行列車の今後は？

それでは最後に、夜行列車の今後についての考えを話をまとめていこうと思います。

まず、寝台列車はサンライズエクスプレスの後継車両が開発されるのみにとどまると思われます。これは先ほども話したように、寝台専用の車両は需要などが少ないという理由から、安定して利益が得られる事が分かっているサンライズエクスプレスのみに新型を開発するのではないか、というものです。

次に、寝台以外の夜行列車、これは観光列車としての側面を持った車両が作られるのではないでしょうか。移動のための列車だけでなく、乗ることを目的とした列車を作るのが最近の観光列車のモットーですからね。

では、アルプスのような座席夜行は作られるのか？これは難しいような気もします。アルプスはたまたま需要の大きかった区間ですからね。そのような区間が他にあるのか？と言われると微妙です。できるとしても東京地区から東北地区くらいでしょうか？

最後に、夜行列車の今後は…明るくも暗くもない、どっちにも行ける状態だと思います。かつては完全に夜となっていましたからね。地域と共存共栄していく列車を目指して今後とも進化を期待したいものです。

といった感じが今回の記事の内容でした。

それでは今回はこのあたりで失礼させていただきます。最後までご精読ありがとうございました！

この記事を書いた人

月波奏: 月波さんです。
小説書きをしつつブログ書き。
SNS系統初心者です。

JRの夜行列車の今後を考える

需要があるのは観光客

夜行列車の今後は？

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