こんばんは、鶴川です。私事ですが、だいたい1か月前に誕生日を迎えまして…それと同時に、もう今年も終わるんだなぁと感じるのがこの時期の恒例となっている自分がいる…今年もあと1か月切りました。頑張りましょうね、みなさん。
いよいよ来週は例年ですとダイヤ改正概要発表日です。本当に今年も終わりなんですね…。
来週からはこのサイトもダイヤ改正の記事が出ると思いますのでぜひご覧ください…。
先々月、記事でも紹介しましたように、ついに中央線にグリーン車が投入されました!!!え、ってかあれから2か月経つんだ、はや。
前回の記事は多くの方見てもらえたようで…。本当にありがたい限りです。
そんな中央線と多摩地域で接続する「横浜(・根岸)線」と「南武線(川崎行)」をはじめとした一部の路線でワンマン運転が開始されることを、皆さんはご存じですか?
時代もどんどんどんどん合理化が進み、いよいよ都内の混雑通勤路線でもワンマン化が始まるんだなぁと何か不思議なものを感じます。
というわけで、今回は都内の電車におけるワンマン運転をちょっとずつ確認していきながら、「都心部に広がるワンマン運転とJRの考え方」について見ていきたいと思います。今回もよろしくお願いします。
関東甲信の電車におけるワンマン化
ワンマン化というと地方の路線が行っているイメージが強いと思います。というかワンマン化をやっているのは基本地方の路線であることが多く、大概コストカットや新車投入などでワンマン化になっています。
といいつつ、ここ数年はちょっとずつワンマン化の予定が都心に近づいており、ついに青梅線や鶴見線までやってきました。
というわけで、JR東日本における関東甲信地方の「電車」がワンマン運転を行っている路線をざっと見てみましょう。伊東線は直通先が行っている、とのことなのでここでちょっとだけ触れますね。
「伊東線内ではJRの職員によるツーマン運転が行われているが、伊東駅より先直通する伊豆急行線内の伊豆高原駅以南の一部で『伊豆急の職員によるワンマン運転』が行われている。」ということなんだとか。
そのため、JR伊東線内の列車や東京都心から乗り入れるE231系・E233系によるワンマン運転は行われていません。
房総・鹿島エリア
・■内房線(木更津~安房鴨川)の一部
・■外房線(上総一ノ宮~安房鴨川)の一部
・■鹿島線(全線)(一部除く)
房総・鹿島エリアには「E131系0番代」が投入されたことにより、一部列車でのワンマン運転を行っています。
E131系0番代は2両編成。2編成を連結した4両編成なども走行しますが、基本的に2両編成での運行を中心に行っているようです。
なお、この「2両」というのがかなり問題。もともと209系4両の運用だった朝の通勤通学ラッシュ時の運用をE131系2両が置き換えてしまったため、多くの列車で積み残しが発生。結局209系に戻されるという何とも言えない状況になりました。編成が12編成しかないというのもネックだったんでしょうねぇ…。
結果的にE131系にすべて置き換えることはできず、房総半島は209系での運用がまだまだ存在しています。
ちなみに、鹿島線はB.B.BASEを除き「209系が持っていた定期運用」は全て置き換えが完了しました。そう、「209系が持っていた定期運用」は…。
鹿島線には「横須賀・総武快速(・総武本・成田)線」から直通してくるE235系4両編成の列車が存在します。
この列車、ワンマン改造を行っていない上、神宮についた後に折り返し(成田線直通)佐原行として運行するらしく…。つまり、鹿島線内で間合い運用を行うため、完全なワンマン化はまだ実現できていないのです。といいつつ、外房・内房線に比べたらワンマン化率がいいのは現実。
E131とE235…。臨時運用を除き(定期運用に入る)すべての列車がE電というのも特徴でしょうか?千葉県内でE電だけで統一されている路線は他にも成田線(我孫子支線)がありますね…。
E電なんて言葉も死語ですね笑
ところでそんな209系も伊豆急行譲渡、E233系に置き換えですか…。彼らにとってみれば「2回目」となる置き換え、何を思うんでしょうね…。
東北/宇都宮線・日光線
205系を改造した波動用のイベント用車両って結局いろはだけでしたっけ?
日光線と宇都宮線の「宇都宮から黒磯間」はE131系のうち、600番代が投入されました。それと同時にワンマン化が行われています。なお、こちらもE131系による置き換えにより編成あたり1両あたりの減車が行われています。これにより、日光線沿線の高校の終業時間をやむを得ず繰り上げたのはかなり有名な話。
ちなみになんですが、107系から205系に変わる時も同じような現象が起きたようで、こちら側は大幅な減車という形にはなりませんでしたが、少々の車両不足に陥りかけたようです。
基本的にE131系は宇都宮よりも上の区間でしか使われませんが、小山車両センターからの出庫運用の関係で朝に1本のみE131系による運用が存在。小山5:47発の黒磯行ワンマン列車、627Mがその列車にあたります。この列車、宇都宮線宇都宮以南の唯一のワンマンであるうえ、宇都宮以南で唯一LCDが稼働する宇都宮線でもあります。結構こういう間合い運用は関東近郊多くて楽しいんですよね、個人的に。そろそろ宇都宮にゲシュタルト崩壊起こしそう。
なお、このワンマン運転によりE231系・E233系を使用した列車は全て宇都宮までとなりました。
水戸線・常磐線・東北線黒磯以北
常磐線や水戸線などに使われているE531系。その運用距離はとても広く、南は品川、北は新白河・原ノ町までが守備範囲です。長野・小山/国府津などに並ぶ運用範囲の広さですが、このうち半分ほどは付属編成のみの運用だったりします。
常磐線土浦以北・水戸線では、今年(2024年)のダイヤ改正より、日中時間帯の土浦分離、E531系付属によるワンマン運転が開始されました。E531系、6次車に当たる付属編成は準耐寒設備を搭載して登場しているんですよね。そう、東北本線交流区間(黒磯~新白河)用です。
こちらは2020年春のダイヤ改正よりワンマン化を開始しました。415系1500番代の置き換え用として作られた車両です。
…置き換えられた415系1500番代、実は2パターンが存在してまして、国鉄時代に製造された「直流・交流50Hz/60Hz」の3電源に対応する車両と民営化後に製造された「直流・交流50Hzのみ」に対応する実質的に401系状態の車両が存在していました。
E531系に置き換えられた後、415系はJR九州に譲渡されることになりますが、この時に常磐側の50Hzのみに対応していた民営化後のグループは九州側の60Hz帯で使用できず、早々と廃車解体されていきました。
この直流交流問題、度々話題に上がるんですよね…
八高南線・川越(西)線
八高南線・川越西線では2022年春のダイヤ改正より、E231系3000番代(元三鷹0番代)と209系3500番代(元三鷹500番代)に車両が統一されることをきっかけにワンマン運転を開始しました。
209系によるワンマン運転はこれが初ですが、車体がほぼE231なのでまぁ、って感じです。
E231顔×菱形パンタ×ワンマン、というのがちょっとなんというか違和感が凄い…。
なお、八高南線・川越西線も都市型ワンマンを採用しています。このワンマン化により、中央線からの八高線直通は廃止。同時に併結していた五日市線運用も廃止され、E233系の分割運用は「河口湖便」と「ホリデー快速あきがわ」のみになりました。この1年後にあきがわは廃止となったので、多摩地域と中央線の直通はこの頃から徐々に削減されていくことになります。
東京アドベンチャーライン(青梅線)
青梅線の「青梅~奥多摩」間につけられた愛称である「東京アドベンチャーライン」。この区間は今年2024年春のダイヤ改正からワンマン運転が開始されました。使用車両はE233系の青400編成のうち、東急車輛(現在のJ-TREC横浜にあたる場所)製造車を改造した「P500編成」が使用されています。編成番号は奥多摩寄りではなく、青梅・東京寄りの先頭車の車番から取られているんだとか。
なお、このワンマン運転開始に伴う運行系統変更により、東京アドベンチャーラインは臨時列車を除くすべての列車がワンマン運転、青梅~奥多摩間完結運用となりました。これまでは、青梅線立川口などにも顔を出していましたが、ホリデー快速おくたまの青梅分離、深夜帯の立川発奥多摩行の消滅などにより、完全な分離となりました。
なお、このP編成は富士急行線への乗り入れが不可能とのこと。グリーン車が付く前まで行われていた中央線内における青編成代走時にP編成が付属編成として入った際は、豊田駅での車両交換(後の列車と行先を交換)して対応していました。209系かよ。
辰野線をはじめとした長野エリア
中央本線の支線である辰野線を中心に、篠ノ井線・信越本線(長野エリア)、大糸線と直通してくるしなの鉄道で行われているワンマン運転。長野県内でワンマン運転を行うことができないJR・しなの鉄道の普通列車向け車両が211系だけ、というのもかなり特徴的であり、基本的に1編成のみの運行に関しては、中央西線に直通する列車・大糸線の一部を除きワンマンで運行されることが多いイメージがあります。中央西線、JR東日本管内である松本~塩尻は普通にツーマン運転なんですよね…。
辰野線(辰野~塩尻)は、運行形態の変更等に伴い、今年度から211系が辰野ほたる祭り号の臨時以外で旅客運転を行う機会が無くなりました。よって、すべての定期列車がワンマン運転を開始したことになります。
とは言えどそもそもの列車本数が9本しかないんですよね…。中央線系統で唯一の赤字垂れ流し区間でもあるため、そろそろ消されちゃうんじゃないの?ってのが本音です。
ちなみに、岡谷~辰野は飯田線に直通する「普通/快速みすず」がある関係で、ツーマン運用がいまだ存在します、というか飯田線直通は中央西線同様、JR東日本管内はツーマン運転です。
鶴見線・南武(支)線
205系引退するかも!なんてキャーキャー言いながら撮影していたあの日が懐かしいです。まさかの予備側に回る確率が多いのはE127だったというね…。苦笑 南武支線の205系こそ本当に延命化するべきだと思うの。うん。
まぁ雑談はここら辺にしておいて…。南武支線は古い記録だと1988年にはもうワンマン運転が行われていました。101系のころですね。1987年の末に改造と塗装変更のために入場したという記録があるそうで…。関東圏の電車の中では一番早いワンマン化なのでは…?
南武支線は「旧型国電→101系→民営化→101系ワンマン→205系→E127系/205系」という歴史を辿ってきていますが、101系以降は全てワンマン改造を行っています。2両という短い両数ながら、都市型ワンマンが採用されているのが非常に面白いポイント。
南武支線は路線としても面白い路線なのでいつか普通に記事にしたいですね。
鶴見線はE131系1000番代が導入されたとともにワンマン化。鶴見線内は拡幅車体同士がすれ違えない場所があるそうで、それに対応するためにストレート車体が採用されています。そのため、従来のE131系と見た目が異なるのが面白い点。
東急電鉄の車両なのでは?と言われることも…。
ちなみに、この車両の貫通扉は完全飾りのダミーなんだとか。
んでいま「Local」の幕はどうもワンマン化で見れなくなったようで…?当時はなんだかなぁ、と思いましたが、今となっては良かったなぁって感じます。
相模線
相模線では、電化開業した際に記念の車両として「205系500番代」が投入されました。ちなみに、JR化後に相模線向けに製造した車両です。209系入れてやれよ、と思ちゃった自分がいたんですが、よくよく調べてみると209系の試験車に当たる901系が登場する1年前なんですね。そりゃ無理だ。
相模線の205系は首都圏管内で一番新しく、まだまだ置き換えはされないだろう…と話されていましたが、所属先の国府津車両センターの車両が205系を除き全てVVVFインバーター制御だったことなど、様々な要因が重なりE131系が投入されることになります。ちなみに、この時全車が解体されることになったのですが、ヘッドライトのLEDは変えて数年であり、もったいないよねということで松戸車両センターのE231系0番代の一部に付け替えられています。あの顔にLEDはだめだよ。
そんなこんなで投入されたE131系。当初は、横浜線に直通していたため「横浜・相模線」の案内やナンバリング表示を入れた行先幕を見ることができましたが、横浜線内のホームドアの設置、E131系が導入された線区お決まりの「ワンマン運転開始」に伴い、2022年春のダイヤ改正で消滅しました。ちなみにこの「4両の横浜線」、やはりかなり混雑していたようで、一部の利用者からは嫌われていました。相模線の直通廃止によりこれが改善する!と期待した人も多かったようですが、結果は単に列車の本数が減っただけ。普通に混雑助長になっちゃったらしいです。あちゃー。
というわけで、関東甲信地方のJR東日本路線で電車によるワンマン運転が行われている路線をざっくりまとめてみました。
次のワンマン化路線は、中央本線でもなく、五日市線でもなく…、まさかのあの路線でした。
いよいよ開始!中・長編成ワンマン
いよいよ始まる「中・長編成ワンマン」の計画が今月初めにJR東日本によって明らかにされました。
まずは、来年度(2025年度)に「南武線(本線、川崎〜立川)」・「常磐線(各駅停車、取手〜綾瀬)」でワンマン運転が開始。
再来年度(2026年度)には「横浜線(八王子〜東神奈川)」と「横浜線系統の根岸線(東神奈川〜大船、京浜東北線の東神奈川〜横浜は横浜線直通電車のみ)」で開始されます。
また、計画としては「京浜東北・根岸線」「山手線」「埼京・川越線(大崎~川越)」「中央・総武線各駅停車」でも2030年頃までにワンマン化が開始される予定です。埼京・川越線と中央・総武線とか恐怖でしかないんだが…。
今回はこのうちの「南武本線・常磐線各駅停車・横浜根岸線」について触れていきます。各路線のワンマン化に対応した路線形状などをざっくり見ていきましょう。
残りの7路線4系統(っていう言い方でいいのか…?)はまた運転開始のプレスリリースが出た時に見てみましょう。
南武(本)線
南武線(本線、以下南武線と呼称)では、来年度春から6両編成の中編成ワンマンが開始されます。使用車両はE233系8000番代。落成時はワンマン設備を搭載していなかったため、東京総合車両センターでワンマン設備の設置が行われました。
なお、青梅・五日市線から転属してきた8500番代、ナハN36編成はこの改造が行われていません。そんなナハN36編成、房総に行く可能性があるとのことで。いろんな車両がいろんなとこに移動する時代になりましたね…。
先述したように、南武支線ではすでにワンマン運転を行っており、鶴見線でもワンマン運転を開始したため、中原に所属する営業車両はナハN36を除き全車がワンマン運転に対応していることになります。時代だなぁ…
中原って鎌倉の支所なんですね。結構遠くね…?
南武線、浜千鳥や藤子・F・不二雄さんが作った漫画の主題歌など、結構個人的に好きな発車メロディが多い路線ゆえにワンマン化が結構悔しいなぁ…と思ったり。6両ならそのうち青梅線内完結列車・五日市線とかもワンマン化されちゃうんですかね?
常磐線各駅停車(綾瀬~我孫子・取手)
東京メトロ千代田線との接続駅(実際は乗り入れがほとんど)である「綾瀬駅」と成田線が伸びる「我孫子駅」、そして茨城県にある直流区間最後の駅「取手駅」を馬橋・北柏などに止まりながら走行する「常磐線各駅停車」。JR千代田線なんて揶揄されることもある路線です。
この路線、他の路線と違うことがありまして…。それは、「線内に一つも踏切が無い上に他のJR線と直通を行っていないこと、そして貨物列車が走らないこと」。そのため、昔からいろんな機器や車両の試験路線としても使われてきたそうです。発車メロディなんかは結構代表的な例なのかな?
そんな常磐線各駅停車も来年度からワンマン運転が開始。千代田線内については一切触れられていないことから、千代田線のワンマン化はまだまだと言われていますが、どうなることやら…。
一部の車両において不審な動きがあるようですが、それはまたいつかわかります。気長に待ちましょう。
横浜・根岸線
横浜線の素材結構ガチ目にこれしかなかったんです…。横浜線、一番近い駅が八王子駅なので結構近いんですけど「(直通電車は)横浜に行くための移動手段」ってイメージが強すぎて撮らないで乗るだけなんですよね…。接続もうちょいちゃんと取ってくれれば撮れるんですが…。
最後は横浜線!横浜線は再来年度、2026年度のワンマン運転開始を目指しています。この路線、何が面白いのかというと、「直通先の(京浜東北・)根岸線内でもワンマン運転を行う」という点です。基本的に横浜線は終点の桜木町・磯子・大船まで一人の乗務員が運転を行う路線らしく、東神奈川~大船の間では「京浜東北線のツーマン運転」と「横浜線直通のワンマン運転」が混在するそうです。わけわからん…。
そんな京浜東北・根岸線の電車ですが、数年以内に長編成ワンマンが開始されることが決定しています。なんか経費削減とは言えどもそこまでやっちゃうかぁって感じです。
では、なぜここまでJR東日本は無謀ともとれるワンマン運転の計画を押し出したのでしょうか?労働組合宛の資料やプレスリリースから読み取れることを基に、「JR東日本が考えていること」を見てみましょう。
無謀とも取れるワンマン計画、なぜ?
大都市、ましてや日本の最大の街である「東京都心」。そんな場所で、なぜ地方で行うような「ワンマン運転」を開始することになったのでしょうか?
そこには、JR東日本がこの世の中で「生き残るための策略」が隠されていました。
JR東日本によると、「技術開発の成果を取り入れてグループ経営ビジョン「変革2027」に掲げるワンマン運転を拡大することにより、人手不足や社員の就労意識の変化などに対応し、鉄道をより効率的でサステナブルな輸送モードに変革していきます。また、この施策の推進により社員の就労意識を「人ならではの創造的な仕事」へシフトさせていきます。」とのこと。(難しいなぁ)
簡単に崩すと「変革2027」というゴールに掲げているワンマン運転を拡大させることにより、人手不足や社員の就労意識の変化などへの対応を図り、「人ならではの創造的な仕事」へシフトさせるとのこと。いや崩せてなかったなぁ…
昨今の日本では少子高齢化が進み、人手不足などにより運転士などの人員確保が難しくなっているほか、新型コロナウイルスなどで失った利益などを回復することなどで費用がかさんでいるため、できるだけコストカットを図ろうとしている傾向にあります。まぁそのほかにも理由はあるんでしょうが…
そもそも、「変革2027」とは何なのでしょうか?前半の章では「変革2027を中心としたJRの経営理念」を、後半の章では「実際にワンマン化を受けた現場の人々の反応」を見てみましょう。
変革2027とは?
近年設置が進むホームドアも変革の一環らしい。
従来、JR東日本は「鉄道のインフラ等を起点としたサービス提供」を中心に事業を展開していました。
ですが、人口減少や都心部への人口集中…。変わりゆく社会において、鉄道のインフラを起点としたサービスの提供のみでは鉄道会社が成り立たないのでは?と判断し、事業の中心目標が変更されました。その目標が
「ヒト(すべての人)の生活における『豊かさ』を起点とした社会への新たな価値の提供」へと
「価値創造ストーリー」を転換」していく。
というもの。これにより、「ヒトが生活する上での豊かさ」や「新たな価値を社会に提供していく」という方針へと切り替えられます。この中の技術的な面として「ホームドアの設置による安全性の向上」「踏切における視認性の向上」「災害に強い路線の創作」などが盛り込まれているようです。また、社員の幸福度アップなどもここの目標として入っています。
そのほかにも、地方の「ディスティネーションキャンペーン」の増加なども考えられているとか。地方在住の自分は「地元山梨の素晴らしいところをたくさん広めてくれる、新しい出会いが待っている。」なんて期待をひそかに抱えています。
こういう経営内部を見ながら記事を書くの、今回が初めてだったので「JR東日本の掲げる理念」というものを認識することができました。
地方を盛り上げていくというところが個人的にはかなりヒットしました。どうしても東京中心の社会になっているので、地方にライトが当たることってあまりないんですよね…苦笑
というわけで、この章では「JRが生き残る戦術として掲げている変革2027」を見てみました。では、現場の声はどうなっているのでしょうか?少し労働組合の資料を覗いてみましょう。
ワンマン化、現場はどう受けた?鉄道ファンの声は?
お疲れ様でした。記事はあとちょっとです!
いよいよ首都圏の混雑路線で開始されるワンマン運転。現場の人や利用者はどう受け取ったのでしょうか?
例として、2023年11月29日の「常磐線各駅停車」の運輸区である綾瀬運輸区が所属する労働組合、東京地本の質問とJR東日本の回答をすこしだけ見てみましょう。
(ワンマン運転開始により)運転士が残って車掌がいなくなるということ?
車掌の仕事は綾瀬運輸区(=常磐線各駅停車を担当する運輸区)には残らない
移動は一定程度発生するものである
必要により運転士が案内放送とあるが、走行中はやるべきではないのでは?
他社線では運転士がお客様サービスとして取り組んでいる所もある
…のような感じ。ワンマン開始の1年半前でこのような内容なので、結構不安しかないような…。常磐線各駅停車は区間により混雑することから、やはり現場でも「1,000人単位を一人で閉めるのは怖い」という声なども上がっており、正直都市型ワンマンはきついのではないかなぁ、というのが感想です。まぁやってみないと分からないところはありますが、なんかまだ怖いような…。
鉄道ファンでもない一般の利用客からも「常磐線快速が止まった時に収拾がつかなくなりそう」や「安全本当に大丈夫なんでしょうか?」、「有事の際に運転士一人ですべてを対応することができるの?」などといった声が上がっています。
ぼく個人としても今回のワンマン化は正直な所反対派です。我が地元であり、田舎路線である身延線で2両編成を全てワンマン化した事例があるんですが、結構通勤通学路線としても使われる路線なので、朝夕の混雑が激しいんです。しかもワンマンに対応しているのは現状ボックスないし転換クロスだけ。当然さばけるはずもなく、一部の駅では都市型ワンマンも真っ青な「すべての扉を開ける普通のワンマン」が取られています。わけわかんねぇや…
地方でもこんな感じでひーひー言っているのに都心でワンマンなんてやったら嫌な予感しかしません。
とは言いつつ、東京メトロ副都心線のような成功例もありますので、今後どうなるかはこれもお楽しみなのかもしれません。
まとめ
今回は「都心に拡大するワンマン運転!ワンマン運転を基にひも解く「JR東の考え」とは?」をテーマに、JR東日本で開始予定の都心に拡大する都市型ワンマンについて見ていきました。本当にワンマン始まっちゃうんだなぁ…
何事もやってみないとわからない、といいますが、ちょっとこれは怖い…。しかし、ワンマン運転が日本で初めて開始された時もこんな感じだったんでしょうかね…?同じ境遇だといいんだけど。
それでは、今回の記事はここまで。最後までご覧いただきありがとうございました!
年を越すまでにあと1本は記事を出したいっすね、頑張ります。
出典
東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)
首都圏主要線区でワンマン運転を実施します(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道株式会社、2024年11月6日。2024年11月20日閲覧。
房総・鹿島エリアへの新型車両の投入について(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道株式会社、2020年5月12日。2024年11月20日閲覧。
グループ経営ビジョン「変革 2027」について (PDF)東日本旅客鉄道株式会社、2018年7月3日。2024年11月20日閲覧。
その他参考サイト
【動画】鉄道あの頃 #31 JR南武線“浜川崎支線” NHK首都圏ナビ(日本放送協会)
晩年の頃の浜川崎線101系 Asian Railway Plaza(gooブログ)
JR東日本、八高線・川越線でワンマン運転 – 4両編成の現行車両使用 MN 鉄道ニュース編集部(マイナビニュース)
五日市線・八高線、東京駅直通全廃、22年3月ダイヤ改正を読み解く おめ通
「首都圏本部におけるワンマン運転の実施について」提案を受ける!(PDF)輸送サービス労組東京地本、2023年11月29日。2024年11月20日閲覧。
X(旧:Twitter)のポスト
画像の一部をいらすとや様からお借りしました。この場をお借りして御礼申し上げます。
この記事を書いた人
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京葉・武蔵野線のワンマン化で乗降促進メロディはスイッチ製の新曲(諸星すみれさんが編曲したもの)になる。
川越〜大宮区間だけはやっちゃだめでしょ
ぶつかりそうになったばかりなのに
やるなら複線区間だけにすべき
南武線の利用者です。 東急線や地下鉄のワンマン化に当たっては各駅のホームドアが完備されました。しかし南武線ではホームドアがない駅もまだあるんです。
JR東日本さんはちょっと急ぎ過ぎじゃないでしょうか。通勤時の混雑を事故を出さずに管理できるのか、という現場の声をも無視するとは……⁉