いよいよ引退!幸せの黄色い新幹線
2024年6月13日の1日は、多くの方にとって衝撃的なニュースから始まりました
NHKニュースによると、2027年をもって「ドクターイエローの運行を終了する」とJR東海からの調査で分かったとの情報がSNS上に流れ、多くのファンがその衝撃的な発表に目がさえたことと思います
ただ、新幹線の平均寿命が15年と言われる中、2001年デビューのドクターイエローは、かれこれ23年間も後継の車両が開発されずに活躍を続けてきたため、私としては「もう長くないだろう」と2年ほど前から思っていたので、「マジか」よりは「やっとか」という印象が強かったです。
https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000043619.pdf
JR東海からの公式声明も発表され、引退に合わせて、撮影会や乗車会などなど、盛りだくさんなイベントがあるとのことです
さて、そんなドクターイエロー、引退前に1度は見てみたい!と思った方も多いのではないでしょうか。
というのも、ドクターイエローはただの黄色い新幹線というわけではなく、新幹線の線路や架線、あるいは信号などといった新幹線の安全の根底にかかわる部分を実際に走りながら調査する車両なので、運行日数も少なく、10日に1度しか走行しないのです。
また、乗客が乗らない列車なので時刻表上に載っておらず、そのダイヤも謎に満ちており、偶然見られた日には幸せになれるとまで言われていました。
しかし、実は超簡単にドクターイエローに会える方法があることはご存じでしょうか?
しかも、難しい方法は一切なく、鉄道ファンでない方でも見られる方法なのです
今回は、その「確実に」ドクターイエローを見る方法を解説します。
ドクターイエローに確実に会える単純な方法①
まず単純にドクターイエローに会いたい、という場合にオススメな場所があります
それがここ、大井車両基地です。
大井車両基地は、東海道新幹線の車両基地なのですが、ここにドクターイエローは常駐しています
場合によっては、T4編成とT5編成、つまりドクターイエローが2本同時に並ぶという、かなり珍しい瞬間を目撃することもできるかもしれません
車庫の真ん中を突っ切る中央陸橋からも確認しやすい場所に止まっている場合が多いですし、東京モノレールの大井競馬場前駅から徒歩15分程度と、アクセスにも文句なしな場所にあります
Googleマップの衛星写真でも、黄色い鼻が確認できますね。
ここであれば、かなりの高確率でドクターイエローに遭遇することが可能です
ドクターイエローに確実に会える単純な方法②
ですが、やっぱり「駅に停車中に目の前で見てみたい!」や「爆速で通過するドクターイエローが見たい!」という人たちも多いでしょう
安心してください!そっちも確実な方法があります。
10日に1度しか走らないのに~?と思うかもしれませんが、まぁ半信半疑で聞いてみてください
実は、ドクターイエローのお仕事として走る列車(これを専門用語で「運用」と言います)は、2日かけて運転されています。
まず1日目、東京駅を発車したドクターイエローは、その日の夜に博多駅に到着します。
そして、この日は博多駅の少し先にある「博多総合車両所」と呼ばれる車庫に入り、その日のお仕事はおしまい。
次の日、2日目に博多から今度は東京まで帰ってくるのです
そうです。要するに「下り電車の走った次の日に、上り電車が帰ってくる」のです
現在では、SNS文化の賜物で、ドクターイエローがいつ、どこを走行したのかがわかるようになってきましたので、昔と比較して格段に見れるハードルは低くなりました
要するに、手順としてはこうです
- SNSでドクターイエローの情報がないかチェックする(※調べる際は「X」がオススメ!)
- ドクターイエローが博多方面へ下ったという目撃情報を確認する
- 翌日は確実にドクターイエローが走る!
このようになります
上り列車限定、という点は少々残念ですが、ドクターイエローをほぼ100%見ることが可能な方法です
有志の方が公開して下さってる、ドクターイエローの時刻表はコチラ!
とはいえ、「いつか来る」でずっと待機していては、子どもたちも飽きちゃいますし、何より時間がもったいないですよね?
実は、有志の方が「ドクターイエローの時刻表」なるものを公開しており、通過時刻の予想をしてくださってる方がいました
あくまで予測時刻ではあるものの、こだま号との待ち合わせなどの情報も含まれており、かなり参考になるサイトですので、参考にご覧ください
ちなみに、駅のホームで見たい場合は、おおよそ30分前からホームに入っておくのがベストです。迫力ある新幹線の通過に、一同大興奮間違いなし。
なお、ドクターイエローのご尊顔をゆっくり拝める場所は、一番前の場合は16両編成の「のぞみ」と同じ場所。反対方面は、下りの場合は7号車後ろよりのドアから少し後ろ。上りの場合は8号車のドア付近です
ドクターイエローを見るための注意点!
ここまでドクターイエローを見るための方法を教えてきましたが、最後に撮影のマナーについてしっかり確認しましょう
- 黄色い線からは絶対に外に出ない
安全運行上、接触を避けるための目安として設けられている黄色い線。
ここからは絶対に出ないようにしましょう
安全の問題もあるのですが、後ろの人の視界を遮ってしまうことにもなり、最悪線路への転落という事態につながってしまうため、絶対にやめましょう
- 肩車をしない
これも安全上の理由
バランスを崩し、列車と接触する恐れもあるため、肩車は危険な行為です
子どもたちに見せるなら、抱っこで見せてあげましょう。
- 駅員さんの指示にはしっかり従う
安全運行を司るのは、運転士さんや車掌さんのみならず、駅で働く駅員さんをはじめ、私たち乗客・見物客一人一人も、その役割を担っています
危険行為の無いように心がけていただくことはもちろん。駅員さんの指示にはしっかり従いましょう
見物客同士のトラブルが起きたら、予定より早く運行終了!という事態にもなりかねないので、JRで働く皆様の指示にはしっかり従いましょう
- 自撮り棒は使用しない
電車の走行に必要な電気が流れている「架線」
この架線と自撮り棒が近付いたらどうなるでしょうか…
参考程度に、家庭用電源が100V交流なのに対し、新幹線は2万5千Vの高圧交流を採用しており、接触せずとも感電の恐れがあります
自撮り棒は絶対に使わず、周りの方に声をかけて写真を撮って貰いましょう(声を掛ければ、優しく撮ってくれる鉄道ファンの方もそこそこいます)。
- 多少はグッズを買ってあげましょう
引退後は見れなくなってしまう「ドクターイエロー」。それをずっと手元に残して置けるように、多少出費はかさむものの、グッズを買ってあげると、喜ぶかもしれません
JR東海からも、ドクターイエロー引退に合わせた記念グッズの販売を行うと公表していますので「いつまでも手元でドクターイエローが走れるように」という願いのもと、駅構内にあるBellmart-Kioskで販売されていますので、良ければ購入してあげてください
終わりに
ドクターイエローは、今後2025年度をもってJR東海所属のT4編成が引退。JR西日本所属のT5編成は2027年をめどに完全引退する予定です
今後、ドクターイエローが担当していた仕事はN700Sの特殊編成にバトンを渡します。
こちらは営業用車両として走行しながら、知らぬ間に検査をするようです。すごいね
なお、これで1964年以来60年の長きにわたって新幹線の安全を支えた「黄色い新幹線」は、ついに終焉を迎えます
改めて、お疲れさまでした、ドクターイエロー。
この記事を書いた人
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転属劇考察したり絵を描いたり動画作ったりして生きている自由人583号です
RNの「五八三系」が正式呼称ですが、長ったらしいので「ゴハチさん」って呼んでね
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