【211系運行開始!】三岐鉄道三岐線を乗り鉄!

こんにちは。まるきゅーです。5月末のテスト明けに取材できてから、いつの間にか次のテストがやってまいりまして気づいたらこんなに間が空いてしまいました……。という事で2ヶ月遅れになりましたすいません……。

さらに取材当時、スマホのカメラが壊れ始め、画質が大変悪いですのでご了承下さい🙇

まさかの”新天地”

さて、本題に入ります。

2024年7月1日に三岐鉄道より下記のプレスリリースが発表されました。

211系」を譲受との事で、まさかのJR東海の211系譲渡が決定しました。ちなみに中の人は、中央線名古屋口時代と静岡で5000番台はお世話になりました。

さらに今年3月のプレスリリースでは改造内容・導入本数が発表されました。(個人的には柳田さんの車内メロディ導入が嬉しい)

詳しくはプレスリリースをご覧ください。

https://sangirail.co.jp/files/5000keidonyu.pdf

そして、第一陣である元・211系5000番台SS2編成こと、三岐鉄道5000系S51編成の改造・組成が完了すると試運転が始まり、5月4日には試乗会が開催。試乗会から間もなく、5月13日、S51編成営業運転開始と、211系が三重で第二の人生を始めました。おめでたい。

そして、デビュー2週間後に三岐線を訪れましたので今回はそちらの様子をお届けします!

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路線概要・アクセス

の、前に「三岐鉄道ってどこ?」と思われる方が多数だと思うので、概要を簡単にご紹介します。

三岐鉄道三岐線の旅客線は、三重県四日市市にある近鉄富田駅から北上し、同県いなべ市の藤原岳の麓にある西藤原駅までを結ぶ路線です。近鉄富田駅までは、名古屋から急行で40分ぐらい。地理的には四日市と桑名の間ぐらいです。

なぜ”旅客線”と書いたって?そう、この路線は地方私鉄では珍しく貨物輸送を今でも行なっています。詳しくは沿線紹介時に説明します。

車両

2025年5月時点で運用していた編成は以下の通りです。

先日、851編成が運用離脱したとの情報がありました。

現時点で9編成が運用についています。5000系以外の車両は全て西武からのお下がり電車で、地方ローカル線感(?)がありますね。今後も5000系を改造・導入し、旧型車両を置き換えていくという事で、JR王国になる日もそう遠くないかもしれません……。

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まずは近鉄富田へ

ここからは中の人の視点からお送りします。

まずは三岐線の始発駅、近鉄富田駅へ向かいましょう。

急行だと約40分、普通電車だと約55分かかります。私は急ぎでもなかったのでゆったり普通電車に乗車しました。

乗車電は1042Fの2両編成。LED前照灯にフルカラーLED行先表示器と、とても数十年前の車両と思えないほど更新されているA更新車に当たりました。名古屋線の普通電車は3両がめっちゃ多いので珍しい……

でっかいLCDを搭載。たぶん名古屋近辺でこのサイズは近鉄だけな気がする。

ドア部は木目調の新品に貼り直されていますね。

床も交換済。座席はモケットのみ交換しているので、新品っぽいけどめちゃフカフカ(笑)

途中、蟹江で急行と接続、川越富洲原で特急の通過待ちを行い、電車は55分ほどかけて富田に到着しました。

さて、三岐線の発車する3番線をふと見てみると……

まるきゅー
まるきゅー

5000系は今んとこ一編成だけだし、一発は流石に……

おった

ただ、乗れるもんならもちろん乗りたいですけど、一日乗車券を買いたかった+腹痛によりあとの電車で追いかける事にします。(急行乗ってたら余裕だったじゃんという声は受けつないゾ!)

今回はこちらの一日券で乗り倒そうと思います。

まずは元・西武の旧型車両で

最初の乗車電、担当は元西武401系の101系105Fでした。顔が103系みたいですね。

1978年製造との事で、車内はとても古めかしく、匂いも博物館にいる車両に似ていました。座席はもちろんフカフカ。

緑クリームの運転台に、ツーハンドルマスコンの組み合わせはもう博物館にいる車両と同じですよね……

11:14 近鉄富田 出発 (105F)

211系の出発から遅れること約45分、電車は近鉄富田を出発しました。三岐線は貨物の関係でパターンダイヤではないので間隔が微妙に空きました。

出てすぐ高架になり、JR関西本線とクロスします。

実は三岐線とJR関西本線は繋がっていて、なんならそっちが本線になります。現在は貨物列車のみ定期で使用しますが、1985年までは旅客列車もJR富田駅発着でした。しかし、近鉄に乗り換える人が多かったために近鉄連絡線が作られ、近鉄側に乗り入れているそうです。

各駅の紹介

ここからは各駅の紹介を車内から&駅外観の画像を用いてご紹介します。

(時間・カメラの都合上、大半の外観写真はWikipediaよりお借りしております。感謝を申し上げます。)

※一日平均乗車人員は三重県統計書のデータを使用。

大矢知 (2023年度一日平均乗車人員 337人)

(Shurishiki • CC0 Wikipediaより借用)

駅員のいる、一昔前の地方の駅という感じがします。住宅街にしれーとありそう。

構内は1面2線の島式ホームで、富田に近い事もあってか周辺は住宅が多いです。

既に裏側には田んぼが出て来ました。

平津 (2023年度一日平均乗車人員 149人)

(Shurishiki • CC0 Wikipediaより借用)

先ほどの大矢知と比べると、新しめな感じがします。個人的な感想としては学校の土間に雰囲気が似ています。毎時1本の路線の駅にしては結構豪華ですね〜

ここでは、先日運用を離脱した851編成とすれ違いました。前後で顔の形が違います。

暁学園前 (2023年度一日平均乗車人員 1171人)

(Miyuki Meinaka • CC BY-SA 3.0)

外見は新しめですが、なんとこの駅舎は1988年製!カクッとしたスタイリッシュな建物ですね。

ホームの幅がとても広い、単線式の駅です。

もともとは萱生(かよう)駅として開業しましたが、付近に暁学園が移転した際に現在の駅名に改称されました。名通り暁学園が有る他、三重県立桑名西高等学校もある事から通学需要が大きい駅です。

山城 (2023年度一日平均乗車人員 379人)

(Shurishiki • CC0 Wikipediaより借用)

まるきゅー
まるきゅー

外見倉庫だろ()

またもや1面2線構造です。駅前はかなり広め。

三岐鉄道バスに乗り換えができます。かつては当駅前にバスの車庫があった関係で一部のバスは今も当駅を発着しています。

11:30 保々 (2023年度一日平均乗車人員 432人)

(Shurishiki • CC0 Wikipediaより借用)

列車は約15分で保々に到着です。この駅では車両交換を行いました。余談ですが、車両交換の旨が予め自動放送に入っていて驚きました。駅の外観は都市郊外の普通停車駅感があります。(伝われ…!)

付近には保々車両区があるため、乗務員の交代も行うなど、重要な拠点駅になっています。

二つ目の乗車電は元・西武701系の800系805Fです。

では、どんどん進みましょう。

北勢中央公園口 (2023年度一日平均乗車人員 221人)

(画像はWikipediaより引用)

単線式の構造です。駅名にある「北勢中央公園」は当駅徒歩30分(2km程度)離れているので、健康に気を遣われる方にはオススメです。

この駅舎は第4回中部の駅百選に認定されています。(地域のコミュニティセンター感!)

梅戸井 (2023年度一日平均乗車人員 113人)

当駅から四日市市→いなべ市に変わります。

(Shurishiki • CC0 Wikipediaより借用)

標準的な1面2線の駅です。クリーム色の外壁の駅舎がどこかレトロな感じですね。駅名のフォントも古さが感じられます。

大安 (2023年度一日平均乗車人員 288人)

な、なんだこの洋風な駅舎は……!?

どうやら、この駅舎の中には「いなべ市大安図書館」が併設されていて、鉄道図書のコーナーもあるようです。地域の憩いの場になっているようですね。

三里 (2023年度一日平均乗車人員 269人)

(Shurishiki • CC0 Wikipediaより借用)

今までの駅と打って変わり筒状の中々立派な建物が隣接しています。この建物の二階では、2006年まで「博物館 三岐鉄道車輌大図鑑」が営業していたそうです。

配線は標準的な1面2線構造です。東海環状自動車道大安ICが近く、付近にはイオンや市の郷土資料館があります。

丹生川 (2023年度一日平均乗車人員 99人)

ついに乗車人員2桁台の駅が登場します。

読み方は「にゅうがわ」です。難しい🤨

Kone • CC BY-SA 3.0

外観は梅戸井駅に似ています。

ここで降りて、行き違い相手の5000系に乗り換えしました。こういう強引な乗り換えができるのも一日券ならではですね。

一旦、全駅紹介します……

伊勢治田(2023年度一日平均乗車人員 143人)

Alpsdake • CC BY-SA 4.0

標準的な1面2線ホームです。当駅東側には大きなヤードがあり、取材当時は211系が多く留置されていました。

東藤原(2023年度一日平均乗車人員 38人) 

※Wikipediaより引用(Alpsdake • CC BY-SA 4.0)

乗車人員の割にずいぶんご立派な駅舎ですね。(2017年新築)。

実はこの駅、とある点では重要な駅なのです……

そう!セメント輸送 

当駅北側には太平洋セメント藤原工場があり、そこで生産されたものをJR富田経由でJR線方面に運んでいます。当駅では輸送を担う貨物列車の入替作業を行うそうです。乗車人員が少なくても、貨物の拠点になっているので、立派な駅舎なんですね。

西野尻(2023年度一日平均乗車人員 10人)

ここまで来ますと、山がちな地形がお分かりいただけると思います。

……駅、というより少し豪華なバス停といった感じで、地方ローカル線らしさ満載ですね。

西藤原(2023年度一日乗車人員 73人)

Rsa • CC BY-SA 3.0

実はここまで来ると、直線距離では近鉄富田より滋賀県境の方が近くなります(ただし山道)。

SLと客車をモチーフにした駅舎デザインはカラフルで良いですね。

富田は海抜1m、西藤原は標高約150mなので、150mも上がってきました。

駅前は三岐線開業70周年の際に、芝生の広がるミニSL公園が整備され、現在でも不定期でミニSLが運行されているようです。

駅は1面2線ですが、片方のホームには三岐線で元々活躍していた車両が保存されています。

新型車両5000系をご紹介!

お待たせしました。では、早速5000系をご紹介します!

丹生川乗車後のスケジュール

丹生川(11:46)→近鉄富田(12:18) (12:38)→西藤原(13:25)(13:41)→近鉄富田(14:27)

外観

帯はJR時代の湘南色から、「三岐色」と呼ばれる黄色と橙色のツートンカラーになりました。湘南色もツートンカラーなので、個人的にはかなりお似合いだと思います。取材当時はデビュー記念ヘッドマークが取り付けられていました。

ライトはLEDのものに換装されています。

行先表示器は改造時に幕式からフルカラーLEDに換装されました。これは違和感

内装

車内です。改造はJR西日本テクノスが請け負っています。そのためかは不明ですがモケットは大阪環状線323系のものと似ていました。(同一品かは不明)、床も新しいものに変わりました。

車番も改造時に新しいものに変更されましたが、フォントは国鉄風になっています。細かいですね〜

JRの頃からあった避難用はしごも健在です。(ところで奥の211はいつ改造を受けるのかな?)

広告枠だった扉上には千鳥配置でLCDがつけられました。デザインは近鉄のA更新車に似ています。

日本語と英語の二か国語に対応しています。

付いていない面は広告枠が路線図に転用されたぐらいで、そこまで手は加えられてなさそうです。

また、車内自動放送が今までと一新され、フリーアナウンサーの覚道沙恵子氏の放送と、上毛電気鉄道の車内チャイム等を手がけた、柳田淳記氏による車内チャイム「きらめきの海風」「山のおくりもの」の2曲が採用されました。神曲なのでぜひ聴いてみて下さい。

運転台周り

三岐線ではワンマン運転を行うため、運転士がすぐにドアスイッチに行けるよう、一部の仕切り壁が撤去されました。また、自転車持ち込みができるので、自転車マークの板が掲出されています。

前面展望席は相変わらず健在ですが、西藤原方は優先席に指定されています。

最初に紹介した101系105Fの運転台と比べると新しさがありますね。左のテプラは改造時に貼り付けられた物だと思います。

最後に……

つい先日、流鉄線にも導入が決まった元・211系5000番台たち。流鉄線でも置き換えるのは西武車とのことで、西武王国ならぬ211系王国になる日も近いかもしれません。三岐線にしても流鉄線にしても、置き換えは時間の問題だと思うので、今のうちに乗り納めしておきましょう。

写真は撮り忘れましたが、東藤原駅から西藤原方面列車に乗ると車内から太平洋セメントの工場が見えるんですが、映画で出てきそうなザ・工場のような光景が見れるので個人的にオススメです。

次回予告

次回のまるきゅー記事は「千葉県音鉄ガイド」シリーズに戻りまして、総武本線・成田線を中心に取り上げます。

最後までご覧いただきありがとうございました!

各種リンク

データ・画像

Wikipedia(作者の表示がある画像は全てWikipediaよりお借りしています)

三岐鉄道ホームページhttps://sangirail.co.jp/

三重県統計書(令和5年度) https://www.pref.mie.lg.jp/common/content/001182045.xlsx

地理院地図 https://maps.gsi.go.jp/index_m.html#11/35.241694/136.843643/&base=std&ls=std&disp=1&vs=c1g1j0h0k0l0u0t0z0r0s0m0f1

この記事を書いた人
まるきゅー【C412】
まるきゅー【C412】
房総⑨が好きなやつ。C412は初めて撮った⑨なのでユザネに入れました。

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