【Hello!りんかいブルー】70-000形は仙石線に来るか

こんにちは。こづるしんでんです。

皆さんは見ましたか?仙石線でM19編成が故障し、他の編成で救援されたというニュースを。実は今、仙石線の車両運用がかなり危ない綱渡り状態なんです。

今回は、仙石線が本当にピンチな中、りんかい線の70-000形が仙石線に転用される可能性について、ちょっと真面目に、ちょっと妄想で考えてみていきたいと思います。

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仙石線205系、崖っぷち

離脱中のM19編成

まずは現状から確認しておきましょう。仙石線は15編成在籍・14運用という、一編成しか予備がなく、ほぼ常時フル稼働状態。
そのうえ、老朽化のため車両故障が多いというダブルパンチ。

さらに、この記事を書いている7月3日現在では、M19編成が故障で運用に入れていない状態です。つまり現在、予備車は0で、動ける全編成が稼働しています。
当然故障したら代わりはいませんし、定期検査にも出せません。
そんななかで、E131系が「来たけど走れない」状態なのだから、苦しいにもほどがあります。

205系自体故障が頻発していて、M19編成が復帰したとしてもまた他の編成が壊れて……といういたちごっこな印象です()

E131系は“瓶詰めの新車”

E131系800番台

E131系800番台はもう落成済みで、宮城野の車両センターに搬入済みです。
でも、走ってません。理由は簡単。過去に仙石線でE131系が走ったことがないから。

ATACSはちゃんと動くか、きちんと走行できるのかなどの試験に加え、乗務員へのハンドル訓練も必要になるでしょう。また、公式プレスリリースでも運転開始は2025年冬、と明言されていて、急に運用に入れられる状態ではありません。

また、先日初めて仙石線内でE131系800番台の試運転が行われたそうですが、当分は営業列車に影響を与えない夜間の試運転が中心になるでしょう。

さらに、E131系800番台もまだ1編成しか投入されておらず、本格的な置き換えが始まるまでは綱渡りな状態が続きそうです。

2025 年度冬頃から営業運転を予定しています

https://www.jreast.co.jp/press/2024/sendai/20241223_s01.pdf より。

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りんかい線70-000形

さて、本日の主役である東京臨海高速鉄道70-000形

1996~2004年に製造され、埼京線直通でおなじみのあのブルーの電車です。
現在は新型車両の71-000形の登場により置き換えが進んでいて、すでにZ8編成が運用を離脱しています。

で、これが――仙石線と異様に相性がいいんです。

では、この70-000形が仙石線で走れそうな理由をちょっと考えてみましょう

① 前提条件(電化方式、ドア数)について

まずは、大前提となる電化方式やドア数について考えていきましょう。両方とも直流で電化され、さらに20m級4ドアの車体です。

建築限界についても、幅広車体のE131系が走行できるため、ストレート車体の70-000形も走行できるはずです。

つまり、物理的に走れる、ということですね。

物理的に「走れない」条件はゼロ。ここが最大の前提クリアポイント。

② ATACSは?

次に、保安装置について。仙石線ではATACSという保安装置を一部区間で導入しているのですが……

実は70-000形も埼京線内を走行するためにATACSを搭載しています。

つまり、保安装置上からしても全く問題はないということ。おっと、これは良いのではないですか?

全国でもATACS対応車は希少。仙石線対応済み車両って、実は貴重なんです。

③ 保全体制

次に、走らせる上で大事な保全体制について。

70-000形は209系と同じく、新保全体系によって検査が行われており、さらに一部の検査はJR東日本が行っています。また、過去には70-000形がJR東日本に譲渡され、209系3100番台として運用した実績もあります。

701系など、新保全体系の車両は仙台にもいるため、そこまで保守は難しくないのでは、と思います。

(仙石線車両が所属する宮城野では現在新保全体系の車両はいないが、仙台車両センターでは扱っている)

整備体制も“通訳不要”。元々209形ベースなので保守も楽です。

④ 編成構成

次に、4両編成を組めるかについて……ですが、実は昔(2000年ぐらい)に、4両編成の70-000形が存在していました。なので大丈夫でしょう(雑)

⑤ 車齢

最後に車齢について。70-000形は1995~2004年製なので、仙石線の205系より断然新しいですね。

多少老朽化が進んでいるかもしれませんが、E131系が本格投入されるまでの繋ぎ、と割り切れば良いでしょう。

205系の疲れ切った顔を見ると、「新しい車両がほしい」って思うはず。

じゃあ実際に1本だけ入れるとしたら?

RT-235編成 Jet-0 – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=8805960による

では、70-000形が仙石線を走れることを確認したところで、実際どう運用するかについて考えていきましょう。

ここで思い出してほしいのが、70-000形にはドアボタンがついていないこと。ドアボタンは仙石線で日中に運用するのであれば必須の設備ですが、改造が必要になるため避けたいですよね。さらに、全線に入線するのであれば必要な訓練も多くなり……ちょっと手間がかかり過ぎますね。

そこで思い出してほしいのが、JR東日本最後の103系であるRM-235編成のことです。この編成、復活後は朝ラッシュのあおば通~東塩釜間のみで運用されていました。

つまり、この時の事例のように、ラッシュ時に仙台に近い区間でのみ運行すれば、乗務員訓練や改造などの手間をかなり省けるのではないでしょうか。

でも実は筑肥線?

九州方面のフェリーへと積まれる70-000系トリZ8編成先頭車 提供:鉄道ファンの待合室

と、長々と仙石線に転用できるかどうかについて考察してきましたが、まあ絶対ありえません。

まず大前提として、70-000形の一部先頭車は、JR九州に譲渡され、筑肥線の103系置き換え用に転用されるようです。まあ報道もされてますし、ほぼ決定事項でしょう。

なお、新型車両に置き換えられる既存の70-000形について、東京臨海高速鉄道は「JR九州へは10両(全て先頭車)を譲渡する予定」と話します。今後、JR九州では制御車から制御電動車へ改造される車両も登場する見込みです。

りんかい線「30年ぶりの新車」ついに公開! ベースになった車両とは? 既存の車両は「新天地」へ - (2) | 乗りものニュース
りんかい線の新型車両である「71-000形」が2025年10月から運行を開始します。

乗り物ニュース 2025.07.01付

JR九州へ譲渡される先頭車は10両ですが、70-000形の先頭車は全部で16両あるため、他の用途に使える編成が一応3つ分余っています。この3つ分のうちどれかを使って仙石線に転用する可能性も一応あります。しかし、仙石線までの輸送コストや、そもそも新車導入直前であること、メリットが少ないことなどを踏まえると、ほとんどありえない、という結論にいたりました。

70-000形の九州譲渡について、すでに他のライター諸氏が深掘りしてます。
興味があれば下にリンクを張っているのでぜひ見てください。面白い考察が読めますよー

まとめ

結論:ほとんどあり得ない

でも、あおば通駅で、ホームにすべり込んでくる青い電車。それが、かつての埼京線……70-000形だったとしたら? かつて埼京線を去った205系と一緒に走ったら?

たぶん現実では、70-000形は仙石線には来ません。
でも、誰かが妄想しなければ、そんな奇跡は永遠に来ません。“妄想が未来を連れてくるかも”、そう信じて。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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