
どうも、千葉ニュータウン鉄道オタクの中沢です。
京成グループに属し、京成線を介して都営線や京急線などと直通を行う「北総鉄道」そしてそれにくっついている、かつて住都公団(現・UR)が運営していた鉄道事業の受け皿「千葉ニュータウン鉄道」…それらの車両たちを形式別にわかりやすく紹介していく「北総公団車両図鑑」。
前回は「北総7500形」についてお送りしました。
今回は7500形の”色違い”「千葉ニュータウン鉄道?9200形」についてお送りします…
9200形の特徴
前面

9200形は、京成電鉄の3000形と共通設計(簡単に言うと色違い)となっており、前面が黒く塗られている(いわゆるブラックフェイスとなっている)のが特徴です。ちなみに、京成3000形の仲間たちは京成グループ標準車体と呼ばれており、前回ご紹介した北総7500形や京成松戸線(元・新京成)のN800形、成田スカイアクセス線で運用されていた3050形もその仲間です。
上のライトが前照灯、下のイコール(=)みたいな形をしたライトの上側が急行灯(優等種別などで運行する際に使うライト)下側が尾灯となっています。「21N」と書いている場所は運行番号(運番)を表示する場所です。最後のアルファベットはどの会社の運用かを表し、Nの場合は北総・千葉ニュータウン鉄道の運用という意味になります。
側面

側面はスジなどもなくフラット。北総7500形には飛行機をイメージした帯が巻かれていましたが、9200形には飛行機柄がありません。本当に「京成3000形の色だけを変えた」かのような…そんなシンプルなデザインとなっています。
また、北総・千葉ニュの他車両にある「HOK’SOロゴ」もしくは「北総鉄道社名プレート」ですが、9200形にはどちらもありません。まあ色で千葉ニュだと分かるからいいんでしょうけど…。
機器類
筆者は詳しくないのですが、全般検査などを京成の車両基地で行っていることや京成グループ標準車体の仲間である関係上、恐らく京成3000形と同じ機器類を使用していると思われます。
…というか、9200形の場合は色違いというより……
車内
車内は全車ロングシートで、京成3000形とほとんど変わりません。

車内案内表示装置は「パッとビジョン」という画面(LCD)がドア上についており、種別や行先、号車、次駅の案内などを表示します。駅番号や多言語にも対応しています。7500形のサイズ違いで、同じものが京成3000形の一部や京成3050形にもついています。
京成?北総?千葉ニュ?きみはいったいだれのもの?
千葉ニュータウン鉄道9200形、実は本当に千葉ニュータウン鉄道の所有なのかが分からない車両でして…
実は一度記事にもしているのですが、あまりにも拙すぎる過去記事に丸投げするのも…ということで、改めてこの項で解説させて頂きます。
北総7500形9201編成説
絶対ありえません。
こんなにも大きな文字で断言できる理由は、新造回送時の運用番号にありまして……
京成3000形9201編成説
この説を強くするのが、先程もお話した新造回送時の運用番号。
本来、全く新しい形式の車両が作られた時には陸送といい、トラックに車体を載せて道路経由で車両基地まで運びます。もしくは甲種輸送といい、他の既存形式(機関車など)と繋げてそちらの力で運びます。ですが、9200形は新しい形式なのにも関わらず自力で線路を経由して車両基地まで来ているのです。
この時点で北総か京成の既存形式という名目で生み出された車両なのはほぼ確定。ではどうして北総説はありえないのか…その理由がこちら。

こちらの図、運番に違和感がありませんか?

都営浅草線直通系統(4直)の運用番号はこのようになっており、代走の場合は本来の運用の後に代走する車両の所有者を表すアルファベットがつきます。つまり、77NKって…

うん、こういうことだよね(白目)。
時期的にも京成3000形の8次車と同時期に製造されており、仕様も同じ。もうこれは色違いなどではなく、京成3000形そのものなのではないでしょうか…?
もう既に千葉ニュの所有物説
ですが、あれはあくまでも新造回送時の話。普通に考えれば、京成から千葉ニュータウン鉄道に譲渡されて既に千葉ニュの持ち物となっている…となるはずです。が、今回はそうとも言いきれません。

千葉ニュータウン鉄道、他社名義で製造された車両を買い取れる力があるとは到底思えないのです。
まあ、他社というより親会社ですが…だとしても千葉ニュータウン鉄道にそんな力があるとは思えず。私としては京成からのリース(貸出)扱い、つまりこいつも借り物なんじゃないかとみていますが…。
どの説もソースなし、未だに所在不明
ですが、やはり京成所有説も千葉ニュ所有説もそれを確定させるソースがありません。
有識者も「?」をつけている程には新造回送時以降の詳細が不明であり、9200形の所在は未だに謎のまま。本当にきみはだれのものなの????
どこで見ることができるの?

9200形は、京急線の羽田空港から北総線(千葉ニュータウン鉄道)の印旛日本医大までを走っています。また、都営線の西馬込にも行くことがあります。また、ほくそう春まつりというイベントの際は臨時列車として京成本線にも入ることがあります。北総・千葉ニュの他車両と同じく成田空港には行けません。
また、1編成しか存在しないため見かけたら超レア!トンネルの向こう、京急線には「幸せの黄色い電車」が存在しますが、この9200形は「幸せの新都市電車」とでもいいましょうか。…私のネーミングセンスがないのはさておき、本当にレアなので見かけたらめちゃくちゃラッキーですよ!
結論
所在不明の激レア電車、9200形。見かけたら是非乗ってみてください!
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