【一位はあの?路線】一番“住みたい”のはどこの沿線なのか。

みなさんこんにちわ。ホームドアです。寒暖差も激しい季節になりましたが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。3月中は雪もチラつく日があり、普段雪に滅多に触れない地域の私は試験期間中にも関わらず駅に躍り出たものです。(テストの結果はお察しください。)

さて、3月6日にSUUMOから「住みたい街ランキング2025」が発表されました。1位は8年連続の横浜。ここで言われる“横浜”とは、みなとみらい・桜木町エリアを含まない“横浜駅”周辺のことを指します。

では、住みたい街にランクインしている駅はどの路線に集中しているのか、2024年・2025年の2年の統計からまとめてみました。

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レギュレーション

①今回は、駅数の多い路線が有利になるのを防ぐため「ランクイン駅/全体の駅数」の割合が大きい路線から順位をつけていきます。

山手線京浜東北線中央・総武線各駅停車など、1系統しかない運行系統はカウントに含みますが、湘南新宿ライン上野東京ラインなど、系統が複数個に分かれている運行系統はノーカウントとします。(この場合、東海道線高崎線宇都宮線などでカウント)

総武快速線など、大部分が緩行線と並行する路線は、主要駅に停まる場合が大半ですので、この場合もノーカウントとします(この場合、馬喰町・新日本橋がランクインしてた場合も除外)

1都4県(東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城)の駅を対象とします。(例:東海道線は東京〜湯河原でカウント)

⑤駅数は、公表されている1位〜230位までカウントします。

⑥新幹線を除きます。

⑦割合が同率だった場合、ランクインしている駅数が多い方を優先して取り上げます。

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栄えあるTOP3は?

では早速発表といきましょう。

第1位

第1位:西武有楽町線(小竹向原〜練馬)

@西武有楽町線 新桜台駅 写真提供:にしはち 様

駅数が3駅と少ない故のトップ。小竹向原・新桜台・練馬の全駅がランクインしています。なんと新桜台は2025年で初のランクイン。新桜台により、66.7%から100%へと飛躍しました。

西武有楽町線はその名の通り、有楽町線副都心線、またそれを介し東急東横線(みなとみらい線)とも相互直通運転が行われています。交通の便としては山手線外でもトップレベルに良く、都心周辺の一般的な閑静な住宅街ながらも、新桜台がランクインしたのはこれが注目されたのかもしれません。

第2位

第2位:JR山手線(大崎〜大崎)

JR山手線 筆者撮影

こちら本当の“1位”かもしれません、堂々のランクインです。直近2年では93.3%、駅数にして30駅中28駅がランクイン。ランクインしなかったのは新大久保と鶯谷でした。王道の恵比寿新宿目黒を抱える他、家賃や住宅価格が他駅と比べて多少控えめになる北側の巣鴨や駒込、田端もランクインしており、“住みたい沿線”となっているようです。

ここで気になるのが高輪ゲートウェイ。駅開業後初のランキングでは、64位と比較的高い順位につけていましたが、2025年では108位。一時期110位台後半にまで落ちていたものの、3月27日のTAKANAWA GATEWAY CITY開業を見越してからか上昇傾向には転じたようですが、それでも右肩上がりとはならず。これはまちびらき後の大幅上昇にも期待です。

第3位

第3位:東京メトロ半蔵門線(渋谷〜押上)

東京メトロ半蔵門線 写真提供:にしはち 様

第3位は都心を斜めに突っ切る半蔵門線。駅数は14駅と東京メトロの中でも少なめであり、数値は85.7%(12駅/14駅)となっています。半蔵門と三越前は残念ながらランクインせず、ですが路線の南側に位置する渋谷や表参道は定番の“おしゃれタウン”として注目され続けています。

一方で北側は下町情緒も一部残るエリア。特に清澄白河は最近アートカフェの街として注目されており、若者人気が急上昇しています。また、終点である押上。4路線が乗り入れる交通のターミナルであるほか、スカイツリーソラマチなど、再開発によって誕生した観光資源やお買い物には十分適したスポットとなっています。

路線の全体で様々な歴史や文化を感じられる半蔵門線。その人気は止まないようです。

4位〜10位をご紹介、意外な路線も?

では4位から10位の紹介へと参りましょう。

第4位

第4位:JR中央快速線(東京〜藤野)

JR中央線 筆者撮影

第4位は中央快速線。毎年TOP10に入る街、吉祥寺を筆頭に、73.1%(19駅/26駅)と高水準を維持し続けている路線でもあります。都心部の人気はさることながら、新宿以西、特に中野・杉並区の人気は上昇中。山手線内と比べ価格が控え目ながらも、駅前には数多くの商店街が立ち並び交通アクセスも十分です。ほかにも、23区からは出るものの都心へのアクセスが良い三鷹武蔵小金井国分寺など多摩東部の駅も多くランクインしています。

実は19駅の中には「高尾」も。京王高尾線と中央線の2路線が都心とのアクセスを担う一方、23区や多摩東部よりも閑静な住宅街がより立ち並びます。高尾山をはじめとした自然豊かな街が、コロナ禍以降人気を増している模様です。

第5位

第5位:JR京浜東北・根岸線(大宮〜大船)

JR京浜東北線 写真提供:阻止鉄 様

第5位には安定といったところ、京浜東北・根岸線がランクインしました。中央線とも僅差の72.3%(34駅/47駅)です。冒頭でもお話した横浜を有するほか、都心の東側は山手線と並行するおかげもあり、高い位置につけています。根岸線に入ると横浜・みなとみらいエリアに至近ということもあり、桜木町や関内、山手のほか、ベッドタウンでもある港南台大船がランクインしています。

埼玉県内では大宮がここ近年急上昇しているほか、さいたま新都心や北浦和、浦和、南浦和とさいたま市内の人気が続きます。また、タワマンの建設や近年は湘南新宿ラインの停車も検討されている川口が比較的高順位に定着。周辺の雰囲気よりも、住みやすさを重視したセレクトの駅がランキングに入りました。

第6位

第6位:東急東横線(渋谷〜横浜)

東急東横線 写真提供:副都心線内は各駅停車 様

第6位は東急東横線。元祖?セレブ的要素を持った路線とも言える東横線は、71.4%(15駅/21駅)がランクイン。横浜や渋谷のほかにも、王道の中目黒自由が丘代官山高級住宅地としても名高い田園調布がランクインしています。

都内では各駅停車のみ停車祐天寺都立大学もランクインしており、駅前の発展具合とそれに比べた閑静な住宅地の様子が、今注目されている場所でもあります。

特に都立大学は2025年がここ6年で初ランクイン。目黒区にあり、駅前はそこまで大きく発展していないものの、閑静な住宅が立ち並び、自由が丘まで1駅と、フラッと行ける距離感でもあります。またお隣の学芸大学もこの1年で40位近く上昇。急行停車駅であり、駅前商店街には居酒屋や飲食店が立ち並んでいます。

“中目黒”“自由が丘”のみが注目されていた東横線はもう終わり。今はその途中駅たちが注目される時代なのかもしれません。

第7位

第7位:中央・総武線各駅停車(三鷹〜千葉)

JR中央・総武線各駅停車 写真提供:あたっくす 様

第7位には京浜東北線と同じく都心を突っ切る中央・総武線各駅停車がランクイン。66.7%(26駅/39駅)となっています。中央線快速に続き吉祥寺が再登場。快速の停まらない東中野や代々木、市ケ谷、飯田橋などもランクインしています。

千葉県内では船橋が14位(千葉県内第1位)にランクイン。都心アクセスも総武快速線京成線と併せ抜群に良い立地ともなっています。(“住みたい街ランキング”では船橋と京成船橋を合算してポイントを算出しています。)
また、千葉県内では千葉市に次ぐ第2の都市ということもあり、駅付近にはJR運営のエキナカ施設「シャポー船橋」や、野田線(アーバンパークライン)が乗り入れることもあり、「船橋東武百貨店」もシャポーとは反対側、北口にあります。駅前の商業施設とは裏腹に、10分も歩けば閑静な住宅街が出てきます。

ほかにも船橋に次いで千葉津田沼、西船橋、市川稲毛…と多くの快速線停車駅が続きます。一方で稲毛の次には幕張もランクイン。幕張は連年ランクインしておりその人気も伺えます。

第8位

第8位:東京メトロ東西線(中野〜西船橋)

東京メトロ東西線 写真提供:おた 様

第8位には中央・総武線と似たような性質をもつ地下鉄東西線がランクイン。中央・総武線とも直通運転(JR側は直通用車両を用いた相互直通)を行なっており、2路線で東京〜千葉間の輸送を担っています。65.2%(15駅/23駅)と、中央・総武線にも近い値になっています。

東西線で注目すべきなのは“都心側よりも山手線外の街が多くランクインしている”という点。もちろん中野や高田馬場、神楽坂などもランクインしているのですが、それ以上に日本橋以東の東陽町や葛西浦安妙典もランクインしているのです。特に西葛西以東は家賃相場も2桁万円から1桁万円に落ち着き、都心には近いものの住みやすさのハードルはぐっと下がるエリアになっているのかもしれません。

そんな中でも浦安。2025年では45位という、総武線の各駅をも上回る高い順位につけているのですが、実はこの人気が安定して統計が発表されているこの6年間、毎年40〜50位前後に名前が載るスポットとなっています。浦安がここまで人気であるのは一体なぜか。それは比較的単純ながらも“一人暮らしにも子育て世代にも住みやすい”という点です。

朝は24本/hの高頻度運転かつ、通勤快速の停車駅というのがポイント。西船橋からであると最初の停車駅はここ浦安で、西船橋から大量の乗客を拾うのも事実ですが、同じ西船橋方面からの各駅停車と比べるとまだやさしいと言ったところでしょうか。(この後葛西や西葛西で“殺人的”な混雑になりますが…)
ほかにも、妙典始発の各駅停車があるほか、早朝時間帯には浦安始発の各駅停車も設定されています。
一方で子供。浦安市では待機児童0を達成しており、保育園に預けやすい環境にもなっています。

さて、浦安について少しお話しました。筆者は東京の東側や千葉県内にはあまり馴染みがないので、色々調べつつも書いたのですがいかがだったでしょうか。東京都外というのはありつつも、住みやすさは抜群に良い浦安、でした。

第9位

第9位:JR東海道線(東京〜湯河原)

JR東海道線 写真提供:かまたま 様

第9位には東海道線がランクイン。東西線に次ぎ65.0%(13駅/20駅)と、まだまだ高い値が続きます。
住みたい街ランキング第1位の横浜を筆頭に、東京〜平塚間は全ての駅がランクインしており、湘南方面までもが人気なのがわかります。

では、この中で現在ダントツで注目されている街があります。それが“辻堂”。工場跡地の再開発が近年進んでおり、駅北口には大型商業施設“テラスモール湘南”や“Luz湘南”がここ15年以内で立て続けにオープンするなど、辻堂の成長が止まらない状態になっています。一方で再開発ということもあり計画的なまちづくりが行われてきたことから、駅のすぐ近くでも住宅が多く立ち並んでおり、商業と住宅が密に絡んでいるという点もあります。また、駅南側をいけば湘南の海岸も近く、辻堂海浜公園は大型プールが併設されているほか、その立地から多くのサーファーにも人気の公園となっています。緑が残されつつも住みやすさが伸びる辻堂。今年12月には第2期の再開発が竣工する予定です。

そんな辻堂、住宅賃料の伸び率が直近3年で10%以上伸びており、既に人気が右肩あがりであることがわかります。湘南新宿ラインの特別快速が通過していたこともあり中々注目されにくかった辻堂ですが、再開発とともに駅の利用者数も約2万人増。通勤時間帯に運転される特急「湘南」も一部の便が停車するというところもポイントです。

人気が衰えない“湘南”ですが、湘南エリアの新都市ともいえる、辻堂がいまアツいのです。

第10位

第10位:東京メトロ銀座線(渋谷〜浅草)

東京メトロ銀座線 写真提供:かまたま 様

最後、第10位は再び都心に戻り銀座線がランクイン。63.2%(12駅/19駅)となっています。上位層には渋谷や表参道、銀座など東京の代名詞とも称されるような街が続く一方、全体では3桁台ながら神田や上野広小路など、比較的東側の下町エリアもランクインしています。

ちなみに銀座線、東京の地下鉄の中では最も路線全体を通して平均家賃相場が高い路線とされており、軒並み10万円台が続く東京メトロの中でも銀座線は12.2万円と頭ひとつ抜けてお高めになっています。これも古くからの繁華街を貫く銀座線ゆえの結果とも言えるでしょう。

意外にも好位置?な路線も…

さて、本題である10位までの発表が終わりましたが、次に「意外にも多数の駅がランクインしていた路線」に移りたいと思います。

沿線人気急上昇中なアノ路線!

最初にご紹介するのはつくばエクスプレス線。総駅数20駅に対し、9駅がランクインしています。実はつくばエクスプレス線(以下「TX」)で人気な街は都心寄りの“浅草”や“南千住”などでは無く、少し都心から離れた流山市以北なのです。もちろん秋葉原や北千住がランクインしていますが、残りの7駅も見てみると

  • 流山おおたかの森(千葉県流山市)
  • つくば(茨城県つくば市)
  • 研究学園(つくば市)
  • 守谷(茨城県守谷市)
  • 柏の葉キャンパス(千葉県柏市)
  • 南流山(流山市)
  • みどりの(つくば市)

このようになっています。TX開業後に開発されたエリアも多く、開業後20年でここまでランクインするほどの発展度がうかがえますね。

特に注目すべきは流山おおたかの森駅をはじめとした“流山市”。市内ではこの他にも流鉄流山線の流山駅がランクインしています。最近テレビ等メディアにも注目されているのがここ流山市の“子育て環境の良さ”です。駅付近には大型ショッピングモールが3棟ある他にも温泉施設や大きな公園もあり、平日休日問わず都心に出なくとも何ひとつ不自由なく生活できるのが大きな特徴です。
また、市の認定する「子育て応援マンション」ではマンション内にキッズルームやベビーシッター制度が完備されている他、時間がなく園までの送迎が難しい家庭向けのため、駅付近に「送迎保育ステーション」を設置し、通勤の足で子供を預けることができるというのも珍しい制度になっています。

一方で都心や他県からの大量移住もあり、一部はキャパオーバーになるなど地域の問題も起こっていることから、今後の更なる発展や変遷にも期待大です。

つくばエクスプレス線 写真提供:おた 様
まさかの駅もランクイン

さて、次にご紹介するのはTXと並行するJR常磐線。レギュレーション上から上野〜大津港間38駅で計測し、14駅がランクイン(各駅停車を含む)。快速線内では上野・日暮里・北千住・松戸・柏・我孫子・取手と多くの駅がランクインするほか、各駅停車のみ停車の綾瀬と新松戸も入っています。

では残りの5駅は?お察しの方も多いかと思われますが、取手以北に5駅が入っています。

  • ひたち野うしく(茨城県牛久市)
  • 土浦(茨城県土浦市)
  • 赤塚(茨城県水戸市)
  • 水戸(茨城県水戸市)
  • 勝田(茨城県ひたちなか市)

とのラインナップに。筆者は茨城県に親実家がある故常磐線は多々利用するのですが、まさかのラインナップに驚くばかりです。

特に気になるのが赤塚。水戸駅から上野方面に1駅進んだところで、水戸市街の西寄りに位置しています。水戸は多少馴染みがあるので赤塚のランクインはちょっとハテナな部分が多かったですが、調べてみたところ“車さえ”あれば困らない。という意見が多数。

というのも赤塚駅、日中は本数が2〜3本/hと電車を使いこなすには中々厳しいものがあり、近隣にはスーパーや飲食店も多く一方で水戸市街中心部へ出るとなると自家用車という選択肢が第一に出るのです。電車の本数が少ない地域では、自動車免許の取得はほぼ必須のようですね。

JR常磐線 写真提供:副都心線内は各駅停車 様

さいごに

住みたい路線ランキング、いかがだったでしょうか?王道の路線から意外な路線まで入っており、今時の住みたい街は一概に都心だけとも言えないというのが個人的には驚きでした。今や都心だけではないそんな住みたい街ランキング、今後の動向にも注目です。

クレジット

【出典・引用】
SUUMO「住みたい街ランキング2025・2024」https://suumo.jp/edit/sumi_machi
【写真提供】
にしはち様・阻止鉄様・副都心線内は各駅停車様・あたっくす様・おた様・かまたま様

この記事を書いた人

ホームドア
ホームドアです。都心&常磐線がメインになるかと思います。よろしくお願いします

コメント  ご意見やご感想等お気軽にどうぞ。

  1. 一畳プラレール派 より:

    親戚が西武有楽町線沿線に住んでいる者です。最寄りは小竹向原なのですが、その周辺地域は利用可能な駅も多いのに、とても閑静な住宅街になっており、池袋まで頑張って歩いていけることも含めてとても良い場所だとは感じています。しかし全駅ランクインとは流石に予想できませんでした()都内でも影が薄い地域の一つなので、これでより多くの人に良さが伝われば良いと思いました。大変な調査ありがとうございました。

    • ホームドア より:

      コメントありがとうございますm(__)m
      なかなかその沿線の方から”自分の街の住みやすさ”を聞ける機会は少ないですし貴重なコメントで大変助かります…
      それにしてもですが、まさか自分も調査してて新桜台がランクインするとは失礼ながらに思わずだったので衝撃でした笑

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