【考察】JR羽田空港アクセス線のダイヤについて考える

お久しぶりです。月波さんです。今回は考察記事第四弾。開業に向けて工事が進む、『羽田空港アクセス線』についてのお話をしていこうと思います。

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まず羽田空港アクセス線とは?

まず、羽田空港アクセス線についての解説をしていきましょう。

羽田空港アクセス線とは、JR東日本が建設を進めている新路線で、田町駅付近で東海道線から分岐し、現在休止中の汐入線を利用した東山手ルート、新宿駅から埼京線を南下していき、東京貨物ターミナル駅付近で東山手ルートに合流する西山手ルート、東京臨海高速鉄道りんかい線から品川シーサイド付近で分岐し、同じく東京貨物ターミナル駅付近で合流するりんかいルートの三ルートで構成される路線網の計画です。

空想別館で製作

この三路線で構成される路線を総称して「羽田空港アクセス線」と表記します。

そんな羽田空港アクセス線のダイヤを考えていこうと思います。

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東山手ルートを考えてみよう

では、最初は東海道線から羽田空港へのアクセスの東山手ルートのダイヤを考えていきましょう。

ネックになるのは田町駅

このルートは山手線の田町駅付近で東海道線から分岐して現在は使用されていない大汐線を旅客転用し、東京貨物ターミナル付近で分岐、羽田空港第二ターミナル付近に至るものです。現在、田町駅周辺では工事が進行しており、4月には、大汐線との接続線を建設するための工事を行う予定となっています。

現行の田町駅の配線図(簡略化)田町駅の手前に引き上げ線がある

上の画像のように現在は山手線の間に引き上げ線があるのですが、運用調整などにより必要な設備ではなくなったためこちらを撤去。

このように線路を移設することによって羽田空港アクセス線との接続部の用地を確保するという工事です。

あくまで簡略化した図ですのでわかりにくいかもしれませんがそこらへんは許してください…

この図を見てわかると思いますが、この路線は大きな欠点を抱えることになりました。

接続部が単線となってしまっているという点です。

この面を考えてダイヤを考えていきましょう。

ダイヤ予想~東山手ルート~

それではダイヤを考えていきましょう。

先行開業するこちらのルートは東京~羽田空港というルートとなります。接続する路線は東海道線と上野東京ラインを介した東北本線・高崎線・常磐線の計4路線です。これらの列車がどのように乗り入れていくのか、ということを考えていきましょう。

ここでカギになってくるのが単線でどこまでの本数を捌けるのか、そして上野東京ラインの線路容量が足りるのか、ということです。

朝ラッシュ時間帯

基本的に上野東京ラインではラッシュ時間帯に一時間に15本ほどの列車が通過しているのですが、さらにここに羽田空港アクセス線の列車を加えるとなるととても難しいです。(ただでさえ3~5分間隔の路線にもう列車を追加できないというのもありますが)ちなみに並行する路線である京浜急行線は品川~羽田空港間の列車本数は一時間に6本、東京モノレールは一時間に15本ラッシュ時間帯に運行されています。

これに対抗する…とまではいきませんがある程度需要を勝ち取れるようにするにはどうすればいいでしょうか?

こちらは8時台の新橋駅の列車本数を視覚化したものです。変な列車がいるのは気にしないでください。羽田空港アクセス線はラッシュにあまり巻き込まれない路線であると考えられますので、毎時二本くらいが妥当だと思います。

増発は難しいというのは先ほども述べたとおりですので、この中から羽田空港へ行く列車を選ばなくてはいけません。ではどの列車が適任でしょうか。

まず、東海道方面へ南進していく列車たち、これを羽田空港に送るのはどうでしょうか。

これは得策ではないと思います。平塚や熱海は東京から50㎞ほど離れていますし、1時間以上かかる場所です。かなり遠い場所です。この方面へ行く列車を羽田空港方面に流してしまっては利用客を捌けなくなってしまう可能性があります。

そのように考えるとベストなのは品川行きでしょう。

ですがこの品川行きにも種類があります。利用する分にはそこまで変わってる感じはしません。ただ設備が違います。

この品川行きで使用される列車はE531系、E231系0番台、E231系1000番台/E233系と三種類です。この三車輛、かなり違いがあります。まずE531系。こちらは常磐線で使用される交直流電車と区分されるものでグリーン車を連結しています。つぎにE231系0番台。こちらも同じく常磐線で使用される車両ですが、直流電車でグリーン車の連結されていないオールロングシートの車両です。最後にE231系1000番台とE233系。こちらは東北本線や東海道線で使用される車両でE531系の直流電車版のようなものです。このように設備面でかなり大きな違いがあります。

提供:りょー様

この中でもも扱いにくいのが交直流型のE531系。まず交直流電車というのはめちゃくちゃ高い車輛です。一両二億円くらい作るのにかかります。ちなみに一般の直流車輛は一億円程度…どちらもくそほど高いのですが交直流車両がその中でも飛びぬけていることがわかると思います。そんな車両がもし常磐線から遠く離れた羽田の地で故障でもしたら大変です。勝田まで回送するのも大変ですし線路をふさいでしまいます。そんな理由もあって常磐線は品川までしか行かないのかもしれません。だからE531系を羽田まで持っていくのは得策ではないのです。

またE231系1000番台とE233系も品川で折り返してすぐに東北方面へ戻るための設定ですから羽田へもっていくのは得策ではありません。

そのように考えると、E231系0番台を使ったこのようなダイヤにするのがいいのではないのでしょうか。

赤い網掛けの列車を羽田空港行きに変更します。東京から羽田空港までは18分。東京から品川が11分ですので、所要時間が7分伸びます。しかしここで折り返し時間を品川駅では15分ほどとっているところを10分ほどに短縮することで少しは時間のロスを減らすことができるのではないかと思います。まぁ羽田空港アクセス線が開業すれば大幅な改正になるかのせいが高いですので折り返し時間を考慮しなくてもよくなるかもしれないですが…

ちなみに時刻表はこんな感じです。

こんな感じにかわったよ

では、次にデータイム(日中時間帯)について考えていきましょう!

日中時間帯

それでは日中時間帯を見ていきましょう。基本的にこの時間帯は8~10本ほどの列車が一時間に走っています。これは増発の余地はありですね。そして打ち明けはこんな感じ。

こんな感じで品川行きがすべてE531系です。かなりこれが痛手。品川行きを羽田行きに回せないです。ではどうするか…?

そうです。この時間帯はまだ増発の余地があります。てことで何か追加できそうな列車は…あぁ、あれがありましたね。常磐線上野止まり。アイツ持ってこれそうじゃないですか。

ということで羽田行きを新設できそうなスペースがあったので新設。いい感じに30分間隔で列車がありましたよ。

いい感じに設定できたのでいいですね。っていうか東北線と高崎線の上野止まりの列車無くなっちゃったんですね。グリーン車を入れたかったからあれば楽だったんですけどねぇ…現状からあまり変えないダイヤ改正で行くとこうするのがベストじゃないでしょうか。(大幅な改正を考えるのは労力が大変なので最後に軽く考えることにしますか)

では続いて西山手ルートのダイヤについて考えていきましょう。

この記事を書いた人

月波 奏
月波ともうします。
鉄道と炭酸水が好きな人。
SNS系統初心者です。

コメント  ご意見やご感想等お気軽にどうぞ。

  1. くろいたか より:

    ダイヤを考えるのって楽しいですよね。
    東山手ルート、JRの発表だと毎時8本のようなので上り下り4本ずつになるかと思います。
    直通が常磐線メインになるのは同感ですが、流石に乗換最大30分待ちだと高崎線・東北線のユーザーにとって使いにくすぎるかなと…

    • 月波 奏 より:

      コメントありがとうございます。
      確かに30分間隔は使いにくいところですよね…
      毎時8本というのは全てのルート合計でそうなるのでは、と考えて余裕を持って毎時6本としました。ですので東山手ルートの間はあくまで暫定ダイヤとして品川止まりだけでなく上野止まりの列車も直通するのではないでしょうか。

    • 臨海鉄ちゃん より:

      羽田空港新駅に設置される島式ホーム1面2線です。1時間に6本〜7本の運行が限界と思われます。東山手ルート2本〜3本、西山手ルート2本、臨海ルート2本と思われる。西山手ルートはトンネル工事などで3路線で最後の開通予定と思われる。
      臨海ルートの京葉線は運賃の関係で乗り入れは無いと思う!りんかい線がJR東日本と同じ運賃になれば京葉線の乗り入れは有るかも?恐らく埼京線とりんかい線の乗り入れも運賃の改善がなければ困難では?又は羽田空港からりんかい線管轄駅までノンストップでJR東日本管轄駅は羽田空港以外の停車が無ければ埼京線とりんかい線が各1本の乗り入れになると思われるが、こちらも実現は難しいです。東京都臨海鉄道次第です。

  2. まっすー より:

    池袋・新宿は1,2番線で埼京線と湘南新宿ラインの交互発着が可能ですが、渋谷以南では副本線等が無く、それが不可能ですので、朝ラッシュ帯の新宿止まりを延長することは難しいと思います。現時点でも本数は限界で、増発に関してもこれ以上は厳しいかと思われます。新木場行のうち一部を羽田に流すほうが現実的かもしれません。

    • 月波 奏 より:

      コメントありがとうございます。
      山手線西側の方はあまり土地勘などもなかったのでそのようなご指摘は助かります!
      …そう考えると、新木場行きの一部変更が丁度良さそうですね。幸い、時間もほぼ同じくらいのものがあったはずですしね。

  3. GG より:

    西山手ルート=埼京線方面は現時点で開業未定です。

    東山手ルート以外はJR東日本単体で実現できないので、りんかい線対策が必須です。りんかい線を買収してしまえば話は簡単ですが、第三セクターであるりんかい線を買収する調整は容易とは言えず、結果的に西山手ルートは未定になってしまっているのです。

    現時点で開業の目処が立たない西山手ルートについて、運行計画等も作られていません。東山手ルートだけで開業するのが既に確定しており、その開業時に毎時8本を運転するのですから、明確に全数が東京駅発着です。

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