
ご無沙汰してます、ふぺです。
前回の記事でN700系「つばめ」についてご紹介しましたが、今回はこれの続編ということで、この後に乗った観光特急「A列車で行こう」について紹介していこうと思います。
熊本駅に戻ってきた

私はつばめ311号に乗って熊本駅へやって来たのち、阿蘇方面の鉄道を乗り潰して、豊肥本線に乗って熊本駅に戻ってきました。
私が今回乗っていくのは、熊本と三角を結ぶJRあまくさみすみ(三角)線の観光特急「A列車で行こう」です。この「A列車で行こう」はJR九州の運行する観光列車こと「D&S列車」のひとつであり、三角や天草といった観光地へ向かうのに非常に便利な列車でもあります。

ホームに上がると既に列車が到着しており、清掃と折り返し準備がなされていました。この「A列車で行こう」ではJR四国から譲り受けたキハ185系を使用しており、観光列車化に伴い、車内外には多くの改造が施されています。
車内外を見ていこう

まずは外装を見て行きましょう。九州のキハ185系というと「ゆふ」で使われるJR九州らしい赤一色に染められた車両を思い浮かべる方が多いと思いますが、この「A列車で行こう」で使われるキハ185系は“16世紀大航海時代のヨーロッパ文化と古き良き天草”をテーマにした、黒とゴールドのツートンカラーとなっており、アンティーク調で非常にカッコいい印象を受けます。
この「A列車で行こう」の「A」には、天草(Amakusa)を表す”A”と、大人(Adult)を表す”A”から取られているほか、列車名の由来となったジャズの名曲である「A列車で行こう」が熊本駅のホームや車内に響きます。

それでは車内を見ていきましょう。私が指定した2号車には、1号車寄りにこのような大型のソファが設置されており、向側には子供専用の小さな椅子が並べられていました。またソファの柄からも分かる通り、この「A列車で行こう」は水戸岡鋭治さんがデザインされており、水戸岡さんらしいデザインが車内各所にあります。

また大人数向けのボックスシートと大型テーブルもあり、家族や団体での乗車でも「A列車で行こう」の旅を楽しむことができるほか、3名以上で予約する場合はこの席を通常の指定席料金で乗ることができるそうです。

それでは自分の席に着いていきましょう。「A列車で行こう」の座席は他のキハ185系と同じリクライニングシートとなっており、2号車にはベージュ色を基調に花が描かれた柄のシートが4列並んでいます。
また私は「2号車-11番D席」を指定したのですが、この「A列車で行こう」が走る三角線は景色が非常に美しい路線で有名となっているので、もし乗る際は海側であるD席を優先的に取るようにしましょう。また奇数番号の席を取ってしまうと、私のように窓枠が干渉して充分景色を堪能することができなくなるので、偶数番号の席を取るとより良いでしょう。
Order “A”sider_________。

それでは、A列車名物の「Aハイボール」を注文…したかったのですが、私自身まだ未成年ゆえ飲酒はできないため、今回は「Aサイダー」を注文してみました。
1号車の”A-train Bar”で注文することができるこの「Aサイダー」は熊本産のデコポンを使用しており、炭酸の強さも程よく、飲んでいて非常に爽快感がありました。このほかにも季節限定ハイボールやサイダーが販売されることがあるようなので、乗る際はぜひ公式Instagramをしたほうがいいと思います。

さらに天草のり塩バター味のポップコーンも追加で注文。このポップコーンには天草産のあおさ海苔とバターを使用しており、非常にさっぱりとした味になっています。そしてこのポップコーンとAサイダーの相性が本当に抜群で…。一度手を付けると止められなくなるほど美味しいので、ぜひ買ってみてください。
長部田海床路を眺める

13時6分に熊本駅を発車し、宇土駅から三角線に入ってしばらくすると、進行方向右に長部田海床路が見えてくるようになります。
長部田海床路は1979年に干満差の激しい有明海でノリ養殖や採貝をする漁業者のために建設され、潮が引いたときには海の中へ伸びる道と24本の電柱が現れ、満潮時には海から突き出す電柱だけが残るという、その神秘的な光景から写真映えスポットとして有名になっているそうです。
網田駅に到着

そうして13時32分に列車は網田駅に到着。当駅では観光のため20分ほど停車します。

この網田駅は熊本県内に残る最古の駅舎であり、国の有形文化財にも登録されています。またこのレトロな雰囲気から写真映えスポットとしても有名で、最近では改修工事を経て非常に綺麗になりました。
ちなみにこの網田駅舎は明治32年辺りに完成したらしく…約126年が経っても形を保っているのは本当に凄いですね。

また駅のホームでは地域の方が網田スムージーを販売されていらっしゃったので、私もいざ購入。そしてプラスでAサイダーの2杯目を注文し、観光で人がいない今のうちに誰もいない車内で乾杯しました。
そしてこの網田スムージー、500円という少しお高い値段となっていますが、オレンジの濃厚なとろみのある味わいで本当に美味しく、Aサイダーと飲み比べてずっと楽しんでいました笑。
発車時間が近づいてることを表すマリンベルを聴きつつ、列車は網田駅を出発。
三角駅に到着‼︎

そうして熊本駅を出発して63分、列車は終点の三角駅に到着。この三角駅からすぐの場所に松島へ向かうフェリーの乗船場があり、三角で「A列車で行こう」から乗り継いでフェリーに乗って行く方も見られました。
この南蛮文化をモチーフにした駅舎が目を引く三角駅ですが、かつては明治政府の産業政策で三角港へ繋ぐ役割を持つために開業したのが始まりで、本来はこの三角駅が本線(今の鹿児島本線)の終着駅になる予定だったそうです。しかし初代の三角駅は地形が複雑で工事が難航し、結果として先に八代方面の線路が開業しました。
私は時間の関係上、次にやってきた普通列車で熊本へトンボ帰りしましたが、次来る機会があればぜひフェリーに乗って観光したいですね。
A列車で行こうHP

- icon @Bashamichi_mm04




コメント ご意見やご感想等お気軽にどうぞ。