
皆様初めまして。この度FreedomTrainに新たに加入させていただきました、びゅうと申します。これからよろしくお願いいたします。
さて、自己紹介といってもそんなに語るところのない人間なのでそれで一本記事書くのも中々しんどいです。ということで(ここ論理の飛躍)地元で開催された「郡山総合車両センター トレインフェスタ2025」に参加してきたということでご挨拶がわりの記事とさせていただきます。
郡山総合車両センターについて
まず郡山総合車両センターについての解説を。
同所は福島県郡山市、郡山駅の南西に立地するJR東日本東北本部の車両基地です。車両基地としては磐越東線及び只見線で運用されるキハ110系とキハE120形が合計30両配置と決して大規模な基地ではありません。さらににこれら所属車両も実際には
- 磐越東線用キハ110系→郡山駅東側の郡山派出所
- 只見線用キハ110形及びキハE120形→会津若松駅西側の会津若松派出所
にそれぞれ常駐しており、本所にはあまり顔を出しません。
このように純粋な車両基地としてはそこまで重要性が高くない同所ですが、全般検査のような主要な検査を行うための工場としては非常に重要な施設です。なにせ同所が全般検査を受け持つのは
- 旧仙台支社及び盛岡支社の交流形電車全て(701系、719系、E721系)
- 水戸支社の交直流形電車全て(E501系、E531系、E653系、E657系)
- 首都圏本部の交直流形電車のほぼ全て(E001系、E655系のうち「特別車両」E655-1を除く5両)
- 長野支社、秋田支社を除く同社の気動車全て(キハ100系、キハ110系、キハE120形、キハE130系、HB-E210系、GV-E400系)
- 仙石線用205系3100番台
- 第三セクターの仙台空港鉄道、青い森鉄道、IGRいわて銀河鉄道、阿武隈急行の車両
要するに、首都圏一円の直流形電車及び自前で工場を保有する長野、秋田支社以外の車両は全てここで検査を受け、日々活躍しているわけです。特に気動車は長野、秋田支社以外全て郡山で全般検査などを受けるため、遠くは木更津や八戸からも遠路はるばるやってくるわけです。
このように、工場としての機能の比重が非常に高い同所。他にも廃車になる車両の解体場所にもなることがあり、近年では相模線や鶴見線向けの205系が同所に配給輸送で搬入され、解体されています。
「郡山公開」とは
そんな、JR東日本にとって重要性の高い車両センターの一つである郡山総合車両センター。多くの車両基地と同様に一般公開イベントが毎年開催されていました。それが「郡山総合車両センター 一般公開」通称郡山公開です。名前の捻りが皆無なのは置いておくとして、こちらでは車両メンテナンスの実演や工場内で車両を移動させる「トラバーサー」という装置に乗ることができるなど、様々な催しが行われています。昨年2024年はコロナ禍などの影響で実に5年ぶりの開催となり、私も行ってまいりました。



実はこうした車両基地の公開イベントに参加するのは初めてだったのですが、あいにくの空模様ではあったものの非常に充実した企画や展示などがあり、大満足でした。
とここまで郡山公開の話をしてまいりましたが、実はこれ例年9月に開催されているイベントなんですよね。今年は6月開催に変更に?と思われたかもしれませんが、この記事のタイトルをよーく見返してみてください。
郡山総合車両センター トレインフェスタ2025行ってみた【イベントレポ】
(URL:https://www.jreast.co.jp/press/2025/sendai/20250417_s01.pdf)
はい、イベント名が違いますね。というのも今年はふくしまプレデスティネーションキャンペーンが開催されており、それに合わせたイベントという位置付けになっているのだそう。調べた限り、このイベント名かつこの時期のイベント開催は初めてのようです。一方内容としては郡山公開とそう大きく変わるものではなかったです。
そして当日…
午前9時半開始のイベントだというのになぜ来場が午後になっているのでしょうか……?はい単純に寝坊でございます。この日の郡山はあいにくの空模様…とはいえ昨年9月の郡山公開とは異なり辛うじて傘を差さなくても耐えられる程度ではあったのは不幸中の幸いでしょうか。
立地としては郡山駅からは徒歩20分ほど、バスなら栄町バス停が最寄りです。ちなみにキハ110を使った専用の臨時列車も運行されていたのですが、JRE MALLでの事前購入が必要でかつ定員100名で2往復だったのでおよそ1ヶ月前の発売開始とほぼ同時に完売……。

入場するとまずチラシ状の会場マップをうちわと共にいただきました。会場ではスタンプラリーを開催されており、そちらの配置も含め様々な催しが書き込まれています。

実演系のイベントや体験イベントなんかは時間が時間だったので既に受付終了していたりなんやらで行けませんでしたが、ひとまずスタンプを集めつつその周辺のイベントを見て回ることに。
そんなこんなでまず向かったのは転てつ機体験。線路の分岐器を切り替える装置のことですね。Netflix映画『新幹線大爆破』なんかでも描写されていましたが、今日では分岐器の多くはあのように集中制御で切り替えが日夜行われていますが、まだ手動で残っている箇所もあるのです。

中々重そうに見えますが、テコの原理を用いているので実際には見た目から想像できるほど重たくはないといった印象です。
もう一つ、体験できたのがトラバーサーへの乗車。トラバーサーとは鉄道車両を水平方向に動かすための装置で、車両工場には欠かせない設備です。当然、元来有人仕様ではないのでこんな機会でもなければまず乗ることなんて叶いません。

乗ってみての感想としては、非常に幼稚な表現になってしまいますが「地面が動いてる感覚」でした。まぁ鉄道車両という巨大なものを動かすための装置なのですから人間視点で見ればそりゃそうだという話ではあります。
車両の展示
車両基地なのですから当然車両がいるわけです。その中でも普段このエリアであまりお目にかかれないレアな車両についてまとめます。
GV-E197系TS07編成

まず目についたのがぐんま車両センター所属のGV-E197系TS07編成。この車は先日行われたE131系800番台センN1編成の新製後配給輸送という大役を終えたばかりの車両です。個人的には勝手にそのE131系自体もこのイベント時に展示してくれるもんだと期待していたのですが、彼は2ヶ月近く試運転に時間をかけた割にはそそくさと配置先である宮城野へ向かってしまいました。E493系共々、これからどんどん落成していくE131系800番台の配給を今回同様担うであろう次世代の事業用車に心の中でエールを送りました。
E657系カツK10編成

勝田車両センター所属、最近は夜行列車への改造が発表されるなど何かと話題に事欠かない車両です。この日は装置保全のために入場していたようですが、運転室体験として運転台に立ち入って警笛を鳴らしたりできるイベントに供されていました。例によって運転室体験は受付終了してたんですけども……。

また、その他にいわゆるネタ幕披露もされており、隣に置かれて休憩スペースとして供されていた701系の車内放送で切り替えの度に案内されておりました。スーパーひたち高尾行きってどんな経路なんですかね……。
その他見られた車両

こちらは八戸線のキハE130系500番台。先述の通り、JR東日本の気動車の大半がここ郡山で検査を行うためこうして遠路はるばる八戸からも車両がやって来るわけです。

キハ100はともかく701系の仙台支社管内色との共演が見られるのはここならでは。
ご飯
当日の昼食には社員食堂が開放されており、そこでカレーをいただきました。





普段から職員さんなどに供されているメニューと同じ…なのかはわかりませんが非常に美味しかったです。
最後に
正直、昨年の郡山公開と内容自体はそう変わり映えするものではありませんでした。ただそれが悪いかといえば1ミリもそんなことはなく、そもそも郡山公開の内容そのものが貴重なものばかりである以上はそれを年2回やっていただけるというだけで大変ありがたい機会でした。車両基地でのイベントの有料化や来場者の親子への限定化などの動きも著しい昨今ですが、こうして従来通りの我々マニアにも嬉しい内容のままのイベントを開催してくださった郡山総合車両センターに最大限の感謝を述べつつ文を閉じたいと思います。
遅筆が過ぎて1ヶ月近く経過してしまいました。こういうイベントレポは鮮度が大事だってのに……。

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仙台支社→東北本部→福島事業本部
動きが目まぐるしい…
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