ようやくの製品レビュー
お待たせしました。ようやく製品レビューのお時間です。2024年の事業者限定品でトップクラスのクオリティと評判の阪神1000系、その実力は如何に!?
実車紹介
まずは実車紹介から。
阪神1000系は2006年より運用されている阪神電車の最新優等列車用車両で、現在の阪神電車のフラッグシップ的位置付けの車両です。
9000系以来のステンレス車体の他、モニタ装置やフルカラーLED・白色LED式の行先・種別表示器、シングルアームパンタグラフなどの多くの新機軸を採用しました。
以前より行っていた山陽電鉄に加えて、2009年に控えていた西大阪線延伸による近鉄奈良線との相互直通運転に向けて3社の保安装置を搭載しており、南は山陽姫路駅、北は近鉄奈良駅まで運用されています。
また2両・6両が在籍しているため2両単位で編成長を変更でき、需要に応じて自由度の高い運用が可能なことが特徴。現在は6・8・10両での運用が存在しています。
デザイン面では「ヨソイキ・モード」をテーマとして車体色に「ビバーチェオレンジ」を採用し、車両からデザインを一新しながらも阪神の急行用車両の伝統も受け継いだ仕様になっています。
製品概要
阪神のフラッグシップとして運用されている人気の車両1000系。
プラレールでは2010年10月に阪神電鉄初の事業者限定プラレール、尚且つ阪神初のプラレール製品として発売。
初版品は単2電池下入れ式の動力ユニットを採用していました。
その後8000系赤胴車・リニューアル車や5700系が事業者限定品で製品化された後、2024年4月に子会社の鉄道グッズ販売サイトである鉄道甲子園から14年ぶりに仕様変更の上再販。実車の人気やクオリティの高さもあり、大きな話題を呼びました。
また再販に際して動力ユニットの1スピード新メカ化、箱デザインの10代目箱への更新などが行われています。
現在は大阪梅田・尼崎・甲子園・御影・神戸三宮・新開地の各駅長室および鉄道甲子園オンラインショップ、阪神電鉄の出店するイベントなどで販売されています。また関東でも秋葉原の書店・書泉にて販売されている模様です。
(2024年11月現在 詳細な在庫情報は把握していません。)
実物召喚
箱・梱包
まずは箱外観から。
正面・背面
フォーマットは基本的な10代目箱の模様。しかし実車写真になんだか違和感が…?
よく見ると前面部がCG加工されていました。製品と幕の仕様を揃えたかったのかな…?
また初版品でも同一の写真が用いられている事を確認しています。初版時の14年前のCG加工だから違和感が大きいのでしょうか?
続いて背面。販売者が阪神電鉄子会社・鉄道甲子園運営元の阪神コンテンツリンクとなっています。鉄道会社がグッズ専門の子会社に自社のグッズを作らせる形態は珍しいですね。
上下面
続いて箱上下面。こちらも通常フォーマットの模様。やはり上面の実車画像もCG加工済。新メカの1スピード車を新品で初めて購入したので知りませんでしたが、動力ユニットの取扱注意がしっかり1スピード車仕様になっています。
蓋部分
最後に蓋部分。通常フォーマットなのですがここで少し愚痴を…
何故か10代目箱の実車画像側(正面左側)の左側は必ず余白があります。
正面と画像を共用しているため前頭部を中央に寄せるとこうなるのでしょうが、正直アンバランス感というか手抜き感がある気がします。
S-18 ハローキティ新幹線などではここにキャラクターの立ち絵を配置していて見ても違和感は無いのですが…こうもグレーで塗りつぶされるとがっかり感があります。
梱包状態
さて、続いて梱包の状態を見ていきましょう。
とりあえず箱を開けて…あれ?
なんだこれ…?ここにダンボールが入っているなんて自分は知らない仕様です。
とりあえず車両を引きだしてみると…
そりゃそうですよね。君2024年発売だもんね…袋捻り梱包です。
先程のダンボールは発泡スチロールが無い分の長さ方向の調整用でしょうか?改めて見ると無理矢理感があります…
この製品は印刷がとにかく細かい所が素晴らしいのに、もし傷でも入ったら…なんて考えてしまいます。
車両本体
ということで出てきてくれました。事業者限定プラレール阪神1000系(再販版)です。
早速いつも通り1両ずつ見ていくとしましょう。
先頭車
まずは先頭車。モデル号車は第一編成の梅田方先頭車、1201番です。
注目すべきはやはり細かい印刷。車端部窓下の社章が潰れておらずとても綺麗です。
窓部はドア窓は開口、それ以外はモールドと塗装で表現されています。
屋根部にはクーラ✕2。標準的なクーラーを積んでいるので改造にも良さそう。分散型クーラーの製品が少なくなった今、地味に貴重な製品かもしれません。
前面の特筆すべき点はライトと行き先幕。
ライトはLEDの粒状感の再現のためか、黒いボーダーが入っています。
また行き先は乗り入れ先の奈良となっており、プラレール製品では非常に珍しい直通先の行き先を表示した仕様となっています。
中間車
続いて中間車。モデル車両は第一編成梅田方2両目の中間電動車1001番。シングルアームパンタを1基搭載しています。
屋根面の特徴はパンタグラフ。クーラーなどとの位置関係の都合上、プラレールのパンタグラフモールドの標準的なサイズより長さ方向に小型な造形となっています。
後尾車
最後に後尾車です。モデル車両は第一編成西宮方先頭車1251番です。
基本的には先頭車を反転させた仕様ではありますが、前面等はしっかりと差別化が図られています。
屋根上も先頭車とほぼ同じ仕様であり、特筆すべき点はありません。
前面はヘッドライトの消灯・テールライトの店頭で先頭車としっかり差別化がされています。
コラム: 1スピード新メカシャーシについて
今回の製品に採用されていた1スピード仕様の新メカシャーシ。地味に見えて実はプラレール史上初の要素があります。
それはなんと電池の向き。過去65年間でプラレールに採用されてきた標準共通設計の動力ユニットは全て、
電池の+極がモーターボックス側
という共通点がありました。しかし2020年頃に突如登場した1スピード新メカシャーシは常識を破り、-側がモーターボックス側に。
些細な事かも知れませんが、こんな観点からプラレールを見ると新しい発見ができたりしますよ!
最後に
今回は珍しく旅行記+製品紹介という形式でしたがいかがでしたか?
楽しんで頂ければ幸いです。
近年物価高騰もありコストカットの目立つプラレールですが、事業者限定品は対照的にクオリティの向上が続いています!
皆さんもお出かけの際には、現地でしか買えない限定プラレールを探してみてはいかがでしょうか?
参考・引用
プラレール資料館様
株式会社タカラトミー様公式ホームページ
阪神電気鉄道株式会社様公式ホームページ
鉄道甲子園様ホームページ
一緒に遊びたいプラレール製品
お知らせ
この度FreedomTrainでは、なゆほ(X:@Nayuho6866)様運営の「プラレール資料館」と相互リンク掲載をさせて頂きました。
プラレール資料館はプラレールの貴重な資料達を博物館形式で収集・展示することで、研究の推進や資料に簡単にアクセスし易くすることを目的としたサイトです。
また私の過去記事でも情報の引用や分類方式の準拠などをさせて頂いております。
普段プラレールや鉄道玩具に触れない方にも見応えのある、圧倒的資料量と興味深い掲載内容の数々を是非ご覧下さい!
また今回紹介した阪神1000系の箱写真を提供させて頂きました。事業者限定品ページに掲載されています!
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鳳駅…きっとわんだほいな駅だったんでしょうね((((
次回の訪問時には駅近くのフェニックスワンダーランドにも訪れてみようと思います(すっとぼけ)