
どうも、千葉ニュータウン鉄道オタクの中沢です。
京成グループに属し、京成線を介して都営線や京急線などと直通を行う「北総鉄道」そしてそれにくっついている、かつて住都公団(現・UR)が運営していた鉄道事業の受け皿「千葉ニュータウン鉄道」…それらの車両たちを形式別にわかりやすく紹介していく「北総公団車両図鑑」。
前回は「千葉ニュータウン鉄道9200形」についてお送りしました。
今回は7300形の”色違い”千葉ニュータウン鉄道9800形についてお送りします…
9800形の特徴
前面

9800形は、京成電鉄の3700形を借りて千葉ニュータウン鉄道の色に変えたもの(簡単に言うと色違い)となっており、貫通扉の部分に種別表示があるのが特徴です。下の大きいライトが前照灯と尾灯、上の小さいライトが急行灯(優等種別などで運行する際に使うライト)となっています。「25N」と書いている場所は運行番号(運番)を表示する場所です。最後のアルファベットはどの会社の運用かを表し、Nの場合は北総・千葉ニュータウン鉄道の運用という意味になります。
側面

側面にはステンレス車体特有のスジが入っています。水色と黄色の帯がチャーミング!ちなみに7300形と違い、飛行機モチーフではありません。
機器類
筆者は詳しくないのですが、全般検査などを京成の車両基地で行っているのとそもそもが京成からの借り物であるという関係上、恐らく京成3700形と同じ機器類を使用していると思われます。
車内

車内は全車ロングシートで、京成3700形とほとんど変わりません。

車内案内表示装置は「パッとビジョン」という細長い画面(LCD)がドア上についており、種別や行先、号車、次駅の案内などを表示します。駅番号や多言語にも対応しています。元が京成3700形なのでそりゃそうなのですが、これも京成3700形と同じですね。
新入りなのに最年長?
さて…9800形は2017年に運用を開始したのですが、実際は30歳。2017年生まれとするなら8歳となるため、辻褄が合いませんね。では何故9800形は30歳なのに”新入り”なのでしょうか?
答えは簡単。京成3700形として1994年に運用を開始していたからです。
9808編成、元の名は「3738編成」

9808編成は、京成3700形の2次車「3738編成」として1994年に生まれました。それから千葉ニュータウン鉄道に貸し出されるまでの22年間、京成線や直通先などで運用されていたのです。
その後、2017年3月21日より3738編成は千葉ニュータウン鉄道に貸し出されることに。その目的は「既存車両の置き換え」でした。当時の住宅・都市整備公団鉄道が開業した時から運用されていた9000形の第2編成、9018編成が2017年3月20日のイベントをもって運用を終了するため、その代わりとして3700形を借り入れることにしたようです。
置き換えなら新車で良かったのでは…?
さて、9000形9018編成の置き換え用に千葉ニュータウン鉄道へやってきた3738編成…もとい、9808編成。ですが、第1編成である9008編成の置き換えは新車の9200形が担っています。

何故そうなったのかは不明ですが、やはり千葉ニュータウン鉄道に新車を2本入れられるパワーはなかったということなのでしょうか…?
どこで見ることができるの?

9800形は、京急線の羽田空港から北総線(千葉ニュータウン鉄道)の印旛日本医大までを走っています。また、都営線の西馬込にも行くことがあります。また、ほくそう春まつりというイベントの際は臨時列車として京成本線にも入ることがあります。北総・千葉ニュの他車両と同じく成田空港には行けません。
また、9200形と同じく1編成しか存在しないため見かけたら超レア!トンネルの向こう、京急線には「幸せの黄色い電車」が存在しますが…この9800形は「幸せの新都市電車2」とでもいいましょうか。…やはり私のネーミングセンスがないのはさておき、本当にレアなので見かけたらめちゃくちゃラッキーですよ!
結論
新入りであり最年長、それでいて激レアな9800形。見かけたらぜひ乗ってみてください!
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