【秋田新幹線向けE11系ベース?】East-i後継のE927系の開発が発表

こんにちは。こづるしんでんです。

昨日、驚きのニュースが発表されました。そうです、East-i後継のE927系の開発を行うとのことです。JR東海・西日本ではドクターイエローを引退させており、一見すると新たに検測車を開発するのは時代に逆行しているように思うかもしれませんが、この理由も含め考えてみました。

スポンサーリンク

現状の「East-i」E926系

まずは、現状のEast-i(E926系)について説明していきます。

East-iはいわゆる「新幹線のお医者さん」。新幹線の線路や架線等を走行しながら検査を行っています。

2002年にE3系をベースとして導入され、JR東日本・西日本・北海道の東北・北海道・秋田・山形・上越・北陸新幹線の全区間の検査を一手で担っています。

一方、ベースとなるE3系が2025年いっぱいで営業運転を終了することや、東海道新幹線でも同世代の「ドクターイエロー」のT4編成が引退するなど、今後の去就が注目されていました。

詳しい車両についての解説は、過去記事や鉄道ファンの待合室さんの記事をご覧ください。

スポンサーリンク

具体的な仕様は?

プレスリリースより

具体的な車両のデザイン等はまだ決定していないようですが、細かい仕様についてまとめてみました。

・2029年度から検測を開始予定
・東北・秋田・山形・上越・北陸新幹線を走行
・時速320km/h対応
といった感じです。East-iから順当に進化したなという感想を抱きました。
特に、East-i導入時にひとつ挙げられていたのは、「営業運転に近い速度で検査を行う」こと。275km/hしか出せないEast-iと違いE927系は320km/hに対応していて、より近い条件で検査ができそうですね。
デビューは2029年度とのこと。あと4年はEast-iは安泰ですが、裏を返せば余命宣告がなされたということ。撮れるうちちゃんと記録したいですね。

East-iから進化したことは?

では、E927系では検測機器がどのように進化するのかについてまとめました。

軌道変位測定装置

現在のEast-iでは、複数のセンサーを使いレールまでの距離を測っていますが、275km/hを越えると測定ができない課題があったそうです。

そこで、床下の1機器にセンサーを集約したり、ALFA-Xで試験開発していた、2次元レーザーによる多点測定を導入したりするそうです。

確実にEast-iから進化していますね。

電車線金具モニタリング装置

プレスリリースより

電車線金具とは、電線を所定の位置に維持したり、電線同士を接続したりする役割を担う部品です。現在は、夜間に保守用車から人の目で検査しています。

しかし、E927系では撮影した画像から電車線金具をAIで検知できるようになり、その画像を分析することで検査できるようになるようです。これは大きな進化ですね。人の負担も減らせますし、E927系の新機能の大目玉のひとつと言ってもいいでしょう。

トロリ線状態測定装置

現在のEast-iでは架線にレーザーを当てて、架線の残りの直径を推定する方法で検査を行っていますが、E927系ではカメラでの撮影に切り替えるそうです。

これで、より高精度なデータを取得できるようになりそうですね。

E11系ベース?

内容の中で興味深かったのは、E926系が「同時に開発を行う次期秋田新幹線(E6系の後継車)をベースとして最高速度320km/hに対応した新在直通車両とします。 」と明言されたこと。
つまり、次世代秋田新幹線車両とされる E11系(仮称) の兄弟者のようになる……ということです。

E11系は、E6系の後継の秋田新幹線用の車両……と考えられています。

E927系がそのE11系をベースに開発されるということは、
単なる検測車ではなく、「E11系のプロトタイプ」でもあるのではないでしょうか?

ただまだE11系の詳しい発表はされておらず……今後の発表を待ちたいですね。

なぜ検測車を新造?

ここで思うことが、JR西日本・東海では営業検測方式に移行しているのに、なぜあえてEast-iの後継を製造するのか、ということです。

この理由は、複雑な条件の路線を抱えていることです。

・東北新幹線:酷寒・青函トンネル対応
・北陸新幹線:50Hz,60Hz対応
・秋田・山形新幹線:ミニ新幹線企画

それに対応する新幹線一つ一つに積むのは手間もかかるし、まとめて搭載したほうが良い……というふうに考えたのでしょうか。

まとめ

まさかEast-iの後継が登場するとは……正直、驚きでした。
E926系の功績を考えると少し寂しい気もしますが、E927系は確実に次世代の新幹線メンテナンスを支える存在となるでしょう。
そして、「E11系」との関係も非常に興味深いポイントです。

E926系も、さらっと余命宣告を受けたE6系も――
撮れるうちに、しっかり記録しておきたいですね。

最後までご覧いただきありがとうございました。

出典:

https://www.jreast.co.jp/press/2025/20251007_ho02.pdf
この記事を書いた人
こづるしんでん
こづるしんでん
中央特快相模湖行き()
鉄道madが好きすぎて作り始めました...が、Youtube絶賛放置中です。
iPodが欲しい
水ゼリー大好き

コメント  ご意見やご感想等お気軽にどうぞ。

タイトルとURLをコピーしました