はしがき
こんにちは、JR東日本アプリ愛好者まもうなです。
さて、本記事では【速報版】E233系0番台グリーン車のLCDを見る。の続きとして、小田急線を走る通勤電車のドア上LCDを比較していこうという企画で、この先小田急電鉄以外にも行っていく予定ですので、よろしくお願いいたします。
なお、本記事で紹介した画像は「無断転載禁止」の表示がない限り、CC-BY-SA4.0ライセンス下にて再利用いただけます。(作者名:まもうな)
👇E233系0番台グリーン車編はこちらから👇
三菱製LCDと日立製LCDの違い(レギュレーション)
グリーン車からは少し離れますが、さらっと三菱製と日立製の比較をしておきます。
「そんなんわかってるよ!!」という方は目次から飛んでね。
三菱製LCD
首都圏で見たことのない人はいないでしょう。と言っても過言ではないこのデザイン。
JRで採用されているものはカスタムが施されていますが、大枠は変わりません。
また、日本で初めて案内LCDの本格採用を行ったE231系500番台は三菱製、つまりLCDの草分け的存在ともいえます。
- フォント(最新タイプ):TBViewゴシック(日本語)、Triumvirate(英語)
- メーカー:三菱電機
- 通称、シリーズ名:セサミクロ・トレインビジョン
- 採用車種(抄):E231系500番台、E233系0番台、E233系7000番台、E131系、東京メトロ、小田急電鉄、東急電鉄(5000系列)、他多数
日立製LCD
こちらも首都圏ではお馴染みのデザイン。E233系などに搭載されている旧タイプでは新ゴを基調に路線色をあしらったインパクトの強いデザインで有名です。
近年ではUDデザインに配慮されたタイプも登場したほか、相鉄20000系ではフォントをNoto Sans JPに変更するなど柔軟性が高いのも特徴です。
- フォント(最新タイプ):UD新ゴ(日本語)、Helvetica(英語)
- メーカー:日立製作所
- 通称、シリーズ名:「高機能型LCD表示器」
- 採用車種(抄):E233系(0、1000、7000番台除く)、京王9030系、7000系(10両固定)、E235系、東急2020系列、相鉄20000系、東京モノレール10000形、他多数
「トレインビジョン®」は三菱電機株式会社の登録商標です。
本記事では、三菱電機製および日立製作所製のLCD表示に対しても「トレインビジョン」の呼称を用いる場合がありますが、ご了承ください。
小田急線を走るLCD搭載車種
大まかにおさらいしておきましょう。なお、この記事では特急ロマンスカーについては扱いません。
※前期・後期の呼び分けは当サイト独自によるものです。
トレインビジョンを見る。
さて、こっからが本題です。
小田急線を走る車のうち、小田急車はすべて三菱、メトロ車も三菱、JR車は日立のROMを搭載していますが、これをさらに細分化すると次の通りになります。
- ①小田急1000形・3000形(3081×10~3087×10、3654×8~3658×8、3263×6~3277×6)・5000形のタイプ
- ②小田急3000形(3091×10~3095×10)のタイプ
- ③小田急4000形(4065×10以外)のタイプ
- ④小田急4000形 4065×10編成のタイプ
- ⑤東京メトロ16000系のタイプ
このそれぞれについて紹介していこうと思います。(①と③に関してははっきり言って沼です。)
①小田急1000形・3000形(一部編成)・5000形のタイプ
現在の小田急線内で最も多く見ることのできる表示です。
始発表示
傍接駅名案内
輸送障害表示
①、③、④のタイプのLCDでは、輸送障害発生時かつ振替輸送実施時、車掌側TIOSで運行情報を表示している場合に、【障害発生場所・次停車駅からの主な振替輸送経路・振替輸送利用案内】を表示することができます。
②小田急3000形 3090番台のタイプ
ナンバリングに対応していない現存する中で最古のタイプです。
かつては4000形もこの表示を行っていました。
始発表示
傍接駅名案内
③小田急4000形(4065×10以外)のタイプ
搭載編成は、記事執筆時における形態差区分です。
2023年より4000形にもLCDのアニメーション化改造が行われ、16編成中15編成がこのタイプへと更新されています。
また、更新においても4058×10と同時期に施工された編成、4066×10以降に施工された編成で改造メニューが異なり、前者は液晶パネルはそのまま表示データのみ更新、後者は液晶パネルごと5000形と同じ非光沢パネルへと交換されています。
(ちなみに、④から③に更新された際、広告画面の画質も向上しています。)
また、①のタイプとは直通可能という面で区別があり、それに起因するであろう差異が多く存在します。
始発表示(自社線内終着)
始発表示(他社線内終着)
非常に下寄りの駅名表示となり、非常に不格好な様子。
これには理由があり、千代田線・常磐線内表示に合わせた際に丁度良い高さに調整されているため、小田急線内でも下に寄ってしまっていると推測される。
可変部(上部)のグラフィックを小田急線内でもメトロのものを使用する16000系では、逆に小田急線内の駅名が若干上に寄る。
傍接駅名案内
何が違うんだよ
そう思われた方も多いかもしれませんが、まあ早まらず。
ゆっくり見て行けば形態差がきっと見つかるはずです。
??「神は言っている、画面の下を見るのだと…」
「栗平のつぎは新百合ヶ丘にとまります」の高さが違うじゃないか!
そうです。4000形で生まれた謎の形態差がこちら。そもそも、3000形の地点で下に寄っていたのがおかしいんですけどね…
4000形のデータを作成する際に新規でカスタムを行ったのか、こういったしょーもないミスも修正されているようです。
また、この形式も振替輸送案内を表示することができますが、表示内容は①と共通のため割愛させていただきます。
④小田急4000形 4065×10編成のタイプ
搭載編成は、記事執筆時における形態差区分です。
三菱初期と当サイトで呼称している表示形態を、現行である三菱後期の割付に合わせたものがこのデザインで、アニメーションは行われません。
垂直同期なんてものは無いので、上半分と下半分で表示切替に人が感じられるレベルのラグがあります。
また、4000形固有の仕様として、ドア開後の表示切替に間があることが挙げられます。(ドア開扉方向アニメーション→ドア開→(約3秒)→構内図画面)
なお、アニメーションや可変部背景以外の形態差は、③と共通です。
始発表示
始発表示(他社線内終着)
傍接駅名案内
輸送障害表示
搭載された車種は当車種が初です。
なお、当形式は運行情報をスクロール表示することはできません。
⑤東京メトロ16000系のタイプ
こちらは割付が大きく変わります。
17000系より前の東京メトロLCD搭載車種で見られる割付(半蔵門線・南北線除く)で、路線図を上に配置する特徴的な割付となっています。
また、小田急線内でも可変部のフォーマットをメトロのまま変更せず、小田急線内の駅名を表示する場合は千代田線・常磐線内に比べ上に寄ります。
始発表示
傍接駅名案内
⑥E233系2000番台のタイプ
こちらは、そもそも三菱製LCDではなく、日立前期に分類されるLCDです。
E233系では、0番台、1000番台と三菱製を採用(他記事で紹介します)してきましたが、2000番台からは打って変わって日立製の採用へとシフトし、5000番台、6000番台、8000番台、E235系に日立製のLCDが、7000番台とE131系には三菱製のLCDが採用されています。採用基準については不明です。
全体的に日立前期の標準的な割付で、特にカスタムは見られません。
小田急線内の各駅停車・準急・急行運用時は種別枠が消えるほか、千代田線各駅停車では種別枠が青色になります。
なお、JRの宗教的理由での他社線ナンバリング非搭載は他社線にも及び、JR線の乗換ナンバリングは表示できるにもかかわらず、一部私鉄線は表示することができません。
始発表示
傍接駅名案内
あとがき
いかがでしたでしょうか。小田急線で見ることのできるLCDを一通り紹介したつもりですが、こう見てみると意外と沼が深い気配。3000形と4000形で、違うのは表示の高さだけではなく回転アニメーションの終点にも存在したりします。
さて、次回は東京メトロ編を扱おうと思います。 全国最大の地下鉄網。LCDもさぞかし沼なことでしょう!
是非皆さんも電車に乗った際にはドアの上、LCD画面にも目を向けて、観察してみてくださいね~
それでは、
おやすみなせ~🍀
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