
秋田~青森を五能線経由で結ぶJR東日本の観光列車で、デビューから20年以上もの歴史をもつ“のってたのしい列車”です。4両×3編成という体制を見ればいかに人気か伺えるでしょう。
2025年2月にキュンパスで乗車してきましたので、これから乗りたいという人にも向けて乗車記をお届けしていきたいと思います。
どんな魅力が?
リゾートしらかみ概要
運転区間…秋田↔︎青森(五能線経由)
所要時間…およそ5時間半
運行本数…1.5〜3往復
使用車両…HBーE300系orキハ40系

圧倒的な自然
五能線(東能代~川部)は日本海ぎりぎりを走るローカル線であり、乗車時間の多くを海とともに過ごすことができます。途中の千畳敷駅では散策時間が設けられており、いかにも日本海!な荒々しい岩肌の上を歩くという体験も。

逆に豪華なサービスをウリにしている観光列車ではありませんので、その辺りは期待しすぎないように。個人的な所感としては「自分(たち)で楽しむ」というタイプの列車だなと思いました。
しらかみ3兄弟
リゾートしらかみの運用に就く車両は「青池・橅・くまげら」の3種類存在していて、それぞれデザインや一部設備が異なります。

橅(ぶな)は2016年登場の最新車両で、木々をイメージした外装。車内にシンボルツリーが置かれているなど、木の温もりを感じさせるデザインが魅力的です。注意点としてボックス席(2号車)の中でフルフラット機構が省かれている個体があるため予約時には確認しておきましょう。

青池は日本海や十二湖の青をモチーフにしており、車両自体はHB-E300系という橅編成と同じ型番が用いられています。ボックス席は全てフルフラット化可能ですので、そこは安心ポイント。デメリットが少ないような気がします。

くまげらはキハ40系を改造した古参車両であり、他2編成と異なり気動車です(橅・青池はハイブリッドディーゼル式)。キツツキ科の鳥“クマゲラ”を意味しており、調べてみるとたしかに似た色合い。また、日本海の夕焼けをイメージしているとのことです。唯一売店が設置されていない編成なので注意しておきましょう。
しかもお得

5時間以上走る観光列車と聞くとどうしても料金が高くなりそうなイメージを抱いてしまいます。が、乗車に必要なのは乗車券+指定席券(840円)のみ!どこまで乗車しても指定席料金は一律なのは利用者として気軽で助かります。
2号車ボックス席は4人掛け、1席840円で販売される形。そのため3人以下の利用では相席する可能性があります。
また、リゾートしらかみは「快速」であるため青春18きっぷや北日本・東日本フリーパスを使用して乗車することが可能です。
乗車記
今回乗車した便では、三味線演奏や語り部といった車内イベントは実施されませんでした。事前に確認できるのでJR東日本HPをご確認ください。
〈乗車データ〉
日程…2025/2/28(金)
便名…リゾートしらかみ5号
区間…秋田→新青森
車両…HB-E300系(橅編成)
広すぎる普通席

えきねっと事前受付でA席(海側)を確保しておいたのでこの先も安心。3両を占める普通席はかなり広々としていて、シートピッチは1,200mmと新幹線グリーン車を超すスペック。こんなに広い必要があるかなと疑問に思いましたが、グループで座席を回すことを想定しているのでしょう。
さすがに背面テーブルが遠いのでインアームテーブルも設置されています。軽くおやつやドリンクを楽しむならちょういどいい。なお、コンセントはボックス席及び展望スペースにしか設置されていないためモバ充は欲しいところ。
なぜか隣がいないまま快適な旅がスタート。

早速見えてきたのは秋田総合車両センター。車両の製造・解体を行う場所なのでそう。他に車両はあまり分かりませんでしたが、255系の登場には胸が熱くなりました。ここに居るということは、解体が近いことを意味していますけど😭
東能代では方向転換を行うため6分ほど停車します。ここで奥羽本線と別れて五能線に入っていくというわけです。
五能線へ
あきた白神駅を出発するといよいよ日本海が見えてきました。鯵ヶ沢駅までおよそ80キロ、2時間強も海岸線近くを走行するため焦る必要はありません。通路側になってしまっても窓が大きいので問題なく見れる上、フリースペースも利用できるのでゆっくり楽しみましょう。
また、ここら辺からWi-Fi…どころかモバイル通信まで切れてしまいます。場所が場所なので仕方ないところではありますが、ご承知を。というかこんなにも雄大な景色があるのですから、スマホなんて勿体無いですね笑。
しばらくはこの景色を眺めながらゆっくり進んでいきます。噂通り(景色を楽しませるための)徐行運転を行う箇所もあったような気がしました。

深浦駅でリゾートしらかみ4号(くまげら)と並びました。ここは1面2線の構造となっていて、折返列車も設定される五能線の要所駅です。乗務員交代やモバイルオーダーサービス「ごのたび」の受取が実施されるため、駅は一時的に賑わいます。
4号はすぐに出発してしまうようなので、並びの撮影や周辺散策ができるのは5号に乗った人の特権なのかもしれませんね。

いよいよクライマックスである千畳敷駅に到着しました。ここでは15分間の散策時間が設けられており、日本海に面する岩肌を自身の足で歩くことができます。ほぼ全員が下車していました。
ちょうど夕日が差す時間帯ということでとても“エモい”風景が迎えてくれました。「とんでもない場所まで来たな…」と“果て感”を味わえる場所は大好きです。時間の許す限り存分に味わいたい。
ただ気をつけて欲しいことが2つ。まず風がかなり強いため、物が吹き飛ばされないように注意。もう1つは乗り遅れ。合図を聞き忘れて乗り遅れてしまうと2時間近く電車は来ません。
17時半が迫るという頃合いなので、皆さん眠気と格闘している模様。暗くて景色が見えないということもあり、飽きてきたみたいです。僕は謎にハイテンションだったので余裕でしたが、人によっては後半2時間は退屈かもしれませんね。
ラストスパート
…
…

五所川原をなかなか発車しないと思ったら、車両トラブルの影響で確認作業を行なっているとのこと。新青森ではやぶさ48号※に乗らなければいけなかったのでヒヤヒヤしました…
はやぶさ48号(現, 42号)は新青森から東京への最終列車です。キュンパス利用かつ金曜日だったため乗り遅れは致命的。
新青森での接続を杞憂しましたが5分遅れで運転再開。むしろHB-E300系の全力走行というおいしい体験ができてしまいました。
このまま青森を目指せばすぐに到着するのですが、リゾートしらかみは観光列車。川部駅で2回目のスイッチバックをして弘前駅で乗降扱いをしてくれます。(一部便は秋田~弘前で運行)
そういえば満席なのに僕の隣には人がいませんでしたね。その方は弘前→青森で指定席を取っており、弘前駅で乗り込んできました。短距離利用で驚いたものの、その方のおかげで5時間近く相席なしで寛げたのでむしろ感謝です。
弘前で3回目のスイッチバックをすると、ゴールの青森を目指してスピードを上げていきます。

キュンパス利用の方が多い?ため新青森で下車する人がかなり多かったです。おそらく僕と同じく最終はやぶさ号で東京方面へ帰るのでしょう。東京まであと3時間ちょい…みんなでがんばろ!
乗車に際しての注意点
さすがに長い
秋田から青森までフル乗車するとなると5時間半ほどかかる、かなり所要時間が長い列車です。その割には売店等がしょぼいあまり充実していないというのが実情です。
飲みもの程度は車内購入できますが、お弁当やおやつに関しては事前調達を推奨します。より楽しみたいという方はモバイルオーダーサービス「ごのたび」を注文してみるのも悪くないかもです。
長時間停車のある深浦では駅から4分ほどの場所にファミリーマートがあることを確認しました…がどう考えてもリスキーですね。千畳敷も自販機ぐらいしか見ていませんので事前購入すべし。
運休・遅延リスク
海岸線ぎりぎりを走る五能線は強風の影響を受けやすく、冬場も大雪によって運休に追い込まれることがあります。もちろんリゾートしらかみも例外ではなく遅延・運転打ち切り・運休等の措置が取られることが多々あるのだそう。
特にしらかみ4号、しらかみ5号乗車後に最終新幹線(はやぶさ・こまち42号)に乗継しようとしている人はお気をつけて。乗換時間は10分程度しか確保されていないため、派手に遅れると詰みます。
指定席取れる?
リゾートしらかみは。需要に応じて1.5~3往復が設定される上に4両編成全てが普通車のため、比較的供給は多めの観光列車かと思います。
しかし各種フリーパス(例…キュンパス)の発売時期や繁忙期には満席となる恐れがあります。特に海側席(A席)に座って見たいという人は、発売開始で勝負したり事前受付を使ってみたりするのがおすすめです。
また、紙の指定席券で利用する場合は事前の発券が必須となっています。秋田や青森ならみどりの窓口も使えるのですが、五能線内から乗車しようち考えている人は要注意です。窓口はおろか発券できる機械なんて設置されていません。

旅行前に発券するか、無難にチケットレスで乗車することがおすすめです。JREPOINTが付くので実質的な割引と捉えて良いでしょう。
動画はこちら
当乗車記の動画をYouTubeで公開しております!

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