
快速アクティーとは
どうもゴハチさんです。
記事自体は3月初めに北千葉線の動画編集の合間を縫って大急ぎで執筆していたのですが、相手待ってたら筆を置いて2か月経ってました。何のために大急ぎで書いたんだよとお相手にど突きたくなります。
近郊電車をもう一度!「ありがとう!快速アクティー211系」レビュー!※この記事ではアフィリエイト広告により収益を得ています。こんばんわ。どうも。プラレールショップのポイントカードの廃止前にグッズ交換をし忘れた、自称限界金欠心労睡眠不足眼精疲労視力低下成績不振プラレーラーことtanifulです。ここ最近はイベ...
さて、このひとつ前の記事で、ふりとれの中でもイチ・ニを争うプラレーラーのtanifulが211系快速アクティーのプラレールを紹介していましたね。私も買おうか迷いましたが、置き場所がないので断念しました。
地元の家電量販店では、特設のブースまで作られている力の入りよう。さすが、我が地元でかつオタクに対して容赦を知らないことに定評のあるお店だ。

んで、そもそも「快速アクティー」とはなんぞや、っていう話なんですが、簡単に言ってしまえば「超ノロマ快速」です!…って言うのは、あくまで快速アクティーの本質を知らない他路線の鉄オタ達。
通過駅は辻堂・大磯・二宮・鴨宮だけ、僅かに4駅のみながら、表定平均68.9km/h。首都圏の快速列車の中ではトップクラスの速達性を誇ります。まぁ普通列車も速いやつは66km/h程度はあるので、そいつらと比較されるとね…
さて、そんな快速アクティーですが、設定当初の1989年こそ通過駅は先述の4つに加えて、戸塚、早川、根府川の各駅を通過していたものの、減便や周辺路線との調整などで2006年改正に4つだけに減らされました。
その残された4つの通過駅(主に辻堂様)の祟りのせいか、2020年のウイルス騒動に起因した運用の合理化で平塚以西の減便。その煽りを受けて大磯、二宮、鴨宮の各駅の利便向上を図る目的で、2021年春のダイヤ改正で夕ラッシュ2本を除いて廃止。その残り2本も2023年春のダイヤ改正で減便or普通列車化が行われてしまい、快速アクティーは消滅しました。
しかしながら、快速アクティーの存在は東海道線の速達化に貢献し、さらには湘南地区への利便性の向上により、ビジネス・レジャーともに大きな発展を後押しするきっかけを生み出した存在です
さて、そんな快速アクティー、復活する可能性はあるのでしょうか?
快速アクティー復活の可能性を考える

さて、アクティー復活の可能性ですが、結論から話すと「限りなく低い」です。
その理由として挙げられるのが、以下の通り
- 復活要望がそこまで多くない
- 通過駅が不便になる
- 先行列車との接続があんまり上手く組まれてない
- そもそも、快速アクティーが設定された目的が普通列車でも達成されている
はい、順に紐解いていきましょう。
復活要望がそこまで多くない
快速アクティーが廃止になったことで、全列車がすべての駅に停車する普通列車に変わったのですが、どこかの赤い路線みたく「快速復活を!」と望む声はかなり少ないように感じます

神奈川県鉄道輸送力増強促進会議という、神奈川県内の鉄道網に対する利便性向上を目的とした団体が要請した内容の資料内にも、一応「快速アクティーの復活」を所望する内容が記載されてはいるものの、あまり活発な運動にはなっていないようにも感じます。
まぁ正直、普通列車と比較してもそこまで所要時間短縮効果が薄いことからも、そこまで復活を所望する人が多くないのは事実でしょう。実際に辻堂は平塚までの区間短縮と快速アクティーの廃止で独り勝ちしてる感はありますからね。
復活したら通過駅が不便になる
快速列車の宿命、とでも言うべき問題ですが、東海道線では尚のこと。
快速通過駅の辻堂駅ですが、近年の商業施設の開業やバス路線網の発達などで、1日あたり55388人が利用しています。これは快速停車駅の平塚や茅ケ崎よりも多いです。
ほかにも快速アクティー通過駅には、大磯ロングビーチの最寄り駅の大磯駅や、菜の花畑で有名な吾妻山の最寄り駅である二宮駅なども含まれており、それらの駅への利便を考えると、あまり良い通過駅ではないようにも感じます。
今後快速アクティーを復活させるくらいなら、単純に普通列車を増便してもらった方がやりやすいようにも感じます。
先行列車との接続がうまく組まれていない

快速アクティー、現役時代はあんまり上手く接続が取れてないんですよ…
下りの場合は、戸塚で湘南新宿ライン(以下SSL)から来た平塚行の普通列車と接続しつつ、平塚でももう1本追い越すという感じで、そこそこ接続するんですが、問題は上り列車。
小田原駅で一応始発の普通列車と接続して先を行くようなダイヤ設定になっているのですが、その先平塚を3分前に発車するSSLの電車を追い越すことなく横浜まで向かうので、そこまで優等列車としての役目を全うしていないようにも感じます。
あと、上りの場合はアクティーのせいで辻堂駅で日中時間帯に15分のダイヤホールが誕生していたので、ここも大きなネックでした。
そもそも、快速アクティーが設定された目的が普通列車でも達成されている

はいこれ、どういうことかというと、実は快速アクティーは一つの計画のもとに立ち上げられた種別だったのです。
1987年、国鉄がJRに分割民営化した際はちょうどバブル景気。東京の地価が爆発的な伸びをしていたことから、郊外へ移住して電車で長時間通勤をする人が増えていました。
そこで設立直後のJR東日本では「70km60分圏内」という目標を掲げていました。
しかしながら、当時の通勤電車は100km/hしか出せない113系や115系、415系などが主力の時代。これらの車両を活用しながら表定時速70km/h越えの列車を実現するには、優等列車を設定するほか無いような状況でした。
東京駅から70km先にある駅のうちで、最初に快速アクティーの止まる駅である国府津駅までの距離は77.7km。当時の普通列車で最速だったのは上り882M東京行の1時間15分、表定平均は62.2km/hでした。
そこを同区間で快速アクティーを設定したところ最速が1時間4分になり、表定平均74.8km/hとなりました。当時の快速系統では京葉線の通勤快速に次いで速かったらしい。

時代は下って21世紀。VVVF制御の電車の登場や最高速度120㎞/hへの引上げなどなど、車両の性能が大幅に向上した結果、すべての駅に止まる普通電車でも先ほどの「70km60分圏内」という目標を達成できる程度になったことから、わざわざ快速電車を設定する必要も薄れてきました。
現状、東京~国府津間を最速で結ぶ電車は、728M上り普通東京行。所要時間は1時間7分、表定平均は69.6km/hです。これであれば、十分に目標は達成できているともいえるでしょう。
ちなみに末期の快速アクティー3751Mは同区間を1時間4分で結んでいました。はい、所要時間は昔から変わっていません。停車駅が増えたとはいえ、それでいいのか快速アクティー。
復活したらどういう動きが活発になる?

そんなわけで復活が絶望的な快速アクティーですが、もし万が一復活した際には、どういう動きが活発になるでしょうか。考えられる事柄を順に紹介していこうと思います
湯河原・熱海エリアの温泉観光の拡充
温泉地として名高い湯河原・熱海。上野東京ラインを介して北関東からの需要を拾うことに大きく貢献することにもつながると考えられます。
快速として運行することで、利用者にも「速い電車」という認識が芽生えるので、体感的な所要時間の短縮にも大いに貢献することにつながるでしょう。
小田原・箱根エリアの活性化
湯河原や熱海のみならず、その手前にある小田原や箱根。こうした地域へのアクセス向上にもつながります。
神奈川県の西側(以下県西地区)には結構魅力的な観光地も多いので、そうした地域への新たな観光需要の発起にも、快速アクティーは大きくかかわることになるでしょう。
県西地区から北関東方面への需要拡大
これらの地域「へ」向かう需要が拡大するとなれば、逆にこれらの地域「から」の需要も拡大するのもまた事実。
例えば県西から東京駅を超えて北関東までグリーン車付きの快速電車で向かうことができれば、こちらも逆に新たな需要の喚起にもつながると考えます。
通勤時間帯における混雑緩和

通勤時間帯、辻堂や二宮をあえて通過することで、それらの利用者とそれ以外の駅の利用者を分離させることで、快速列車としての遠近分離の役割を担えるようになるとも考えられるでしょう。
そこら辺の駅は全部始発列車に任せましょう。
但し、かつての通勤快速のように横浜や川崎といった乗降客数の多い駅を通過していないので、そこをどうするのか、という点では少し不安にも感じますね。
結論

ぶっちゃけ普通列車を増発するだけでいい
あと朝ラッシュの藤沢始発を復活させてくださいマジで。
で、この結論ですが、おそらく快速アクティーに関わらず、中距離電車を取り扱っていくうえでは共通のお話になっていくことでしょう。
所要時間と同じだけ利用者が気にするのが「本数の多さ」。それらを踏まえて考えると、今後中距離電車の快速が縮小していくのはもはや定めとでもいうべきでしょうか…?
あとがき

というわけでお久しぶりに、過去の栄華を楽しんだ中の人でございます
まぁもう二度と現実で快速アクティーの文字を見ることは叶わないように感じ、改めて悲壮感に嘆いているわけですが、冒頭でもご紹介した通り「プラレール」の新商品のひとつとして211系の快速アクティーが商品化されました!いやぁ~嬉しい。嬉しいけどニッチすぎてびっくりしています(笑)
近郊電車をもう一度!「ありがとう!快速アクティー211系」レビュー!※この記事ではアフィリエイト広告により収益を得ています。こんばんわ。どうも。プラレールショップのポイントカードの廃止前にグッズ交換をし忘れた、自称限界金欠心労睡眠不足眼精疲労視力低下成績不振プラレーラーことtanifulです。ここ最近はイベ...
要望等があれば、tanifulやその他メンバーたちを巻き込んで15両編成を作ったり平屋ロザを作ったり、リアルクラスの113系を使ってサロ124/125を作ったりして遊んでみたいと思います。あ、リアルクラスの485を湘南色にしてサロ110-300を作るのもありだなぁ…
とまぁ、教育に滅茶苦茶悪そうな記事が上がることになりそうですが、それもそれで「フリーダム」な記事になると思います。
改めて、今回の記事を読んで快速アクティーに興味を持ってくださった方は、ぜひtanifulの解説記事を読んで、そこから楽天なりAmazonなりでポチってもらえると幸いです。
というわけで、ここまでご覧いただきありがとうございました~
この記事を書いた人

-
転用考察、討論型の記事や、停車駅の研究をしてます。
コメントは遠慮なくどうぞ。返信するかは気まぐれです。
最近の投稿
- 2025年5月4日記事東海道線 快速アクティー、その存在意義と復活の可能性
- 2025年4月24日記事【速報】江ノ島電鉄に新型車両700形投入へ!
- 2025年4月20日京阪神【停車駅奇想録】1997年 雷鳥一族編【前編】 〜そのパターン、雷の如く~
- 2025年4月20日JR西日本【停車駅奇想録】1997年 雷鳥一族編【後編】 ~そのパターン、雷の如く~
コメント ご意見やご感想等お気軽にどうぞ。