鉄道会社の「萌え」の世界

こんにちは。杉山英澪です。

さて、皆さんは、杉山英澪の推しが、知多半島のご当地萌えキャラ「知多娘。」の東海しゅうちゃんであることをご存知でしょうか。これまでに、杉山英澪の記事を何度か読んでくださった方の中には、分かる方もいらっしゃるかもしれません。

この「知多娘。」のように、所謂「萌えキャラ」を作成し、地域や会社などのPRに用いる事例は、近年増えつつあります。この動きは、勿論鉄道会社にも当てはまります。今回は、そんな萌えキャラと鉄道会社の関係について、軽くまとめてみることとします。

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萌えキャラと鉄道のあゆみ

まず、「萌えキャラ」「萌え」という概念の誕生時期については、はっきりとは分かっていません。Wikipediaの「萌え」というページには、この概念の誕生時期について、以下のような記載があります。

「萌え」という言葉が広まったのは1990年前後であると推測されており、その起源に関する主要な説も概ね1980年代末から1990年代初頭頃に集約されている。一方で「萌え」の現代的用法の成立・普及については様々な説や主張があり、その起源や成立の過程は明らかではない。

個人的には、テレビ朝日系列で、アニメ「美少女戦士セーラームーン」シリーズの放送が始まった1992年頃が、この「萌え」という概念が確立された時期であると考えていますが、実のところは全く分かりません。当初、この「萌え」という概念・ことばは、オタクの間で使われるスラングでしたが、21世紀に入って以降、徐々に認知度が向上しました。2005年には、「萌え」がユーキャン流行語大賞に選出されたほどです。

こうして、徐々に「萌え」が一般的になり、「萌えキャラ」が市民権を得つつあるなか、鉄道業界も、萌えキャラの存在を注目するようになります。そんな中で登場したのが、「鉄道むすめ」です。この「鉄道むすめ」は、実在する鉄道会社で働く女性社員が、制服を着用しているキャラクターデザインとなっています。これが、2005年11月のことでした。

また、鉄道会社自体も、萌えキャラを広報に用いるケースも見られるようになりました。その代表格は、東武鉄道の「姫宮なな」でしょう。彼女は、2008年当時、3つあった「東武鉄道お客様センター」の電話番号が、同年7月1日以降統合されるのを告知するために登場しました。以降も、東武鉄道のポスターや車内案内表示装置(車両ディスプレイ)、イベントなどにも登場しており、多くの人の目に留まるようになりました。

さらに、鉄道をモチーフとした萌えキャラが多数登場するスマートフォンゲーム「ステーションメモリーズ!」が2014年にリリースされ、好評を博しており、現在までに、多くのキャラが登場しています。

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主な鉄道関連の萌えキャラ

「鉄道むすめ」シリーズ

先述の通り、鉄道会社の萌えキャラの中でも、かなり古くから存在しているシリーズ。2005年11月に誕生して以降、次々とキャラクターが追加されていきました。つい先日も、遠州鉄道の「小松ななこ」が登場し、それに関連したグッズが発売されました。

多摩都市モノレールの鉄道むすめ「万願寺さき」の登場告知ポスター

はじめは、各キャラクターのフィギュアの発売が行われましたが、それだけにとどまることはなく、クリアファイルやキーホルダー、トートバッグなども発売されました。また、小説やビデオゲーム、テレビドラマなど、メディアミックスも行われています。

「ステーションメモリーズ!」シリーズ

鉄道の萌えキャラ界隈において、「鉄道むすめ」と双璧を成しているといっても過言ではないのが、このシリーズで、略称は「駅メモ」です。鉄道むすめはアナログコンテンツであるのに対し、こちらはデジタルコンテンツとなっていやす。このゲームを、ご自身のスマートフォンなどに入れている方も多いことでしょう。

私はそのプレイヤーではないので、具体的なルールは分かりませんが、駅を訪ね、経験値を蓄え、「でんこ」との絆を深める、というシステムだそうです(「でんこ」は、ガチャによって手に入れることが可能です)。

「地下鉄に乗るっ」シリーズ(京都市交通局)

東西線の建設などにより、財政が非常に厳しい状態に陥った京都市交通局では、2011年に階段利用促進のポスター用のキャラクターとしてデビューしていた「太秦萌うずまさもえ」「松賀咲まつが さき」「小野おのミサ」などを、地下鉄の利用促進ポスターにも採用しました。彼女らはネット上で人気を博し、短編アニメーションや小説も制作されました。

2016年には、男性キャラクターである「十条じゅうじょうタケル」「小野陵おの りょう」も登場し、益々多くの方の目に留まるようになりました。この手法が、後述の「北神弓子」の展開にも活かされています。

姫宮なな(東武鉄道)

杉山が勝手に知多みるくの姉ポジだと思っている、東武鉄道の萌えキャラ。こちらも、かなり古くから存在しています。2008年の登場以降、様々なポスターやイベントに登場し、目に留まる機会が増えています。近年は、お客様センターのみならず、東武鉄道自体のキャラクターとなりつつあります。東武鉄道の列車に乗車すれば、彼女が1回は視野に入ると思われます。今年に入って、リニューアルも行われました。

2009年には、ゲスト参加という形にはなりましたが、「鉄道むすめ」のフィギュアのラインナップに加えられ、第7回の鉄道むすめの人気投票では、見事1位に輝いています。それほどまでに人気を獲得しているのです。

北神弓子(北神急行 → 神戸市交通局)

北神急行電鉄のマスコットとして、2014年に登場しました。彼女の関連グッズは、2015年から2016年度にかけて、売れ行きがおよそ2倍になるなど、旅客の減少が続いていた北神急行の経営に貢献しました。また、一日乗車券の券面デザインに彼女が採用されたり、2016年に地元の六條八幡宮の巫女に就任したりするなど、路線のみならず、地域の活性化にも貢献しました。

北神急行電鉄の北神線が2020年6月1日に神戸市交通局に移管されて以降は、神戸市営地下鉄北神線のキャラクターとして活躍しています。

上総いすみ(いすみ鉄道)

いすみ鉄道の公式キャラクターにもなった萌えキャラです。2011年に登場しました。「いすみ鉄道を見守るためにやってきた妖精」という設定になっています。2025年現在、いすみ鉄道のホームページに記載はありませんが、「いすみポッポの丘」には、彼女の絵が載せられたヘッドマークが展示されているようです。可愛らしいので、知名度が向上するのを益々願うばかりです。

まとめ

近年、様々な場面で見られるようになった、鉄道会社の萌えキャラたち。どのキャラも可愛らしく、その鉄道会社をうまく表せているような気がします。相模鉄道の「そうにゃん」や東急電鉄の「のるるん」といった、ゆるキャラとはまた別路線である彼女らが、これからもどんどん萌えていくことを願うばかりです。

参考文献

  • Wikipedia(https://ja.wikipedia.org
    • 「萌え」
    • 「鉄道むすめ」
    • 「ステーションメモリーズ!」
    • 「姫宮なな」
    • 「北神弓子」
  • 鉄道むすめ 公式サイト(https://tetsudou-musume.net/
  • 東武鉄道 公式サイト(https://www.tobu.co.jp
    • 「お客様センターの取り組み」(姫宮ななについて)
  • 株式会社サイモンズ 公式サイト(https://www.symons.co.jp/
    • 「【スタッフ日記】いすみ鉄道公式キャラクター就任のお知らせ」
この記事を書いた人
杉山英澪
杉山英澪
明石生まれ・奈良育ち・守山住みの学生架空鉄。東海エリアや架空鉄関連の記事を中心に書いています。心の中はいつも東海市。全力で知多娘を推しています。

コメント  ご意見やご感想等お気軽にどうぞ。

  1. 辻本 より:

    北総新金線開業する

  2. も り や 。 より:

    他にも有名な鉄道の萌えキャラと言えば「路娘モーション」などもありますよね!

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