
こんにちは。こづるしんでんです。
毎週のようにネタにしている仙石線の新型車両、E131系800番台。試運転も繰り返され、営業運転開始間近といった感じです。これにより、205系3100番台はもうすぐ引退です。(この前故障で予備-1になってたって?夏の風物詩だろ)
ところで、気になる話を耳にしました。(結構前)
「E131系、14編成しかないらしいよ?」
え、205系って15編成じゃなかったっけ?ということは、1運用減るってことじゃない?
さて、この「1運用削減」、どうやって実現されるのか。そしてそれが、どんな工夫とダイヤ調整によって行われているのか。
今回はこの地味だけど気になるテーマを、じっくり考察していこうと思います。
前提:E131系800番台とは?

AIに説明させると……
仙石線向け E131系800番台は、JR東日本が205系3100番台を置き換えるために導入予定の車両です。4両固定編成×14本(56両)で、拡幅車体・非貫通構造。全車両にロングシート・トイレ付き(1両のみ)、車内防犯カメラやトレインビジョン、乗降監視カメラ、非常通報装置も搭載。ATACSのIDはID‑151以降割当。2025年冬に営業運転開始予定、導入完了後にワンマン運転へ移行予定です。
簡単に言えば、仙石線用の新型車両です。
まあ詳しくは私の過去記事を読んでください。
運用って、何?

まず前提として、仙石線の運用数について確認しておきましょう。現行の205系は仙石線に15編成が在籍し、平日14運用/休日12運用で回しています。
つまり、平日は1本・休日は2本分は予備があるわけです。検査や故障など、何かあっても対応できるように、最初からすこし余裕を持たせて車両を配置しているんですね。
一方、E131系800番台は14編成。これで今までと同じ14運用をこなすとすると……
あれ、予備がない?
そう、14本で14運用は成立しません。
というわけで、平日の運用を1つ減らす必要が出てきました。
(ん?今の仙石線M19長期離脱してて14本で回してるって?気にしちゃダメ)
どの運用を減らすのか

ここからが面白いところ。「じゃあ、どの運用を削ればいいのか?」という話になります。
当然、極力ダイヤに影響のないところを削りたい。混雑時間帯や、ただでさえ少なめな日中の運用を削ってしまうと、苦情の嵐は避けられません。
そこで着目すべきは、こんな運用。
・朝ラッシュで完結する運用
・1運用でこなしている列車数が少ない運用
・夜間に駅で停泊しない運用
……そんな条件を満たす運用なんて、あるのかよ?
見つけた!

というわけで運用表を漁ると……(みんなも見てみてね)
ありました。この、「SM707」という運用です。
このSM707、朝の7〜9時台に4本だけ走って完結する朝ラッシュ特化型運用。これを削れば、小規模な減便でも1運用楽に削れます。
東塩釜停泊からのスタートですが、まあこの運用をなくせば停泊する必要もなくなるので、結構良いんじゃないですか?
まとめ……?
ということで、この1運用に含まれる4本の列車を削減すれば、簡単に解決できますね。
これで終わり!最後までごR……
そんな簡単に事が進むわけないだろ
はい。減便する上で、列車間隔とかも考慮しないといけませんよね。しかもこの4本のうち1本がちょうど朝ラッシュ真っ只中で……減便できるのか、ちょっと考えてみましょう。
問題は「750S」?
特に注目すべきなのは、750S(東塩釜 7:53→あおば通)という列車。
これはまさに通勤ピークど真ん中。減便には最も不向きな時間帯です。
つまり、SM707をまるごと削るということは、この750Sも消さなければならないということ。
うーん、これは無理じゃない?
現状は?
まず、750Sを削除するとどうなるのでしょうか?東塩釜駅の時刻表を見てみると
発車時刻 | 列車番号 | 備考 |
---|---|---|
7:45 | 624S | 石巻から |
7:53 | 750S | 東塩釜始発 削除候補 |
8:05 | 734S | 高城町から |
そう、東塩釜駅ではなんと20分もの空白が生まれてしまいます。
仙石線の朝ラッシュは想像以上に混む世界。このスキマ、思っている以上に微妙かも。
7:45発624Sを遅らせる?
ならば、624Sを7:48発とかにできないでしょうか?
実は743S、石巻駅から来る列車なんです。これの時間を下手に調整しようとすると、大幅なダイヤの見直しが必要になります。(単線区間の交換とか、仙石東北ラインとの兼ね合いとか)
一応松島海岸駅あたりで長時間停車を入れ、東塩釜駅到着時間を多少遅らせることはできますし、あおば通での折り返し時間を短縮(10分ー7分へ)すれば実現可能ですが、ちょっときついですかね。
これだけで750Sの需要は吸収しきれないです。
まあとりあえず、624Sを松島海岸or東塩釜で3分追加停車させ、3分遅らせることにしましょう。
多賀城始発の862Sを前倒しする?
あと、750Sと734Sの間に多賀城始発が一本あります。このままだと間隔がすごいことになるので多少遅らせるんですが……
元々多賀城での折り返し時間が6分だったので、3分に短縮しますか。
そうすると、862Sは3分前倒しで運転することになります。
8:05発の734Sを前倒しする?
じゃあ734Sはどうでしょうか?こっちは高城町始発なので、先ほどの624Sよりは調整の余地がありますが。
この列車は高城町に7:40に到着し、7:47高城町発の快速石巻行きと交換し、7:52に折り返し発車します。
ということは……高城町での折返し時間を12分→10分に短縮できれば、列車間隔がそこまで開きすぎませんね。
全体の間隔調整としては最も現実的な選択肢ですかね。
解決案:均等化してみた

最終的にはこうです。
- 624S:松島海岸あたりで3分ほど追加停車。3分遅らせる
- 862S:多賀城での折り返しを短縮。2分早める
- 734S:高城町での折り返しを短縮。2分早める
もとが6~10分間隔だったのが4~14分間隔になりました。
まあギリギリ目は当てられますかね。
これなら通勤客の分散もある程度保てるし、スムーズな運用移行もできそうです。
おまけ:実地調査
友人に、624S、750S、734Sが東塩釜でどのぐらい混んでたか調べてきてもらいました。
結果は・・・・・・
7:45 | 624S | 120% |
7:53 | 750S | 75% |
8:05 | 734S | 60% |
まあそんなもんでしょ。750Sを潰してもなんとかなるかな(楽観)
まとめ
まあこんな感じで、そこまで大きな減便がなくてもE131系に移行できそうですね。
なんだか安心しました。ところで、運用開始が冬、来年春に完全置き換え……みたいな感じだった気もしますが、そろそろN2編成とかも上がってきても良いんじゃないですか?
E131系、待ち遠しいですね。最後までご覧いただきありがとうございました。

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コメント ご意見やご感想等お気軽にどうぞ。
これ見て思うのは冗談抜きで800番代と600番代については追加増備した方がいいんじゃないかと言う事。
800番代は拡幅車体で,中間車の2両は3名分の増加がある事からもある程度は詰め込めるでしょうが通勤・通学需要の旺盛さからもこの本数で捌く事が本当に正しいのかは疑問に思ってならない訳です。
実際,特に需要が高い多賀城〜あおば通間には5,000人を超える利用者数を持つ駅が一定の間隔である事もあり,ラッシュ時には特に混んでいる印象を抱くこの本数で完全に捌き切れるのか正直分かりにくい所ではあります。
本音を言うなら800番代は16編成,600番代は17編成程度にした方がいいのではとも思ってしまいます。
コメントありがとうございます。私も、記事内で考察した運用の削減方法を行ったとしても正直さばききれないのでは、と考えています。東塩釜時点でそれなりに混雑している上多賀城以西の駅でも多くの乗降客がいることを考えると、積み残しほどではないものの混雑による遅延が常態化しそうだ、と思います。
去年までのような17編成体制にしろとまでは言いませんが、せめて現行の本数は維持できる編成数は必要です。
今の故障頻発中の205系でも15編成で回しているので、現行本数を維持できるよう、せめてあと1編成はほしかったですね。