11月1日(土)より、横浜市営地下鉄全体でダイヤ改正がされました。今回のダイヤ改正では久しぶりの増便や同時発着の改善など、沿線民にとって喜ばしいことが多い改正になりました。
一方、「オタク的」にも面白い点があります。それが、23時台に新横浜を発車して上永谷に向かう快速。快速の運転は20時まででは?新横浜発??上永谷行快速??なんで??と思いましたが、調べてみたらとある人々にとってとてもありがたい存在なことがわかりました。今回の記事では、この快速の運転初日に乗ってきたのでその様子と、なぜこのような列車が設定されたのか?その理由をお届けします。
なお、ダイヤ改正については改正前にこちらの記事でも詳しく解説しておりますので、合わせてご覧ください。
また、今回の記事ではブルーラインで運転されている優等種別「快速」についても頻繁に触れることになります。こちらについても解説記事を以前投稿しているので、合わせてご覧ください。

今回の列車について
11月1日、この記事の投稿日より1日前に横浜市営地下鉄ではダイヤ改正がありました。
今回の改正では増便や主要駅における同時到着の改善など利用者目線から見てありがたいことの多い改正でしたが、その中で異彩を放つものがありました。
それが、「新横浜23時台発上永谷行快速」です。
これは土休日限定となり、平日には運転されません。停車駅に関してはいつもの快速電車と同じになります。
この列車、どこがおかしい?
さて、ブルーラインに詳しい方ならお気づきかと思いますが、この快速列車にはおかしな点がいくつもあります。
まずは運転時間について。新横浜駅23時38分発、上永谷駅0時5分着となっていますが、横浜市営地下鉄の快速は平日17時、土休日21時まで。この列車はどちらも大幅にオーバー。これが「ルール破り」というタイトルの理由であり、私がまず困惑したところです。
次に、発駅と終着駅についてです。早朝の始発列車に新横浜駅発が1日1本のみ存在しており、上永谷行は朝ラッシュ終了後に毎日かなりあります。
しかし、これが快速となると話は別。深夜の新横浜始発の快速、上永谷行の快速など前例が全くありません。
とにかくルール破りでおかしいところがたくさんある、というところはわかっていただけたかと思います。
乗車レポート
それでは、軽く解説が終わったところで実際に乗っていこうかと思います。
場面は運転初日の新横浜駅へと移ります…
まず、23時8分頃に回送列車があざみ野方面ホームに停車。一見謎な回送ですが、これが今回の主役となる列車です。
新横浜駅には引込線があり、湘南台方面から送られてきた列車を一旦引込線に入れ、前の列車が発車したらすかさずホームに入れるのです。
ちなみにこの回送、初日のためか放送に問題があり、回送列車の到着放送後に「この回送列車の次の停車駅は横浜です」というあまりにも盛大に間違えている放送が流れたのでした(回送には乗れない・あざみ野方面なので横浜に行くことがない)。
この快速の1本前の列車は23時28分発の湘南台行です。電光掲示板では「最終」と案内されています。確かに湘南台行としては最終ですが、今回紹介している快速列車に乗ると上永谷駅この案内されている普通湘南台行と同じ列車にに接続するため、実質的な最終ではありません。

28分発普通が発車すると近くにいた鉄オタたちは私含めスタンバイ開始。すぐに接近を知らせる電光掲示板が点灯し、接近放送が流れます。
そして、入換灯をつけた列車が入線してきました。しっかりと「快速 上永谷」の表示が確認できるかと思います。今回の充当編成は3000Rの3391編成でした。入線時間は23時31分、発車の7分前です。

ドアを開けた後、乗務員の方々が出てきて2人で種別幕を確認。
これから、横浜市営地下鉄の歴史に残るかもしれない珍列車の一番列車が走り出します。



行先表示です。今回充当された3000Rは比較的行先表示が小さい形式なので、大きなサイズの4000や3000V、3色LEDにはなりますが3000Aなどが充当されるとまた違った印象に見えるかもしれません。



LCDも見ていきます。当然快速なので赤く大きな注意表示が出ていますが、やはり行き先の違和感を強く感じます。全線マップも灰色のところが多く不思議な気分。
さて、車内観察を続けていくうちに列車は新横浜駅を発車。次の停車駅は横浜です。
放送を聞いていると不自然な点は今のところありません。車内の様子はこんな深夜になぜか集まっている熱心な鉄道ファンが数名、あとはみんな新幹線帰りらしき人や遊んで帰ってきたような人です。
横浜で大きな乗客の交換が起こり、そのままあまり人数が変わらず上大岡駅に到着。横浜市営地下鉄では、終着駅の一駅前で「次は、終点」という案内をしますが、この列車は普通に上永谷に止まることを案内していました。


さて、上永谷駅に到着です。普段、上永谷駅の湘南台方面は基本的に2番線に入線するのですが、この列車は始発列車や快速退避用に使われる1番ホームに到着しました。

すでに反対側には先程見送った普通湘南台行がスタンバイ。乗り換えの客を乗せて、終点湘南台まで駆け抜けます。これが接続を取る普通列車です。
全区間乗車した感想としては…とにかく速いです。いつもは退避の関係で上永谷駅に近づくとノロノロ運転になってしまいますが、そんなことはなくずっと全速力なのでとても早いです。何なら最速記録更新してます。
また、乗客の層に一定数新幹線帰りらしき人が見かけられたことから、結構この列車には需要があるんじゃないのか、とも思います。
なぜ設定された?
実際に乗車してみたところで、なぜこの列車が設定されたのか考えていきます。
ここで参照したいのが東海道新幹線の時刻表。上り最終電車です。23時28分新横浜駅初発となっていますが、今回紹介する快速電車の発車は38分。うまく接続を取っていますね。
この列車の役目とは、最終の東海道新幹線に乗った人を快適に横浜市内へ送り届けることだったのです。
ライバルである横浜線や東急・相鉄への対抗策でもあるのでしょうか。
にしても、快速運転とはなかなかインパクトのあることをするなあ…とは思いました。
まとめ
今回の記事では、11月1日のダイヤ改正にて運行が開始された深夜帯の快速について解説しました。
東海道・山陽新幹線でお出かけの予定があるみなさん、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか?
ここまで読んでいただきありがとうございました。
- ゆったりまったり、様々なジャンルの記事を書いていこうと思います。
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