
京福電気鉄道。今でこそ嵐山エリアの輸送が中心となりましたが、かつては大変面白い鉄道でした(今も十分面白いですが)。路面電車やケーブルカーだけでなく、普通の鉄道路線も2003年(営業は2001年)まで所有していました。しかも、それぞれの路線網は遠く離れており、車両規格、車番附則方式さえも統一されていないという、特に関係のない路線を無理矢理まとめた感じが否めない、かなり稀な私鉄でした。
そんな京福電鉄は、先述の通り、今は京都のまちを呑気に走っています。しかし、私は「現在まで最盛期と同様の路線網を有していたら」、ひいては「最盛期以上の路線網を有した大手私鉄だったなら」ということを考えるようになりました。洛嶺電気鉄道では、そんな自分の思いを最大限に表現しようとしました。
前提知識
京都電燈とは

京福電鉄の前身は、電力会社である「京都電燈」です。同社は、日本で4番目の電燈会社(電力会社)として設立され、1889年7月より営業を開始しました。以降、日本初の水力発電所、蹴上発電所などの電力を供給してきました。1898年には福井支社を設置し、京都と福井でそれぞれ電力供給を行い始めました。
他の電力会社が鉄道事業の運営もスタートさせていったなかで、京都電燈もその動きに追随し、1914年、福井に越前線(現・えちぜん鉄道勝山永平寺線、この世界線だと洛嶺電気鉄道勝山線)を開業させ、鉄道事業に進出しました。1918年には現在の「嵐電」と呼ばれる区間を運営していた嵐山電車軌道を合併し、1925年には叡山電車の礎となる叡山線・嵐電の北野線を開業させ、積極的に鉄道事業に参入していきました。
しかしながら、ここまで順調にやってきた京都電燈も、戦争という渦には勝てず、1942年、鉄道事業を京福電鉄に、電力関連事業を関西電力・北陸電力・日本発送電に譲渡し、1944年に精算が結了。こうして、50年以上の歴史に幕を下ろしたのでした。
京福電鉄の最盛期とは
路線名 | 距離 | 分離・廃止時期 | 現況 |
嵐山本線 | 7.2km | ─ | 京福電鉄 |
北野線 | 3.8km | ─ | 京福電鉄 |
叡山本線 | 5.6km | 1986.04.01分離 | 叡山電鉄 |
鞍馬線 | 8.8km | 1986.04.01分離 | 叡山電鉄 |
越前本線 | 27.8km | 2003.02.01分離 | えちぜん鉄道 |
三国芦原線 | 25.2km | 2003.02.01分離 | えちぜん鉄道 |
永平寺線 | 24.6km | 2002.10.21廃止 | 廃止済 |
丸岡線 | 7.6km | 1968.07.11廃止 | 廃止済 |
(合計) | 110.6km | 3社に分割済 |
京福電鉄は、最盛期には以上の路線を有していました(鋼索線等除く)。この路線規模だけで見てみれば、大手私鉄に匹敵しますが、輸送量はと言うと・・・という現実でした。どうか察してください。
現段階での決定事項
それでは、ここからは洛嶺電鉄の(現段階での)計画について記述します。常体になります。

洛嶺電気鉄道(Rakurei Railroad)とは、京都府・兵庫県・福井県にて、鉄道事業を営む会社である。大手私鉄の一社であり、関西の六大大手私鉄の一角を担うが、この鉄道のみは大阪に乗り入れていないため、経営状態は6社の中で最も悪い。
会社データ
種類 | 株式会社 |
本社所在地 | 〒600-8811 京都府京都市下京区中堂寺坊城町26−3 |
市場情報 | 東証スタンダード 9049 2013.07.16上場 |
略称 | 洛電、嶺電 |
事業内容 | 鉄道事業・軌道事業・索道事業 |
代表者 | 代表取締役社長・内海 慎吾 |
資本金 | 4億円 |
売上高 | 816億円9300万円 |
営業利益 | 11億9200万円 |
経常利益 | 14億7300万円 |
決算期 | 3月末 |
以上です。少なすぎんだろ()
洛嶺につながる架鉄たち
洛丹鉄道(2023年1月)

図上で、2023年1月より断続的に制作してきた架空鉄道。「京都と丹波を結ぶ」というアイデアはこの作品から誕生しました。この作品をインターネット上で公開したのは2024年11月のことで、そのときは既に成熟しきっていたように思えます。なお、後に設定変更でこの鉄道が存在できない事が判明したため、2025年1月7日より非公開にしてあります。
空別版洛海電鉄(丹波線系統:2024年12月)

空想別館で作成した洛海電鉄は、2025年1月の設定変更で丹波方面にも進出することとなりました。ルートは、基本的に先ほど登場した「洛丹鉄道」をなぞっているようなものですが、園部線(上に生えているやつ)の開業など、差異も見られます。
空地版洛海電鉄

「洛嶺電鉄」の直接の源流。この作品をベースにしながらも、独自性を加えてゆく予定です。多分()
おわりに
杉山英澪の受験前最後の架空鉄道になるかもしれないこの「洛嶺電鉄」。丹波と越前という、私にとっては近いようで遠いエリアーへの憧れが詰まったものになることでしょう。それでは、今後も「洛嶺電鉄制作記」を是非ご覧ください。

エンドレスで楽しむのだ〜
To be continued…
参考文献・出典
- ウィキペディア「京都電燈」「京福電鉄」、およびそれらの出典
- 「京福電気鉄道50年の歩み」(1993年、京福電気鉄道・写真のみ)
この記事を書いた人

-
明石生まれ・奈良育ち・名古屋住みの学生架空鉄。東海エリアの記事を中心に書いています。心の中はいつも東海市。知多半島の萌えキャラ「知多娘。」のしゅうちゃん・メディちゃん・酔子ちゃん推し。
・・・Freedom TrainもBRAVE!
最近の投稿
- 2025年3月8日京阪電気鉄道【架空鉄・洛嶺電鉄制作記#2】路線網の確定〜京都エリア編〜
- 2025年3月6日名古屋鉄道三河知立、つれづれ
- 2025年3月1日記事【架空鉄・洛嶺電鉄制作記 #1】洛嶺電鉄の構想
- 2025年2月22日記事新シリーズ・「洛嶺電鉄制作記」〜ガイダンス〜
コメント ご意見やご感想等お気軽にどうぞ。