
ご無沙汰してます。ふぺです。
九州最大の人口を持つ福岡県には各地に多くの都市があります。その都市のうちトップクラスで大きいのが北九州市、福岡市、久留米市の3つの都市です。そんな3つの都市の中間に位置する福岡市からは北九州市、久留米市に向けて多くの公共交通機関が発着しています。
ではその多くある公共交通機関のうち最も安く、また速く行くことができる公共交通機関は何でしょうか?所要時間や運賃等を比べて「1番良い移動手段」を探していこうと思います。
※この「1番良い移動手段」は作者の主観です。人によって様々な最良の移動手段があることやそれぞれの移動手段の良さがあることは重々承知しておりますが今回は運賃や所要時間面で「1番良い移動手段」をお伝えする内容となっておりますので、それを理解した上でこちらを読んでいただけると助かります。
1回戦 福岡〜久留米
まずは福岡〜久留米です。この区間にはJR鹿児島本線、九州新幹線、西鉄天神大牟田線、九州道が並行しています。
まずは鹿児島本線から見ていきましょう。

鹿児島本線の代表は区間快速。区間快速は現在の日中の鹿児島本線の無料最速達種別となっており、毎時2本のペースで運行しています。区間快速と言われると遅いイメージがありますが毎時2本走っているうち1本の羽犬塚行きは久留米まで快速なので停車駅は朝夕に運行されている快速と変わりありません。そんな区間快速の停車駅は
博多-南福岡-大野城-二日市-原田-基山-鳥栖-久留米
で、途中6つの駅に停車します。そして所要時間は約43分、運賃は870円となっています。
では次に西鉄天神大牟田線について見ていきましょう。

西鉄の代表は特急。西鉄天神大牟田線では福岡(天神)〜大牟田に毎時2本特急を走らせており、特急と言いつつも車両は他の種別でも使用されているもののため特別料金はかかりません。そして西鉄特急の1番の特徴は表定速度でその速度はなんと70km/h、全国の私鉄でもトップクラスのものとなっています。そんな西鉄特急の停車駅は
福岡(天神)-薬院-大橋-春日原-西鉄二日市-西鉄久留米
で、途中4駅のみ停車します。JRが二日市と久留米の間の駅にもある程度停車するのに対し西鉄特急はノンストップで駆け抜けていきます。そして気になる所要時間は約31分。運賃は640円となっています。
JRに比べ所要時間で10分近く差をつけているほか、運賃も230円も安くなっています。しかしこれだけでは西鉄の完全勝利となってしまいますので他の種別でも比べてみましょう。

次は西鉄急行です。急行は毎時4本運行され、うち2本が久留米方面まで向かいます。この急行ですが、表を見ていただくと分かる通り特急に比べると二日市〜久留米の主要駅にも停まるため停車駅がかなり多いです。ではそんな西鉄急行の停車駅は
福岡(天神)-薬院-大橋-春日原-下大利-西鉄二日市-朝倉街道-筑紫-三国が丘-西鉄小郡-宮の陣-西鉄久留米
と、途中10駅停車します。JRの区間快速と比べると4駅多いですが、なんと所要時間は約39分。JRの区間快速より停車駅が多いにも関わらず4分もの差を付けて久留米に先着しています。さらに急行は大半が隣の花畑駅始発なので座れる確率が高いのもポイントです。
また西鉄では17km以上の磁気乗車券を持っている場合、きっぷを駅員に見せることで途中下車をすることができます。さらにこの途中下車制度は駅員にきっぷを見せて途中下車する旨を伝えれば何度でも途中下車することができます。そのため途中大橋や二日市などに寄りながら久留米に向かうことができるのです。
ここまで見ればJRは負けたように見えますがJRはまだ西鉄特急より早い移動手段持っています。特急列車と九州新幹線で比べてみましょう。

まずはJR特急です。JR特急は現在久留米まで行く便はありませんが手前の鳥栖まではリレーかもめやかささぎなどの特急列車が多数運行されています。そのうち1番久留米方面の普通列車と接続が良いのが特急みどりです。特急みどりは同区間を走行する特急リレーかもめと違いほとんどの列車が二日市に停車しますが鳥栖駅に着いて10分程度で荒尾行きの普通列車に乗り換えることが可能となっています。そんな特急みどり+普通列車の停車駅は
博多-二日市-鳥栖-肥前旭-久留米
となっており、西鉄特急よりも停車駅が1駅少ないです。しかし所要時間は約40分、運賃は自由席で1620円と所要時間は区間快速とほぼ変わらず運賃も1000円以上高いためコスパが悪いです。

九州新幹線代表はさくら号。久留米に停車する新幹線はつばめ、さくら、みずほ(一部停車)で日中は毎時2〜3本運行されています。新幹線なので運賃は高くなりますが速達性ではかなり優位になると思いますがどうでしょうか?まずさくら号の停車駅は
博多-新鳥栖-久留米
と、途中1駅のみ停車、所要時間は約17分、運賃は1740円となっています。西鉄特急に比べると14分早いですが運賃が自由席でも1000円以上膨れ上がるため、大急ぎの用事でもない限り新幹線を使うのはオススメしません。しかし前述の特急みどり+普通列車と運賃が120円しか変わらないため利用するならこちらのほうが良いと思います。

余談ですが博多から久留米に向かう場合にJR経由ではなく地下鉄で薬院⇨薬院から西鉄特急で向かった場合でも運賃は850円とギリギリですがJRより20円安いほか、所要時間も約39分と4分早くなっています。

ここまで来ると西鉄の勝ち…と言いたいところですがまだ確定したわけではありません。高速バスで対決していきましょう。
福岡〜久留米のバスは1時間間隔で運行されておりますが福岡空港が始発となっています。そのため天神・博多地区からは一旦バスor地下鉄で空港まで出なければいけません。そして高速バスの停車バス停は
福岡空港-筑紫野-高速基山-宮の陣-久留米インター南-千本杉-十三部-文化センター前-西鉄久留米駅
こんな感じですね。所要時間は63分、運賃は1520円(地下鉄は博多発)となっています。JRや西鉄より運賃も所要時間も長くなっていますが、高速バスのためリクライニングシートとWi-Fiが整備されているのはかなりメリットなのではないでしょうか。ただ設備が豪華とはいえ時間も運賃も前者に比べると劣っているのであまりオススメはしません。
福岡〜久留米 まとめ
では前述の移動手段をまとめてみましょう。
JR鹿児島本線 区間快速…約43分・870円
西鉄天神大牟田線 特急…約31分・640円
西鉄天神大牟田線 急行…約39分・640円
特急みどり+普通列車…約40分・1620円
九州新幹線…約17分・1740円
西鉄特急+地下鉄七隈線…約39分・850円
高速バス・地下鉄空港線…約63分・1520円
福岡〜久留米間移動の結論…基本的に西鉄電車を使いましょう。
2回戦 福岡〜北九州
次に福岡と北九州です。福岡〜北九州の間には山陽新幹線、鹿児島本線、九州道が並行しています。
まずは鹿児島本線から見ていきましょう。

まずは鹿児島本線の区間快速。区間快速を使った場合の所要時間は約82分で小倉方面へ向かう区間快速はほとんどが福間から先各駅に停車するため久留米方面の区間快速より速達性はありません。では朝夕に運行されている快速ではどうでしょう?

鹿児島本線の快速です。こちらは全区間快速運転を行う上に通過駅も多いためかなり速いです。そんな快速の停車駅は
博多-吉塚-千早-香椎-福工大前-古賀-福間-東郷-赤間-海老津-折尾-黒崎-八幡-戸畑-西小倉-小倉
こんな感じで全体の所要時間は約70分、運賃は1510円となっています。区間快速な比べ所要時間を10分近く短縮できるとはいえ朝夕にしか運行されてないのであまり使いやすいとは言えないでしょう。
では鹿児島本線のスピードスター、特急ソニックではどうでしょうか?

こんな感じです。特急ソニックは毎時2本運行されておりまた数多くの停車パターンを持っていることで有名ですが今回は一番速い最速達のソニック号で比べていきたいと思います。そんな最速達ソニックの停車駅は
博多-折尾-黒崎-小倉
こんな感じで60km強ある博多駅〜小倉駅の間を途中折尾・黒崎の2駅しか停車しないという非常に速いものとなっています。そして気になる所要時間は約43分、運賃は2110円で乗車券に600円プラスするだけで乗れるということもありこの区間で特急を利用する方も多いようです。
では次に山陽新幹線に見ていきましょう。

山陽新幹線は博多駅〜小倉駅に駅を持たずほとんどの区間をトンネルで突き抜けていきます。そして日中は毎時5本新幹線が走っており、全ての列車が博多駅と小倉駅に停車します。
そんな山陽新幹線を使った場合の博多駅〜小倉駅の所要時間は約15分、運賃は自由席で2160円です。
そう、実は新幹線でも特急ソニックとたった50円しか運賃が変わらないのです。さらに所要時間も約15分とソニックと比にならないほど早いため、特急利用の場合の運賃に50円プラスするだけで約40分もの時間が節約できてしまうのです。

最後に高速バスです。福岡〜北九州には5〜60分間隔でなかたに号が発着しており、また高速バスということでリクライニングシートとWi-Fiも完備されており、快適な移動をすることができます。そんな「なかたに号」の停車バス停は
天神高速バスタ-天神中央郵便局-中洲-蔵本-若宮インターチェンジ-直方パーキングエリア-中谷-徳力嵐山口駅-徳力公団前駅-守垣駅-競馬場前・北九州市立大学前-北方駅-片野駅-三萩野-平和通り-小倉駅前
となっています。所要時間は約95分、運賃は1350円で現時点では福岡〜北九州の最安手段となっています。さらにスマホ2枚回数券などを使えば片道1150円とさらに安くできるほか、門司港レトロきっぷやふくふくレトロきっぷなどを使うことで場合によってはさらに安くすることができます。
福岡〜北九州 まとめ
ではこちらも同じように前述の移動手段をまとめていきましょう。
JR鹿児島本線 区間快速…約82分・1510円
JR鹿児島本線 快速…約70分・1510円
特急ソニック(最速達)…約44分・2110円
山陽新幹線…約15分・2160円
高速バス なかたに号…約95分・1350円
福岡〜北九州間移動の結論…早く行きたい人は新幹線、安く快適に行きたい人は高速バスを使いましょう。
JR在来線はダメ…?
ここまで福岡〜久留米、福岡〜北九州の移動手段を見てきましたが福岡〜久留米は西鉄の圧勝、福岡〜北九州は新幹線・高速バスが有利という結果になっておりいずれもJR在来線はボロボロな結果となってしまいました。もうJR在来線は有能な都市間移動手段としては使えないのでしょうか…?
いいえ、まだJR在来線には勝つ手段があります。それは安さです。
JR在来線は普通運賃だけでも800〜1500円もかかり、特急を使えば1500円以上の金額など余裕でかかってしまいます。しかしネット予約などを駆使すれば非常に安い金額で特急に乗ることができるのです。

まずはネット限定!お買い物往復きっぷです。こちらは3400円で博多〜小倉・門司港の特急列車自由席に乗ることができるというもので、このきっぷですごいのは利用券代(1000円分)を抜けば実質2440円で博多〜門司港を特急に乗って往復できます。
通常の運賃・自由席特急券で博多〜門司港を往復した場合の合計運賃は4660円かかるのに対しお買い物きっぷはこれのほぼ半額で行くことができるのです!!!

次にJR九州アプリのネット予約です。アプリからのネット予約を使えば前述の特急ソニックの自由席を使うより550円も安く指定席に乗れるのです。指定席のため「座れない」という心配もする必要がなく非常に便利なものになっています。

博多〜久留米もこの通りで鳥栖まで指定席に1100円で乗ることができ、鳥栖〜久留米の運賃270円をプラスしても1370円で通常より250円安く久留米まで向かうことができます。またこちらも指定席のため「座れない」の心配をしなくて済むのは非常に大きいメリットだと思います。
さらにネット予約の場合チケットレス乗車が可能(一部例外あり)のためわざわざ券売機まで乗車券・特急券を発券せずにすぐ列車に乗り込むことができます。博多駅のみどりの券売機はいつも混んでいるので並ばずにそのまま最速乗車できるのはかなりメリットがあると思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
福岡〜久留米では西鉄特急で早く安く、福岡〜北九州では新幹線で早く快適に、高速バスでゆったり快適に…とある程度この区間の「1番良い移動手段」が見つけられたと思います。しかしJRのおトクなきっぷやネット予約等のように工夫すれば通常よりかなり安く行ける場合もあるため、自分のその時の場合や事情によって「今の自分の1番良い移動手段」を見つけて使っていくのが1番重要だと思います。皆さんも移動する際は様々な移動手段を模索して、今の自分に1番合ったものを見つけて利用することを心がけていきましょう。
この記事を書いた人

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よく奇行に走ります
icon @Bashamichi_mm04
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