
こんにちは。好きな四字熟語は「燈籠光柱」と「廃材芸術」。どうもまもうなです。
新宿を起点に、箱根の玄関口である小田原までを結ぶ「小田原線」、湘南エリアに至る「江ノ島線」、多摩ニュータウンに至る「多摩線」の3路線を擁する小田急電鉄。そして、そんな小田急電鉄と相互直通運転を行う東京メトロ千代田線とJR常磐緩行線。
今回からの記事では、「小田急千代田車両図鑑」と称し、そんな小田急線・千代田線・常磐緩行線を走る電車を形式別に「愛を持って」お伝えしていきたいと思います。
それでは、第1回は「小田急8000形」についてお送りします。
8000形の概要

形式名 | 8000形 |
竣工 | 1982年 |
所属検車区・両数(記事執筆日地点) | (小)海老名検車区:4連9本+6連8本=84両 (西)新宿線車両所:6連1本=6両 |
運用線区 | 小田急小田原線(新宿~小田原) 小田急江ノ島線(相模大野~片瀬江ノ島) 小田急多摩線(新百合ヶ丘~唐木田) 西武国分寺線(国分寺~東村山) |
8000形の特徴
前面

大型の曲面ガラスを用いた構造で、貫通扉などの柱を黒く塗装することにより大きな1枚窓に見えるような構成となっています。
また、小田急で営業運転を行っている車両で唯一、鋼鉄製車体を持つ形式であり、小田急ケイプアイボリーの車体にロイヤルブルーの帯を巻く、いわゆる「小田急塗装」を纏う最後の形式となっています。
また、ほぼ全ての車両はハロゲンヘッドライトを採用していますが、8058×4編成の新宿方先頭車(8058)と8258×6編成の小田原方先頭車(8558)にはLED式ヘッドライトが装備されています。


2024年には西武鉄道に6両編成1本(8261×6編成)が譲渡され、5月より西武国分寺線での営業運転が開始されました。その際に塗装が大きく変更となり、西武30000系や40000系に近いような外観となりました。
西武8000系については以下の記事よりどうぞ。
側面

戸袋窓のある一般的な構成です。
2600形や5000形などの系譜を引き継ぎ、アイボリーの鋼鉄車体にロイヤルブルーの1本帯という構成になっています。
2008年の統一ブランドマーク制定後は、運転席後部、2番ドアと3番ドアの間にブランドマークが掲出されています。

各車両の側面には2000形と同型のLED式行先表示器が設置されています。
パネルのドット数は159×32ドットです。

ROMの制作は森尾電機、種別部分は行先の文字数により横幅が変わります。
機器類
主電動機
落成時は界磁チョッパ制御を採用、のちに行われる更新工事により大半の編成はVVVFインバーター制御に更新されていますが、2002年度に施工された2編成(8251×6と8255×6)は界磁チョッパ制御のまま更新が竣工しており、8251×6は2021年、8255×6は2020年にそれぞれ廃車されています。

なお、8251×6の廃車を持って小田急電鉄でのVVVF化率が100%となりました。
TIS

更新工事によりタッチパネル式のモニタが設置されています。
なお、制御回路は更新されていないため設定できる項目が制限されているほか、3000形初期車以外の車両と併結し運転することは基本的に不可能です。
車内

車内は全車ロングシート、一般席は赤系統のモケット、優先席は青色のモケットが用いられています。

LED式の案内装置が設置されています。(画像は3000形のもの。8000形、2000形、3000形で共通のパーツ。)
あとがき

近年数を大きく減らしつつある8000形。西武線を含め、まだまだ活躍の機会を見ることはできそうですが、8000形の「最期」はそう遠くない未来でしょう。「日常的な記録」を忘れずに悔いなく思い出を残したいものです。
次回は1000形(リニューアル車)を取り扱います。

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